
こんにちは! バイク乗りエッセイストの“コバユリ”こと小林夕里子です。バイクキャンプ歴約20年の経験をもとに、キャンプビギナーからキャンプテクニックをおさらいしたい経験者まで、ライダーの皆様にお役立ち情報をお届けしています。
バイクキャンプにおける雨対策をテーマにお届けする最終回は、キャンプ場に着いてから撤収までの時間をできるだけ快適に過ごすコツについてお伝えします。
あくまで“できるだけ”の話で、雨のキャンプはツーリングと同じく絶対に濡れないということはないので、雨具はもちろん、タオルや着替えなど、準備をしっかりして臨みましょう!
目次
①テントの設営場所を決める
まず、雨の可能性が高いキャンプでは、私はなるべく水はけのいいキャンプ場を利用するようにしています。
初めて利用するキャンプ場ならば、口コミを調べたり、なるべく砂利サイトがあるところを選びます。
その上で、これは雨の日に限ったことではありませんが、水が溜まりにくそうな場所にテントを張ります。
キャンプサイトの中でも高台になっているエリアや木の根っこが雨を吸ってくれそうなエリアを探しますが、キャンプ場のスタッフさんに
教えてもらうのが一番手っ取り早いので、遠慮なく質問しましょう。
②タープ→テントの順に設営する
できるだけ快適な雨キャンプを目指すなら、タープ+テントが最適解。特に前室がないテントの場合、雨の下でタープなしでは、食事をとる場所がテントの室内だけになってしまうし、テントに出入りするたびにいろいろと濡れてしまいます。
それでもタープは荷物になるし設営にかかる時間も増えるので気が進まない、という人は前室が広めのテントを用意するのがおすすめです。
タープがある場合の設営手順は一般的に、「タープを張る→荷物をタープ下に移動→テントを張る→バイクを停める位置を決める→カッパを脱ぐ」という順番になります。タープがない場合は、インナーテントが極力濡れないように手早く設営してください。
設営の最後に確認したいポイントは下記の通り。
チェックポイント1:グランドシートがテントからはみ出していないか
使用テント専用のグランドシートを使わない場合、シートがテントからはみ出していると、雨を拾いインナーテントの床に染みてしまうので、余っていたらテント下に折り込みます。
チェックポイント2:タープやテントの天井に雨が溜まらないか
タープやテントの天井部分に雨が溜まると崩壊の恐れがあります。正しくテンションを張って設営し、どうしても溜まるようならポールの長さを調整するなどして幕に傾斜をつけ、水の流れを作っておきます。
チェックポイント3:フライシートがたるんでいないか
フライシートに正しくテンションがかかっていないと、フライシートがだらしなくたるんでインナーテントと接触し、そこからインナーテントが濡れていきます。
③就寝前に再度雨対策を
雨が降り続けている場合、寝ている間にテントにトラブルが起きないように、就寝前に下記を再度チェックします。
チェックポイント1:タープやテントの天井に雨が溜まっていないか
テントサイト設営時に確認したことですが、時間が経っても変わらず雨が流れ落ちているかを確認。
チェックポイント2:ペグが緩んでいないか
時間が経って地面がぬかるみ、徐々にペグが緩まる場合があります。寝ている間に風が強まる可能性もあるので、緩んでいたらしっかり打ち直すなどして対策します。
④手早く撤収する
翌朝目覚めたら、まだ雨が降っていた。完全乾燥撤収が叶わず、テンションだだ下がり…なんて、せっかくの休日なのにもったいない!
雨の中の撤収=テントを丁寧に畳まなくてもいいラッキーデーだ!くらい前向きにいきましょう。
撤収の手順はざっくり、「テントサイトを片付け荷物をタープ下に移動→カッパを着る→バイクをタープ下や走り出しやすい場所に移動→テントを撤収→荷物をバイクに積載→タープを撤収→バイクに積載」になります。
テントは後日乾かすためにもう一度広げるのがわかっているので、きれいに収納袋に片づけようとしなくてもOK。
例えばフライシートとインナーテントを袋の中に雑に押し込んでしまって、ポールは別にパッキングする、というのもアリです。
専用の収納袋に代わる大きなポリ袋などを用意していき、濡れたタオルなどと一緒にまとめて詰めてしまうという手もあります。
往路からずっと雨で、チェックアウト直前にようやく雨が上がったこの日は、濡れたものと汚れたものを黄色の防水ダッフルバッグに詰めて、リアキャリアに括り付けて帰宅。
タープなしの場合は、がんばって手早く撤収するのみですが、いずれにしても雨のキャンプは荷物が少ない方が断然ラク。
キャンプを始めるといろんなギアを試してみたくなって、気づけば荷物が増えているものなので、今一度シンプルなスタイルに立ち返るいい機会にもなります。
雨にも動じない熟練キャンパーを目指して、引き続き安全第一でキャンプツーリングを楽しんでくださいね!
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