
自分は自分、他人は他人……と思いながらも、“みんなが行っている場所”がなんとなく気になってしまうのが人情というもの。では世の中のライダーは、ツーリングでどのような場所を目的地にしているのでしょうか? 全ライダーの動向を探ることはできませんが、とあるデータに基づいたライダーに人気のスポットを、ナビタイムが公表しているんです。
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ナビタイムのデータでライダーの好みがわかる!?
ナビタイムジャパンが「2022ナビタイム スポット検索ランキング」を発表。これは、同社が提供しているNAVITIMEをはじめとするナビゲーションサービスで、2022年に目的地として検索されたスポットなどを基に集計したランキングデータです。
ナビタイムジャパンでは、NAVITIMEのほかにもPC-NAVITIME / NAVITIMEスマートフォンサイト / NAVITIMEドライブサポーター / カーナビタイム / ツーリングサポーター / 自転車NAVITIME / バスNAVITIME / トラックカーナビなどを展開。さまざまな交通手段別の専用ナビゲーションアプリを提供する強みを活かして、「交通手段別人気スポットランキング」も発表しています。
そして、ツーリングサポーターなどのデータを基にバイク部門も公表。データの集計期間は2022年1月1日~10月31日で、秋のツーリングシーズンが一部含まれていないとはいえ、これを見ると「2022年にライダーが目的地として検索した場所」のトップ30を知ることができます。では、2022年にライダーが行った場所とはどこだったでしょう?
やっぱりライダーは“特殊”なのかも……
ナビタイムジャパンが発表したバイク部門のランキングでは、「道の駅 どうし」が交通手段別ランキングの発表が開始された2018年から5年連続で第1位。そして、前年の11位から大きくランクアップした「千里浜なぎさドライブウェイ」が第2位、同じく前年7位から順位を上げた「道の駅 針テラス」が第3位でした。
ちなみに、第4位の「ビーナスライン」、第5位の「道の駅 美ヶ原高原」までを含むトップ5は、いずれも総合ランキングトップ100に入っていません。それどころか、電車やバスだけでなくクルマ、トラック、自転車、徒歩とある交通手段別ランキングのトップ30でも、バイク部門のトップ5に入ったスポットはひとつもランクインせず……。このことから、「ライダーはちょっと特殊」ということが言えるかもしれません。
ちなみに総合ランキングの2022年第1位は「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」、第2位は「東京ディズニーランド」、第3位は「伊勢神宮内宮」でした。USJやディズニーにツーリングで行くとは考えづらいものの、伊勢神宮なら……と再びバイク部門のランキングをチェックすると、「伊勢神宮内宮」は前年に続いて第20位にランクイン。バイク乗りも、世間一般とつながっている部分があってひと安心!
ではここからは、バイク部門のトップ5にランクインしたスポットについて簡単に紹介しましょう。
第5位 道の駅 美ヶ原高原(長野県)
ビーナスラインの終点なので……
「ビーナスライン」の最高標高は、終点となる美ヶ原の1959m。そこにあるのが、美ヶ原高原美術館に併設された「道の駅 美ヶ原高原」です。「ビーナスライン」とセットのような存在なので、こちらを検索するライダーも多いはず。2021年にも第5位となっていて、人気の高さがうかがえます。
第4位 ビーナスライン(長野県)

写真:ふくミミさん https://imp.webike.net/diary/215909/
本州を代表する絶景のワインディング
長野県の茅野市街と美ヶ原高原をつなぐ観光ルートが「ビーナスライン」。その魅力は、エリアごとに景観がダイナミックに変化するところにあります。中でもツーリングルートとして人気なのは、白樺湖から美ヶ原高原までのワインディング区間。標高は1400~2000m級で、十分な走りごたえがあり、日本屈指の絶景ワインディングルートとしてライダーに人気です。超有名かつ人気のルートなので、ランクインも納得。ちなみに2021年は第2位でした。
第3位 道の駅 針テラス(奈良県)

写真:本惚犬さん https://imp.webike.net/diary/236950/
近畿地方ではメジャーなバイクの集合場所
三重県亀山市と奈良県天理市をつなぎ、両端で接続する東名阪道および西名阪道とともに名古屋-大阪間の重要なルートとなっているのが名阪国道。国道25号の自動車専用道路区間です。その途中にあるのが「道の駅 針テラス」。近畿圏の都市部からのアクセス性に優れるため、以前からツーリングの集合地点や解散地点、あるいはミーティングスポットなどとしてライダーに利用される機会が多くある道の駅です。あのクシタニが、「KUSHITANI PERFORMANCE STORE 針テラス」としてカフェを展開していることでも知られます。
第2位 千里浜なぎさドライブウェイ(石川県)

写真:まっこいさん https://imp.webike.net/diary/237018/
SSTRが間違いなく後押し
2022年に10周年を迎えた「サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー(SSTR)」は、東の海沿いから日の出とともに走りはじめ、日の入りまでに石川県千里浜に設けられたゴールを目指すツーリングイベント。年々参加台数が増え、2022年は5月に約9000台、10月のプレミアム大会には約3000台が参加しました。SSTRのゴール地点となっている「千里浜なぎさドライブウェイ」は、日本で唯一となる海岸線の砂浜に設けられたドライブウェイ。砂が締まっているのでオンロードバイクでも走れます。以前から人気のツーリングスポットでしたが、SSTRの認知度向上とともに、SSTRの開催期間以外でもここを目指すライダーが増えているようです。
第1位 道の駅 どうし(山梨県)

写真:TOMTOMさん https://imp.webike.net/diary/226491/
関東近郊の超定番ツーリング目的地
2022年も、第1位に輝いたのは「道の駅 どうし」。神奈川県相模原市と山梨県富士吉田市(山中湖)をつなぐ道志みち(国道413号)の途中にある、絶好の立ち寄りスポットです。道志みちは、東名高速や中央道、国道20号や246号の大混雑時に、渋滞回避の抜け道としても使われますが、神奈川県や東京都に住むライダーにとっては、「ちょっと走りたい」ときに比較的ちょうどいい道でした。それが、圏央道ができたことで相模原ICから抜群に行きやすい場所となり、近年はより人気に。“ツーリングルート”としてそれほどいいとは思えませんが、反対側の端は山中湖なので絶景です。
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