岡山県浅口市在住のカブライダー、こばんです。今回は本州・広島県尾道市から四国・愛媛県今治市まで、穏やかな瀬戸内海に浮かぶ島々を7つの橋で結ぶ、しまなみ海道を紹介します。「原付の聖地」とも呼ばれていて、私も特別大好きなツーリングスポットです! 今回はしまなみ海道の中でも「原付道」にスポットを当てて紹介します。本州から四国まで、一気に走り抜けていきましょう。
※情報は2023年2月時点のものです。掲載の情報は予告なく変更になる場合があります。お出かけになる際は事前にお確かめください。
目次
しまなみ海道とは
しまなみ海道(瀬戸内しまなみ海道)は、本州・広島県尾道市と四国・愛媛県今治市を結ぶ、全長約60kmの自動車専用道路で、西瀬戸自動車道、生口島道路、大島道路からなります。瀬戸内海に浮かぶ島々が橋で結ばれ、橋からは穏やかな海と多島美が望めます。
自動車専用道路ということは、原付バイクは走れないのではないか? そうなのです。でも、各橋のほとんどには自転車・歩行者専用道路に加え、原付道(正式名称:原動機付き自転車道)が整備されているのです!
自動車や中型以上のバイクは高速道路を走る必要がありますが、125cc以下の原付バイクは原付道を走ればOK。まさに原付道からしか楽しめない絶景と出会える、「原付の聖地」です!
原付道の走り方
原付道の設置場所は、橋によってさまざま。自動車専用道の下、両側など、走る場所によって違った雰囲気が味わえます。原付道の入口は自動車専用道とは異なります。入口の看板を見つけるのも楽しみのひとつ。橋の両端に設けられた連絡道路から出入りします。
原付バイクで橋を渡る際は、50円~200円の通行料金がかかるため、50円玉をたくさん持って行くと便利です。お得な回数券も販売されています。
しまなみ海道はサイクリングロードも整備されており、「原付の聖地」であると同時に、「サイクリストの聖地」でもあります。たくさんのサイクリストたちが走っているので、接触しないよう気をつけて走りましょう。利用しているのは観光客だけではありません。原付道や自転車歩行者道は、島民の通勤、通学の生活道路としても活躍しています。島の日常が垣間見れますよ。
7つの橋の原付道
実際に原付道とはどのようなものなのか? 本州(広島県尾道市)から四国(愛媛県今治市)まで、しまなみ海道を一気に南下してみましょう。
【1】尾道大橋
原付が走る場所・・・車道(原付道はない)
尾道市本土と向島(むかいしま)を結ぶ尾道大橋は7つの橋の中で唯一の一般道となっており、原付も走れるようになっています。つまり原付道はなく、原付は車と同じ道路を走ることになります。通行料金はかかりません。
尾道市本土と向島の間の尾道水道(尾道海峡)は約200~300mと狭く、「川かな?」と思うほど。そこに一般道である尾道大橋と高速道路(西瀬戸自動車道)である新尾道大橋が並んで架かっています。
【2】因島大橋
原付が走る場所・・・高速道路の下
向島に渡り、南に走って行くと、因島(いんのしま)とを結ぶ橋、因島大橋が見えてきます。橋を渡るためには、原付道の入口を探す必要があります。見つかるでしょうか?
ありました。一般道を走っていると現れる、「原付道入口」と書いた看板が目印です。
看板に従って走ると、原付道の入口があります。ここから先は、自動車や中型以上のバイクは走ることができません。道幅も二輪車がギリギリ走れるほどの狭さ。駆けあがると、橋が見えてきました。
因島大橋は7つの橋の中で唯一、高速道路の下を原付・自転車・歩行者が通行できるようになっています。フェンス越しに瀬戸内海が見えますが、正直、開放感はあまりありません。
橋を渡りきると、料金所があります。通行料金50円を料金投入箱にチャリーン!
橋を渡りきってからの坂道もしばらく原付道が続き、一般道に合流しています。
【3】生口橋
原付が走る場所・・・高速道路の外側
因島を南に走ると、生口島(いくちじま)とを結ぶ橋、生口橋が現れます。原付道入口は橋の東側にあります。
原付道を入って行くと、公園のように整備されていました。橋を見ながらひとやすみできますよ。
生口橋は橋の中央が高速道路、外側が原付道です。橋の外側なので、眺望は抜群。
料金所は橋の南側にあります。50円玉をチャリーンと投入。
【4】多々羅大橋
原付が走る場所・・・高速道路の外側
生口島を南に走ると、大三島(おおみしま)とを結ぶ橋、多々羅大橋が見えてきました。生口島は瀬戸内レモンの島。原付道入口は「レモン谷」というレモン畑がたくさんある場所にあります。
原付道には公園もありレモンのオブジェと撮影できるスポットも!
多々羅大橋の通行料金は100円で、料金所は、橋の北側。
高速道路の外側が原付道です。大三島側の原付道にはループ状の道もあり、わくわくしますよ。
多々羅大橋は広島県と愛媛県の県境になっています。
【5】大三島橋
原付が走る場所・・・高速道路の外側
大三島を南に走り、伯方島(はかたじま)とを結ぶのは、7つの橋の中で唯一のアーチ橋「大三島橋」が見えてきました。しまなみ海道は橋の形もいろいろなので、楽しいですよ。
原付道入口を駆けあがると、料金所は橋の北側にあるパターン。
橋の中央が高速道路、外側が原付道となります。
橋を渡りきったら、原付道は林の中を走り、一般道に合流です。
【6】伯方・大島大橋
原付が走る場所・・・高速道路の外側
伯方島を南に走り、大島へ渡る橋が見えてきました。伯方・大島大橋です。伯方島と大島の間には「身近島」という島があり、伯方・大島大橋は伯方島と見近島の間に架かる伯方橋と、見近島と大島の間に架かる大島大橋から成ります。
原付道の方を駆けあがっていきます。
伯方橋と大島大橋は連なった状態なので、一本の橋を走っている感じです。この橋も、高速道路が中央、外側が原付道。
料金所は橋の南側にありますよ。
【7】来島海峡大橋
原付が走る場所・・・高速道路の外側
そして最後、大島から四国本土の今治市を結ぶのが、来島(くるしま)海峡大橋です。来島海峡大橋は、来島海峡に架かる約4.1km、3つの吊橋の総称。一番大きく、ラスボス感があります。通行料金も一番リッチな200円! でも原付バイクなら200円で渡れるってすごい!
ループになった原付道を進んで行きます。瀬戸内海にせり出していて、絶景!
約4kmにわたる橋は、大迫力。風が強い日はちょっと怖そう。
橋の途中に料金所があります。
料金所には、なぜかエレベーターが? 実は「馬島」へバイクとともに上陸できるようになっているんです。
橋を渡りきったら、ぜひ来島海峡大橋のたもとにある糸山サンライズの駐車場へ。「SHIMANAMI」モニュメントと一緒に撮影できるスポットがありますよ。
おわりに
絶景のしまなみ海道を走りきっても、原付バイクだと片道600円!
ちょっと迷子になりながら、原付道入口を示す看板を探すのも楽しいです。時間には余裕を持って行ってみてください。
しまなみ海道には道の駅や展望公園などの観光スポットもいろいろありますよ。また紹介しますね!
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