こんにちは! バイクキャンプ歴約20年、バイク×アウトドアが大好きな自然派エッセイストの“コバユリ”こと小林夕里子です。「今年こそキャンプするぞ!」と夢を膨らませているライダーの皆様に今回もお役立ち情報をお届けします。
さて、バイクキャンプのために必要な道具の中で一番の大物は、なんと言っても「テント」です。私がデビューした頃と違い、バイクキャンプが“アウトドアの楽しみ方のひとつ”として市民権を得た今は、様々なツーリングテントが各メーカーから出されているので、デビューには持って来いのタイミングと言えるでしょう。
みなさんがテント選びに失敗しないようにと、これまで様々発信してきましたが、そういえば私自身のテント遍歴を書いたことがなかったなと気がつきました。それなりに紆余曲折あったので、ここで公開したら誰かに役立ててもらえるかも! ということで、ここからあなたを幸せにするテントに出会うためのヒントを見つけてもらえたらうれしいです。
目次
ツーリングテントとは?
まず初めに「ツーリングテント」について。バイクに限らずクルマでもカヌーでも、自ら舵を取り移動そのものを楽しむ旅のことを「ツーリング」と呼びますが、「ツーリングテント」と言えばずばりバイクキャンパーのためのテントのことを指します。特徴は、
・基本的に1人用の大きさ
・バイクへの積載に適した重量(約5kgくらいまで)と収納サイズ‘(幅約50cmくらいまで)
・ソロサイズながら寝るためのスペースに加えて、ヘルメットやプロテクターなどライダーならではの荷物を置くための余裕がある
「ツーリングテント」はドーム型の自立式テントが主流ですが、最近ではとんがり型の非自立式でもバイクキャンプ向けに出されているものがあり、幅広い選択肢から選ぶことができます。
「少しでも荷物を軽くできるならテントは寝られるだけでOK」という人は、「UL(ウルトラライト)」と言われる山岳用テントの中から一人用を選ぶといいですが、ある程度テントの中でも寛ぎたい人はきっと不便を感じるでしょう。どんなスタイルのキャンプにハマっていくか見当が付かないビギナー段階では、ツーリングテントの中から選ぶと失敗が少なくて済みますよ。
コバユリのテント遍歴
それでは、バイクでのひとり旅をもっと自由にしたかったのがきっかけでキャンプを始めたコバユリのテント遍歴はこちらです!
1. デビュー時:山岳ブランドの2人用ドームテント
デビューに際して指南をしてくれた先輩が、とりあえずは体験せよ、と寛大にも貸してくれたテントが、山岳ブランドの2人用ドームテントでした。超軽い、シンプル構造で設営簡単、コンパクト収納と三拍子そろっているのはさすが登山用で、いきなり贅沢を覚えてしまい、調子に乗って10日間の北海道キャンプツーリングも借り物で大満喫!
2. 初めてのマイテント:2人用ドーム型ツーリングテント
その山岳用テントがとにかく気に入ったのですが、黄色は虫が集まりやすいということがわかったので、違う色にしたかったのと、ツーリングテントと呼ばれるものを使ってみたくて、姉妹ブランドの赤いツーリングテントをついに購入。初めて手に持った時、山岳テントがいかに軽量だったか、と同時に重い荷物も運んでくれるバイクの利便性を思い知りました。借りていたテントでは靴をギリギリ置くくらいしかできなかった前室が少し広くなり、ちょっとした物を置けるようになって、ツーリングテントのよさに気づけたときでもありました。
3. 初めての買い増し:2人用ワンポールテント
次第にいろんなキャンプスタイルを試してみたいと思うようになり、道具が増え始めた頃。フロアレス、いわゆる土間スタイルを体験してみたくて、初めてワンポールテントを購入。名前の通りポールが1本だけなので、ドーム型に比べて軽く小さく積載できるのは魅了だったのですが、思いのほか有効面積が少ない点が、残念ながら私にはハマりませんでした。
4. 結婚を機にデュオキャンプ用を買い増し:2~4人用各種テント
夫が同じくバイクキャンパーで、よく一緒にキャンプツーリングに出かけていたのですが、荷物を減らすため一緒に泊まれるテントを購入。このとき、これまで使ったどのテントよりも前室が広いドームテントと出会い、「タープなしでも寛げる空間があるってなんて快適!」と思うように。
5. 一周回って自分に合うテントがわかった!:前室広めの1~2人用ツーリングテント
まあまあいろんなスタイルを楽しんだ後、やはりソロキャンプは基本だしキャンプスタイルで長旅にも出る私には、1~2人用だけど旅の疲れをきちんと癒せる広めのツーリングテントが合っているとわかりました。狭いテントの中で背中を丸めてばかりいたくないし、日除けの下でいい景色を眺めながらのんびりごはんを食べたい。そのためならテントがそれほど軽くなくても、ほかの道具を軽量化して持って行きたいなと。そうして今では、天井が高くて前室が充実したタイプのツーリングテントで、満足度の高いキャンプを楽しんでいます。
あなたのキャンプを充実させるツーリングテントとは?
いくつかのテントにお世話になった結果、「自分は携帯性よりもテントで過ごす時間の快適性が高いほうがご機嫌になる」ということがわかり、今では前室の広いドームテントを愛用しているわけですが、もちろん逆に感じる人もいるはずで、これが正解ではありません。バイクの積載力によっても、またツーリングメインで楽しみたいのか、キャンプメインで楽しみたいのかでも変わってくるでしょう。いろんなタイプのテントを所有して、気分や目的によって使い分ける楽しみ方もあります。
だいたいの予算を決めたら、下記のチェックポイントを参考に探してみてくださいね。
・自分のバイクに積載するのに適した「重量」と「収納サイズ」であること
・室内にヘルメットなどの荷物も入れられる余裕があること
・「耐水圧」の表記がだいたい「1500mm」以上であること
詳しくはこちらのページを参考にしてください。
“マイファーストテント”を買う興奮は人生で一度きり。たくさん悩んでたくさんワクワクして、デビューの準備期間も思い切り楽しんでくださいね!
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