
Webike Plusをご覧の皆様、こんにちは!もはや具体的な数値は不明ですが、少なくても北海道を最低10周くらいはしている男、さすライダーです。
これだけ走ると一通りのことは経験していますが、やはり北海道は本州とは異なる独特のものがあります。
僕も初めて北海道を走った時は「あれ?」と思ったことが多く、楽しかった反面「こうすればよかった」と思うことが多々ありました。
そこで、主に初めての北海道ツーリングを計画しているライダー向けに、あらかじめ知っておくと役立つ、さすライダー的北海道ツーリングの10個のポイントを解説します。
※この記事の情報は2023年6月時点のものです。掲載の情報は予告なく変更になる場合があります。お出かけになる際は事前にお確かめください。
目次
1 北海道の距離感は本州とは別物
北海道はデカい!とにかく広い!それこそ「でっかいどう北海道」なんて言われていますが、これは紛れもない事実です。
例えば、本州で一番面積の大きな都道府県は「岩手県」ですが、その岩手県を含めた東北6県よりも、まさかの北海道の方が広いんです!
なので、本州の距離感で北海道の走行ルートを決めると、確実に修行コースになります。
今も昔もライダーから圧倒的な支持を得ている地図といえば「ツーリングマップル」ですが、実は北海道版は地図の「尺度」が異なります。
そのため、例えば「本州なら大体見開き5ページくらいは1日で進めるよね」という感覚が通用せず、仮にその感覚で走ると「日が暮れても目的地に着かない」という事態が発生します。
なので、北海道ツーリングのルートを決める際は、例えばスタート地点とゴール地点、それから主な立ち寄りスポットをGoogleMapなどに入れて、必ず距離を確認することをおすすめします。
ちなみにこれは完全に僕の感覚ですが、1日200〜300kmくらいの走行距離が「走り、観光、グルメ、温泉」などをバランスよく楽しめる目安です。
2 給油は早めに!スタンドはホクレンかオカモトで
北海道は本州のように何処にでもガソリンスタンドがあるわけではなく、場所によっては100kmくらいスタンドがないエリアもあります。
しかも、営業時間が17時までと短かったり、日曜日が定休日だったりする場合もあるので、結論「給油は早めに」これが基本です!
例えば札幌や旭川、函館などの都市部では本州の感覚と一緒ですが、一歩郊外に出たら常にガソリン残量に気を配り「半分くらい減ったら給油する」くらいの気持ちでいた方が安全です。
ちなみに、せっかく北海道に来たのなら、給油はぜひ「ホクレン」か「オカモト」で済ませることをおすすめします。
ホクレンとは北海道の農協が運営しているスタンドで、6〜9月にかけてライダーが給油した際にオリジナルフラッグとステッカーを購入できる「ホクレンSS ライダーキャンペーン」を開催しており、これを集めるのがライダーの定番です。
続けてオカモトは帯広発のガソリンスタンドで、とにかくガソリンの価格が安く、僕の感覚では他のスタンドよりリッター5〜10円くらいは安い感覚です。
ちなみに北海道ほどの店舗数はないですが、実はオカモトは本州にもあるので、ぜひチェックしてみましょう。
3 スピード違反に注意
北海道の道路は全体的に道幅が広く、しかも郊外に出ると信号を見る機会が激減します。
となると、ついついアクセルを開けてしまい、気付いた時には・・・なんて事態に陥ることが多く、何を隠そう僕も人生初のスピード違反は北海道でした(苦笑)
そもそも北海道は交通の流れがかなり早く、加えて同じ景色が続くのでスピード感覚を失いがちです。
北海道で警察の取り締まりがもっとも多い場所は「市街地の入り口付近」で、郊外で鈍ったスピード感覚のままで突入すると確実に御用となります。
特に大型バイクの場合は要注意で、北海道ツーリング中はスピードメーターを意識的に確認することをおすすめします。
4 野生動物の飛び出しに注意
北海道はほぼ全域にわたって、野生動物の飛び出しに注意する必要があります!
特にエゾジカの飛び出しは日常茶飯事で、こちらに気付いてもそのまま突進してくるから厄介です。
しかも、場所によっては市街地でも飛び出してくる可能性があるので、一匹でもエゾジカを見かけたら要注意です。
ちなみに特に飛び出しが多い区間には「鹿飛び出し注意」の標識があるので、見かけたら速度を落として、なるべく道路の中央側を走りましょう。
エゾジカの次に多いのがキタキツネの飛び出しで、こちらも場所によっては結構な頻度で遭遇します。
しかし、キタキツネはエゾジカのように自らバイクに向かっては来ないので、見かけた場合は徐行すればほぼ問題ありません。
ちなみにキタキツネは「エキノコックス」という寄生虫を持ってる可能性があるので、可愛いと思っても絶対に触れてはいけません(他の野生動物も同様)
5 夜間走行は避ける
これはもう自信を持って断言します「北海道の夜間走行は百害あって一利なし」です!
主要な都市部以外の北海道の道は「暗い」という表現ではなく、文字通り「真っ黒」な状態で、田舎道でもそれなりに明るい本州の道とは全くの別物です。
しかも、夜は日中より野生動物の飛び出しが増えるので、はっきり言ってリスクしかありません。
なるべく夜間走行を避けるためには、まずは余裕を持ったプランニングをする必要があります。
待ちに待った北海道ツーリング、せっかくだから朝から夜までガッチリ走りたい気持ちは分かりますが、それでは大量の消耗も激しいので、少なくても日が落ちる前には寝床に着くようにしましょう。
そしてキャンプの場合は温泉が徒歩圏内にある場所を優先するか、もしくは先にお風呂を済ませてからチェックインするのも一つの手です(キャンプ場周辺の夜は本当に真っ黒です)
6 寒暖差に注意!インナー脱着型のジャケットがおすすめ
近年の夏の耐え難い暑さを経験している本州ライダーは、全くもって信じられないかもしれませんが、北海道は夏でも寒い日が「普通に」あります。
特に道東エリアでは夏でもストーブを炊く日があるほどで、8月でも最高気温が20度を大幅に下回るケースがザラにあります。
しかし、逆に富良野のような盆地では、本州のように30度を超える日も多く、とにかくエリア別、そして朝昼夜の寒暖差が大きいのが北海道の特徴です。
北海道の寒暖差の対応策としては、インナー脱着型ジャケットの導入をおすすめします。
できれば「スリーシーズン+インナー脱着+ベンチレーション」対応のジャケットが良く、暑さ寒さの両方に対応できるものが望ましいです。
ちなみにメッシュジャケットは少なくても道東エリアを走る予定があるなら避けた方が無難です(道南・道央だけなら真夏はありです)
7 雨天走行は極力避ける
本州でも雨天走行はなるべく避けたい案件ですが、北海道においては極力避けることをおすすめします。
理由としては北海道は「道の両側が草原+真っ直ぐな道」が多いので、となると雨を遮るものがなく、雨量が少なくてもずぶ濡れになるケースが多いからです。
加えて本州のように定期的にコンビニやファストフード店、つまりは「雨宿りスポット」があるわけではないので、一度降り出すと止むまで濡れっぱなしで体が冷えてしまいます。
僕は北海道で走り出す前から雨が降っていた場合は、宿やキャンプ場なら潔く連泊を決意します!
そして、走っている最中に雨が降ってきた場合は、予定ルートを外れてでも最寄りの温泉に直行します。
何故なら北海道の温泉には大抵広い休憩室が付いていて、しかも無料の水やお茶サーバーがあったりするので、雨宿りスポットとして最適だからです。
ということで、北海道で雨が降ってきたらまずは温泉に向かって、冷えた体を湯船で温めて、快適な休憩室で今後の作戦を練りましょう。
8 セイコーマートはライダーの強い味方
北海道を旅するライダーなら、みんな大好きなご当地コンビニ、それが「セイコーマート」です。
不死鳥のロゴマークにオレンジ色の店舗・・・北海道でこの組み合わせを見かけたら、それは例外なくセイコーマートです!
セイコーマートは他店より全体的に商品の相場が安く、北海道感溢れるプライベートブランドのドリンクやフード類が充実していて、このご時世にレジ袋が未だに無料で、しかも大手コンビニが出店してないド田舎でも当然のように店舗がある、そんなライダーの強い味方です。
セイコーマートには「ホットシェフ」と呼ばれる店内調理メニューの提供店があり、これが「うまい、安い、早い」の3拍子揃っています!
場所によってはコンセント完備のイートインコーナーもあり、それこそ雨の日に「ホットシェフ・イートイン付きのセイコーマート」を見かけたら僕はガッツポーズをかまします。
とにかく、北海道ツーリング中は何度もお世話になるお店なので、ぜひポイントカードを作ることをおすすめします(アプリ版もあり)
そして、実はセイコーマートは茨城県と埼玉県にもあるので、見かけたら北海道気分を味わいましょう。
9 サイドスタンドが埋まる?
アスファルトの駐車場にバイクを止めて、戻って来たらサイドスタンドが地面にめり込んでた・・・これは近年だいぶ改善されましたが、かつてはメジャーな「北海道ツーリングあるある」でした。
実は北海道のような寒冷地では、気温差によるひび割れを防ぐために、アスファルトが柔らかめに設定されているので、特に暑い日はバイクの重量が一点に集中するサイドスタンドが埋まってしまうケースがあります。
特に本州ライダーは気合抜群のフル積載で北海道にやって来るので、尚更サイドスタンドが埋まる可能性が高く、最悪そのままバイクが倒れる可能性があります。
実は何を隠そう僕もサイドスタンドが埋まった経験があり、それ以降はサイドスタンドの面接を拡張する「エクステンション」を装着しています。
もちろん市販のサイドスタンドホルダー、それから空き缶や木の板を携帯するという方法も有効ですが、これらは毎回設置するのが面倒なので、愛車に合うものがあれば僕はエクステンションをおすすめします。
なお、北海道の立ち寄りスポットは砂利や土の上にバイクを止めるケースが多々あるので、そういった意味でも「サイドスタンド埋まる対策」は必須です。
10 ロングツーリングならキャンプの準備を
例えば2〜3日程度の北海道ツーリングで、行く場所がほぼ確定しているなら宿オンリーもありですが、ところが1週間以上のロングツーリングならキャンプの準備をすることをおすすめします。
何故なら北海道は主要都市以外の宿の数が極端に少なく、仮にあっても夏のハイシーズンは早々に予約で埋まってしまいます。
反対にキャンプ場の数は本州よりも多く、しかも予約不要で泊まれる場所が多いので、結果としてキャンプ出来る方が圧倒的に旅の自由度が増します!
しかし、いくらキャンプ出来た方が自由度が高いとは言っても、テントで寝るのが苦手なライダーもいますし、一から道具を揃えると結構な金額になります。
そこで、おすすめの裏技が「キャンプ場のバンガローに泊まる」という方法で、北海道のキャンプ場のバンガローは1棟1,000〜3,000円と格安で泊まれるケースが多く、最低限寝袋さえ準備すれば「宿がない場合はキャンプ場に泊まる」という選択肢を持てます(寝袋レンタルもあり)
これは「雨の日に屋根のある場所で極力お金を使わず寝たい場合」にも有効で、大抵は1棟料金で2〜3人程度泊まれるので、例えば3人別々でキャンプする合計金額より安くなる場合もあります。
ポイントを押さえて楽しい北海道ツーリングを!
北海道は本州とは違った独特な部分がありますが、事前にポイントさえ押さえておけば大抵のトラブルは避けられます。
今回の記事が楽しい北海道ツーリングの参考になれば幸いです!
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