
Webike Plusをご覧の皆様、こんにちは!陸上より海上の方が体の調子が良い男、さすライダーです。
例えば九州とか、四国とか、そして北海道をツーリングするなら海を越える必要がありますが、そんな時はフェリーを利用するのがおすすめです。
しかも数時間で到着する短距離フェリーではなく、船内で一泊する「長距離フェリー」の方が断然おすすめです!
なぜなら現地まで疲れ知らずで移動できて、海上の非日常時間を満喫できて、おまけに旅情が抜群だからです!
ということで、今回は愛車と一度は乗ってみたい、長距離フェリーの魅力と乗船方法を解説します。
※この記事の情報は2023年3月時点のものです。掲載の情報は予告なく変更になる場合があります。お出かけになる際は事前にお確かめください。
目次
長距離フェリーの魅力
長距離フェリーの最大の魅力は「乗ること自体が旅の楽しみの一つであること」です。
荷物満載の旅仕様の愛車とフェリー乗り場に到着すると、想像以上に大きな船であることに驚き、ワクワクしながら乗船手続きを済ませて、係員のGOサインと共に一斉にバイクが船内へ吸い込まれていく様は、何度経験してもテンションが上がります!
そして出航の合図で日常に別れを告げて、時間がゆっくり流れる海上での非日常生活を満喫して、翌日現地に降り立ち走り始める・・・もはや旅好きならこの一連の流れだけでも満足できるはずです。
ライダーなら「出来る限り現地まで自走で行きたい」という気持ちもありますが、近場ならまだしも遠距離の自走はライダーとバイクの消耗が大きく、その点フェリーは「船内で寛いで寝るだけで現地まで行ける」というメリットがあります。
特に仕事終わりにそのまま出発!という場合は、自走より乗船中に体力を回復できるフェリーが圧倒的に有利です!
ちなみに個人的には「日常と旅モードの切り替えが自然にできること」が、長距離フェリー乗船の一つのメリットと考えています。
長距離フェリー乗船の流れ
長距離フェリーの中でも特にライダーの利用者が多い、茨城県は大洗と北海道は苫小牧を結ぶ「商船三井フェリー(さんふらわあ)」を例に、実際に長距離フェリーに乗船する際の流れを解説します。
なお、基本の流れは他の長距離フェリーも同じです。
乗船予約
よし!今年の夏は長距離フェリーで北海道に行こう!と決めたら、まずは乗船予約を「今すぐ、速攻で、なるはやで」行います。
というのも、当たり前の話ですが、乗船希望日に空きがないとフェリーに乗れないので、特にGWやお盆時期の予約、しかも北海道の場合はとにかく早めが正義です!
ちなみに乗船予約はネットか電話で出来ますが、個人的には24時間OKのネット予約一択です(参考:商船三井フェリー予約ページ)

思い立ったら速攻ネット予約!
ネット予約をする際は「乗船日、部屋のグレード、バイクの排気量」を入力する必要があり(電話予約で伝える情報も同じ)部屋は大部屋雑魚寝方式の「ツーリスト」からゴージャスな「スイート」まで、合計6種類のタイプが用意されています。
また、バイクは排気量によって運賃が異なるので、愛車の排気量の入力が必要で「ライダーの運賃(部屋により異なる)+バイクの運賃(排気量により異なる)」の合計が実際に支払う運賃となります。
そして、予約する際に忘れてはいけない大切なことは「帰りの便も予約すること」です!
ということで、無事にフェリーの予約ができたら、後は乗船日まで旅の準備を整えておきましょう。

ツーリストルーム 出典:商船三井フェリー

スイートルーム 出典:商船三井フェリー
乗船当日の受付
乗船当日は出航時間の遅くても2時間前までにはフェリー乗り場に到着するようにしましょう!
現地に到着したら係員の誘導、もしくは案内板に従って所定の位置にバイクを止め、受付開始のアナウンスが流れるまで待ちましょう。
受付は予約時に発行された「予約番号とアクセスキー」をすぐに確認できる状態にして、なおかつ250ccを超えるバイクは車検証(必要です)を準備の上、有人窓口か自動チェックイン機にて行います。
そして、受付完了後は乗船券が発行され「バイクの積み込みは〇:〇〇時に開始します」と案内されるので、後はその時間まで待つだけです。

バイクを所定の位置に停めて待ちましょう
なお、大洗港は商船三井フェリーのみの発着ですが、苫小牧港は複数航路(会社)のフェリーが発着するので、目的地によって乗り場が異なります。
フェリー乗り場の入り口に行き先別の案内が出ているので、それに従って場内を進みましょう。

苫小牧港は目的地によって乗り場が異なります
乗船
乗船する際は受付時に案内された乗船時間の15分前までには愛車の元に戻りましょう!
当日の状況次第で稀に乗船時間が変更になるケースがあるので、早めに準備しておくことをおすすめします。
そして乗船開始のアナウンスが流れたら、バイクの列の先頭から順番に案内されるので、自分の番が来たら誘導に従って船内を目指します。

いよいよ乗船します
船内の所定の位置にバイクを止めたら「ローギア+ハンドルロック」の案内をされるので、指示に従い荷物をまとめて速やかに客室へと移動します。
その際にバイクを止めた場所(階数や区画)をメモしておくと、下船の際に迷わず愛車の元へ辿り着けます。
なお、フェリー出航後は下船まで愛車の元に戻れないので、くれぐれも忘れ物には注意しましょう。

愛車を停めた場所をメモしておきましょう
出航〜下船
無事にフェリーに乗船できたら、後は翌日の下船までゆっくりと船内で過ごすだけです。
ちなみに運行状況によっては下船時間が変更となるケースもあるので、船内放送や掲示板には気を配っておきましょう。
そして下船する際は忘れ物がないことを確認して、愛車の元へ戻り荷物をパッキングして、係員の指示に従って下船しましょう。

いよいよ北海道ツーリングが始まります!
長距離フェリー乗船の4つのポイント
長距離フェリーに乗船する際に押さえておきたい4つのポイントを解説します。
買い出しについて
長距離フェリーは船内にレストランや食材を購入できる売店、それから自動販売機があるので、事前に食材の買い出しをしなくても問題ありません。
いわゆる「観光地価格」よりはリーズナブルなので、せっかくなので船内レストランを利用するのも良い思い出になります!
しかし、なるべく食費を安く済ませたい場合、もしくは好きなものを食べたい場合は、フェリー乗り場に着く前に買い出しを済ませましょう。
これは商船三井フェリーに限らずの話ですが、長距離フェリーは基本的に飲食物の持ち込みが可能で、船内に給湯室があるのでカップラーメンも食べられます。
ちなみに大洗港がある茨城県には、ライダーに大人気の北海道ご当地コンビニ「セイコーマート」が数件あるので、上陸前から北海道気分を味わいたいライダーは、ぜひセイコーマートで買い出しをしましょう!

乗船前の買い出しはセイコーマートで!?
乗船時の運転は要注意
初めてバイクで長距離フェリーに乗船する際は、運転には十分注意しましょう!
係員の誘導に従って、船内へ続くスロープを上った後は格納庫内を走りますが「床が鉄板で滑りやすい+固定用ロープを引っ掛ける出っ張りが所々にある」ので常に緊張感が漂います。
特に大型バイクはただでさて苦手な低速走行でバランスを崩しやすいので要注意です!
また、停車位置の微調整や取り回しが必要な際は、遠慮せず係員にヘルプを求めましょう(喜んで手伝ってくれます)

船内の運転は要注意です
船内用の荷物をまとめておく
少なくても長距離フェリーを使うツーリングなら、それなりの荷物を積んでいると思いますが、それらを全て船内(客室)に持ち込むのは大変です。
なので船内で使うものは予め運びやすいバックパックなどにまとめて、他の不要な荷物はバイクに置いていくのがスマートです。
ちなみに僕が船内に持ち込む荷物は「貴重品一式、スマホなどのガジェット、モバイルバッテリー、着替え、お風呂セット、身だしなみセット、サンダル(重要)」です。
なお、航行中は多少船が揺れるので、バイクに置いていく荷物はきちんと固定すること、そしてヘルメットはトップケースやサイドケースがあれば入れる、無い場合は船内に持ち込んだ方が無難です(ハンドルやフレームに引っ掛けるのは落下の可能性あり)

船内用の荷物はバックパックにまとめると便利です
船内の過ごし方と電波状況
フェリー乗船後は身軽な格好に着替えてまずは船内の散歩、それから混む前にお風呂を早めに済ませることをおすすめします。
後はご飯を食べたり、ロビーで寛いだり、読書をしたり、明日からの旅の計画を練ったりしていると、長いようで意外と早く時間は過ぎ去っていきます。
ちなみに携帯電話やモバイルWi-Fiは通信キャリアによりますが、基本は圏外だと認識していた方がよく、誰かに連絡を取りたい場合は乗船前に済ませておく、それから仕事などでパソコンを使う場合は、オフラインでも出来る作業限定と思っておきましょう。
なお、窓から陸地が見えていれば圏内に復帰することもありますが、せっかくなので乗船中はある意味現代では貴重な「オフライン」の時間を満喫しましょう。

電波が入ることもありますが基本は圏外です
長距離フェリーはツーリングの幅を広げてくれる!
自走ではちょっと遠いな・・・と思っていた場所も、長距離フェリーを使えばツーリング圏内になります!
何より船内で過ごす時間が楽しく、おまけにライダーとバイクの消耗もなく、あなたのツーリングの幅を広げてくれること間違いなしです。
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