夏のキャンプと言えば“虫”。アブ、ブヨに次いで近年よく聞かれるようになったのが「マダニ」の被害です。アブやブヨと違って飛び回らないので見つけにくいうえに、咬まれても痛みや痒みを感じないため、危機感を持ちにくい傾向にあります。あなたも「まさか自分が咬まれるなんて」と油断していませんか?
……と言っている私こそが、すっかり油断して咬まれた張本人であります。しかし、備えあれば憂いなし! ここにそのときの処置の様子をまとめますので、みなさんも他人事と思わずぜひ熟読してください。
2. 除去したマダニをチャック付きのビニール袋などに入れて保管する(最低2週間)
3. 傷口を消毒する
「マダニ」に咬まれないための対策などをまとめた記事はこちら
※以下はマダニの写真とともにお伝えしますので、虫が苦手な人は念のためご注意ください。
※2023年7月13日、記事を加筆・修正しています。
目次
1.それは帰宅翌日の入浴中のことでした
楽しかったキャンプの余韻に浸りながらの入浴中、右足首の内側にホクロのようなものを見つけました。そういえば一昨日、テントの中で着替え中にも、「こんなところにホクロあったかな?」と思ったんだった。どれどれ……と顔を近づけてよく見ると、わっ! なんか動いた? これ、紛れもなくマダニじゃないか! 昨日は気づかずタオルでゴシゴシしちゃったよ! 慌てて浴室から、いつもキャンプに携帯している救急セットへ一目散。
2.ダニ除去スティック「ティックツイスター」を初使用
マダニに咬まれているのに気が付いたら、とにかく早く除去するべし! なぜなら、マダニは吸血すると同時に分泌物によりセメント状の塊を作り始めるため、時間が経つほど除去しにくくなってしまうのです。
そして、無理やり剥がそうとするのは絶対にダメ! 口器の一部が皮膚の中に残る、マダニの体液がヒトの体へ入り込むなど、感染症のリスクが高まるからです。
そこでやるべきことはひとつ。「ダニ除去スティックを使って、さっさと取り除く」!
※マダニに咬まれてから2日以上経っていて、ダニ除去スティックを使っても引き抜けない場合は、自力での処置は諦めて、皮膚科を受診しましょう。
ティックツイスターの使い方
1.皮膚とマダニの間にスティックを差し込み、溝にマダニの体を捉えます。
2.マダニを軸にスティックをくるくる回しながら、上方向に引き上げます。
手順は以上。皮膚の下に埋まっていた口の部分がスポッと抜けて、除去完了。簡単な上に、痛みも出血もありませんでした。
この一部始終を動画に収めていたつもりが、間抜けなことに録画ボタンを押し忘れていたので、実際の様子をごらんになりたい方はこちらをどうぞ。
3.除去したマダニはとっておきます
ここで私は大きなミスを犯してしまいました。マダニが気持ちいいほどにスポンと抜けたら、「マダニに咬まれて2週間は感染症の恐れがあるので、万が一のとき医療機関での診察に役立てるために除去したマダニは保管しておく」というけっこう重要なポイントまで抜けてしまい、ティッシュにくるんで処分してしまったのです。本来ならチャック付きのビニール袋などに入れ、最低2週間保管、体調に変化がなければそれから捨てるべきでした。反省しきり。
ちなみに、マダニはくるんだティッシュの上から手で強く握るくらいではまったく潰れませんでした。例えるならば、大粒のとびっこ。かなりの弾力があり、ティッシュの上からティックツイスターの柄の先端を強く押しつけ続けてようやく、ブチッ!と破裂しました。アーメン。
4.消毒して応急処置完了
マダニが咬みついていたところは痛みも痒みも出血もなく、赤みがかすかに残っただけですが、念のため消毒をしておきました。咬まれてから1週間が経過しましたが、まだ赤みがうっすら残っているので、引き続き経過観察をしたいと思います。
完璧に除去できたと思っても、マダニの口部が皮膚に残っていたり、傷口が化膿してしまうことがあるので、なるべく早めに皮膚科で診てもらいます。
実際にマダニ除去を体験して、いざというときに迅速に処置するためには、とにかくシミュレーションをしておくことが大事だと痛感しました。特にダニ除去スティックの使い方を予習しておいた効果は大きく、慌てず緊急事態と向き合えました。
今からでも遅くありません! 夏のキャンプを安全に楽しむために、みなさんもぜひマダニ対策をおさらいしてくださいね。
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