Webike Plusをご覧の皆様、こんにちは!某レンタルバイクショップで「期間限定アルバイト」として勤務した経験のある男、さすライダーです。
モノを所有する時代からシェアする時代へと移り変わる中で生まれたレンタルバイクは「ツーリングの一つの手段」として定着してきた感があります。
そこで、レンタルバイクを利用者としても、スタッフとして「中の人」としても関わった経験のある僕が、改めてツーリングにおけるレンタルバイクのメリットとデメリットをまとめてみました!
目次
- 1 メリット1:バイクを所有しなくてもツーリングができる
- 2 メリット2:短期間で遠くの場所をツーリングできる
- 3 メリット3:欲しいバイクや憧れのバイクでツーリングできる
- 4 メリット4:車両の状態を気にする必要がない
- 5 デメリット1:予約が空いているとは限らない
- 6 デメリット2:原則延長はできない
- 7 デメリット3:天候リスクが大きい
- 8 デメリット4:乗り慣れていないバイクなので立ちゴケリスクが高い
- 9 デメリット5:バイクの扱いや細かい傷を気にする必要がある
- 10 デメリット6:ライディングギアは借りるも送るも難あり
- 11 デメリット7:現時点ではまだまだ利用料が高額
- 12 おすすめのレンタルバイクショップ
- 13 レンタルバイクとは時間を買うもの
メリット1:バイクを所有しなくてもツーリングができる
バイクの免許は持っているけど、家庭環境や経済的理由などで所有することができない・・・もしくは仮に所有したとしても、乗れる時間が限られているので所有する意味がない・・・などなど「バイクに乗りたいけど所有していないライダー」は多いと思いますが、ところがレンタルバイクなら「乗りたい!」っと思った時にバイクを所有していなくてもツーリングを楽しめます!
今度の週末にツーリングに行きたい!今日は天気が良いからバイクに乗りたい!ちょっと時間が空いたから気分転換にバイクに乗りたい、、、まさにそんな時にレンタルバイクはうってつけの存在です。
例えば年に数回しかバイクに乗らないライダーなら、維持費や保険などの固定費を考えると、その数回をレンタルバイクで賄った方が経済的ですし、所有に関する様々なハードルを考える必要もありません。
メリット2:短期間で遠くの場所をツーリングできる
憧れの北海道ツーリングに行きたいけど、土日以外の連休が取れない仕事なので難しい・・・阿蘇を走りたいけど、自走でもフェリーでも現地まで2日はかかるので難しい・・・こんな時はズバリ「飛行機+現地でレンタルバイク」という方法を使えば、最短日帰りでも北海道や阿蘇ツーリングを楽しめます!
一般的にライダーに人気のあるエリアの空港付近には、高確率でレンタルバイクショップがあるので、例えば金曜日の仕事終わりに飛行機に乗って現地到着、翌朝レンタルバイクを借りて、日曜日の夕方までツーリングを楽しんで返却、そのまま飛行機で帰る・・・というプランであれば、現地でたっぷり1泊2日のツーリングを楽しめます。
もちろん「当日の早朝の飛行機で現地入り、日が暮れるまでツーリングを楽しんで、その日の夜の飛行機で帰る」という日帰りツーリングプランも可能なので、本来はそれなりの日数の連休が必要な遠い場所でも、短期間でツーリングできるのがレンタルバイクのメリットです。
メリット3:欲しいバイクや憧れのバイクでツーリングできる
大手のレンタルバイクショップはマシンラインアップが豊富で、しかも最新マシンの入荷も早いので、気になるバイクや欲しいバイク、それから憧れのバイクでツーリングできるというメリットがあります!
ライダーなら例えばハーレーに乗ってみたい、BMWに乗ってみたい、ホンダの最新マシンに乗ってみたい、ヤマハのあのマシンが欲しいけど、実際どうなんだろう?と思うことは多々あると思いますが、そんな時は「長時間のツーリング試乗」としてレンタルバイクをおすすめします。
メリット4:車両の状態を気にする必要がない
例えば愛車でロングツーリングに行く際は、最低限タイヤの空気圧やチェーンの張りなどをチェックする必要がありますし、場合によっては消耗品の交換が必要なケースもあります。
ところがレンタルバイクはプロの整備士がきちんと整備しているバイクなので、車両の状態を気にせず安心してツーリングを楽しむことができます。
デメリット1:予約が空いているとは限らない
仮にバイクを所有していなくても、思い立ったらツーリングに行けるのがレンタルバイクのメリットですが、それはあくまで「予約が空いていれば」の話です。
特に週末やGW、それから夏休み期間などは予約が集中する傾向にあるので、例えば希望の車種が埋まっていたり、そもそも乗れるマシンが無い・・・という状況も十分あり得ます。
レンタルバイクは昨今のバイク業界では貴重な「伸びている分野」ですが、それこそレンタカーに比べればまだまだ圧倒的に少数派なので、需要と供給がマッチしていない現状があります。
デメリット2:原則延長はできない
ツーリング中に気に入った場所を見つけると「ちょっと予定を伸ばして明日もこの辺りを走ろうかな?」なんて考えるのが自由気ままなツーリングライダーですが、ところがレンタルバイクは原則延長ができません。
もちろん予約が空いていれば延長も可能ですが、一般的に利用者が多い週末や連休時は次の予約が入ってるケースが多く、基本は予約時に設定した返却時間を必ず守る必要があります。
なので、いわゆる「ノープランツーリング」を好むライダー、それから寄り道が大好きなライダーはレンタルバイクに不向きです(僕のことです・・・)
デメリット3:天候リスクが大きい
これは自分のバイクでツーリングする場合も同じですが、レンタルバイクは雨などの天候リスクが常にあります。
幸いなことに多くのレンタルバイクショップは「天候によるキャンセルは無料」となっていますが、それでも現地までの飛行機やホテルを予約した場合はキャンセル料がかかってしまうので、GOかSTAYか非常に悩ましいところです。
これが自分のバイクだったら「まぁ〜、雨だけどせっかくだから行こうか」と思うか「仕方ない、また来週にしよう・・・」と思うくらいかもしれませんが、レンタルバイクの場合は「わざわざ予約してお金を払ってまで雨の日にバイクに乗る必要があるのか?しかし、飛行機とホテルのキャンセル代が痛いしな、、、」とGOにしろSTAYにしろモヤモヤが残ってしまいます。
僕も何度か不幸にも雨の日に当たってしまったお客さんを対応しましたが、どう声をかければいいのか凄く悩みました・・・
デメリット4:乗り慣れていないバイクなので立ちゴケリスクが高い
本来ツーリングとは自分のバイクの扱いにある程度慣れてから行くものですが、ところがレンタルバイクは最初から本番です。
特に自分のバイクとは全く違うタイプのバイクを予約した場合、もしくは足つきが芳しくないバイクを予約した場合、そしてしばらくバイクに乗っていないリターンライダーの場合は必然的に立ちゴケリスクが高まります。
ましてや初めての場所を走るなら尚更リスクは高まるもので、実際レンタルバイクの仕事をしていると、お客さんからの「立ちゴケ連絡」は日常茶飯事だったりします・・・
ちなみに僕は立ちゴケで曲がったレバーの修復と交換が上手くなってしまいました(苦笑)
デメリット5:バイクの扱いや細かい傷を気にする必要がある
例えば自分のバイクなら「これくらいの傷は仕方ないな・・・」と思うような小さな傷でも、レンタルバイクだと「修理対象」として修理代の負担が必要な場合もあります(店舗の基準によります)
例えばシートバッグを積載するとして、少なくても僕は自分のセローなら、積載ベルトをそのままフレームやキャリアに巻き付けますが、ところがレンタルバイクの場合はマスキングテープを貼った方が無難です。
そして、自分のバイクなら気にしない細かい扱いや消耗についても、やはり「借りているバイク」である以上は気をつける必要があるので、仮に僕のように心配性なライダーだと素直にツーリングを楽しめない可能性もあります。
ちなみに上記の傷やマシンの消耗という観点から、多くのレンタルバイクショップでは林道走行を禁止しているので、林道を走りたい場合は自分のバイクで走るしかありません(勝手に走っても返却時チェックでバレます)
デメリット6:ライディングギアは借りるも送るも難あり
多くのレンタルバイクショップでは、ヘルメットやグローブやジャケットなどのライディングギア、それからシートバッグなどもレンタル可能ですが、結論から言うとこれらを借りるのはあまりおすすめできません。
理由としては特にヘルメットはジェットタイプであることが多いので、普段フルフェイスを被っているライダーだと違和感を感じたり、どうしてもサイズやフィット感で多少の妥協が必要になってしまうからです。
だからと言って自分で持ち込む場合は前後の移動が面倒ですし、もちろん荷物の事前送付も可能ですが、それこそ北海道や沖縄だと送料が高額になる可能性もあります。
強いて言うならシートバッグ系は借りたものでもそこまで支障はないので、あらかじめ荷物の量が分かっているなら借りるのもアリです。
このあたりが普段着で乗れる車(レンタカー)とは違って、専用の装備が必要になるバイク(レンタルバイク)の難しいところだと実際に働いて実感したポイントです。
デメリット7:現時点ではまだまだ利用料が高額
これは世の中の「市場原理」からすれば当然の話ですが、レンタルバイクは増えている!とは言ってもまだまだレンタカーには遠く及ばない存在なので、となると市場が小さいので必然的に利用料は高くなります。
そもそも仮に市場がある程度の規模に達したとしても、主にメンテナンスの部分で車よりバイクは遥かに手間がかかるので、それに伴う人経費やパーツ代を考えると「レンタカーのような格安プラン」は出しにくいはずです。
ちなみに僕の肌感覚としては、レンタルバイクの利用料は大体レンタカーの1.5〜2倍くらいしますので(車種や排気量による)どちらかと言えば経済的に余裕のある利用者が多いと感じました。
おすすめのレンタルバイクショップ
ここまでの説明で「レンタルバイクを使ってみたい」というライダーは、以下の3つのショップが大手かつ店舗数が多いのでおすすめです。
・レンタル819:全国113店舗、国産車・輸入車ともに豊富なラインナップ
・モトオークレンタルバイク:全国256店舗、国産車が中心のラインナップ(輸入車もあり)
・HondaGO BIKE RENTAL:全国280店舗以上、HONDA車のみのランナップ
レンタルバイクとは時間を買うもの
これはあくまで僕の主観に満ちた意見ですが「レンタルバイクとは時間を買うもの」だと思っています。
例えば下道ではなく高速道路を利用したり、各駅停車ではなく特急や新幹線を利用するイメージです。
それこそ週末や最短日帰りで北海道や阿蘇ツーリングができると考えれば「時間を買いたいライダー」にとっては素晴らしいサービスだと思います!
反対に自由気ままに旅したいライダー、それこそ下道ツーリングやノープランツーリングにロマンを感じるライダーは、やはり自分のバイクで旅するのがベストです。
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