太平洋から日本海へ、日本海から太平洋へと走るコースト・トゥ・コーストの「東北横断」はおもしろい。東北は奥州と羽州の旧2国から成っているが、「東北横断」ではその境の奥羽山脈の峠を越えていく。
今年(2022年)は、Vストローム250で全部で17本の東北横断ルートを走破したが、それらを「南東北編」と「北東北編」に分けて紹介しよう。

1.新潟 → 只見 → 白河 → いわき (国道289号) 452キロ

新潟の道路元標を出発



4月16日、「新潟→いわき」の国道289号を走った。国道289号は分断国道だが、分断されている区間はその両端まで行った。
出発点は新潟の道路元標のある古町の本町交差点。ここからは重複国道の国道116号を行く。鉛色の空で雨が降っている。新潟市から燕市に入った春日町の交差点を左折すると、そこからは国道289号の単独になる。


春日町(燕市)の交差点



国道8号を横切り、三条市に入り、春日町の交差点から40キロで大谷ダムに到着。ここで通行止。国道289号は新潟・福島県境の八十里越が未完成で現在工事中。2020年代には開通するという。


大谷ダムで通行止


大谷ダムから国道289号→国道290号→国道49号→国道252号と大迂回をして只見町の叶津へ。そこで国道289号に再会する。あたりは一面の雪景色。分岐から3キロほど北に行った地点で国道289号は雪のため通行不能。この一帯は日本でも有数の豪雪地帯で、4月も中旬になるというのに、まだ2~3メートルの雪が積もっている。


叶津(只見町)の交差点で国道289号に再会



国道289号、通行不能



国道252号との分岐まで戻ると、只見の町中へ。そこまでは国道252号との重複区間。只見からは国道289号の単独になる。南会津町に入ると、道の駅「きらら289」で温泉に入り、名物の「南郷トマトラーメン」を食べた。


道の駅「きらら289」の「南郷トマトラーメン」



南会津町の中心地、田島の町に入って行く



そして駒止峠を越え、南会津町の中心の田島へ。そこから下郷までは国道121号との重複区間。下郷からは全長4345メートルの甲子トンネルで奥羽山脈南端の甲子峠を越えていく。甲子トンネルを走り抜けると青空が広がっていた。白河は抜けるような青空だ。


国道289号の甲子トンネル



白河は抜けるような青空



白河から棚倉を通り、阿武隈山地の名瀑、江竜田の滝を見て終点のいわきへ。


阿武隈山地の名瀑、江竜田の滝



勿来(いわき市)で国道6号に合流する。新潟からここまでは大迂回路の区間を含めると452キロ。国道6号で東北と関東の境の鵜ノ子岬まで行き、Vストローム250を止めた。


ここが国道289号の終点



東北と関東の境の鵜ノ子岬


2.いわき → 郡山 → 会津若松 → 新潟 (国道49号) 244キロ

国道49号、ここより始まる(いわき市)



6月18日、「いわき→新潟」の国道49号を走った。いわき在住の渡辺哲さんが同行してくれた。渡辺さんのバイクもVストローム250。イエローとレッド、2台のVストロームでの「東北横断」だ。


長沢峠に立つ渡辺さん



奥羽山脈の中山峠を越える



いわき(平)市内の国道49号の起点から走り始め、常磐道のいわき中央ICの近くでバイパスに合流する。長沢峠を越えて郡山へ。国道4号の旧道、新道と横切り。奥羽山脈の中山峠に向かっていく。福島県は太平洋岸の浜通り、阿武隈川流域の中通り、それと会津に分かれるるが、中山峠を越えると会津だ。冬場だとこの峠を境に天気が変わり、郡山は晴れていても会津若松は雪が降っているということがよくある。


磐梯山が見えてくる



猪苗代湖の遊覧船の「はくちょう丸」


この日は中通りも会津も晴れていた。国道115号との交差点を過ぎ、猪苗代湖の遊覧船乗場でVストローム250を止めた。2隻の遊覧船のうち、「はくちょう丸」の運航が再開されいた。
猪苗代湖を過ぎると、国道49号からわずかに入ったところにある湧水の「強清水」を飲んだ。猛烈に暑い日だったので、冷っとした強清水に救われた。その前にある「もろはくや」では「まんじゅうの天ぷら」と「もちの天ぷら」を食べた。そのほかにしん、いか、おにぎりの天ぷらもある。ここの名物は天ぷらだ。


国道49号の名水「強清水」



「もろはくや」の「まんじゅうの天ぷら」と「もちの天ぷら」



会津盆地に下り、会津若松の市内を走り抜けていく。そして七折峠、藤峠、車峠を越えて福島・新潟県境に到達。いわきからここまで174キロだ。


国道49号の福島・新潟県境



新潟県に入ると天気は変わり曇り空になった。阿賀野川の川港で栄えた津川の町を過ぎると阿賀野川の流れに沿って走る。対岸に咲花温泉が見えると山地から新潟平野へと風景は一変する。新潟市内に入ると渡辺さんと「着きましたねぇ~」と言って喜び合い、古町の道路元標に立った。「いわき→新潟」は244キロだった。


広々とした新潟平野を行く



新潟の道路元標に立つ渡辺さん


3.相馬 → 福島 → 猪苗代 → 新潟 (国道115号 → 国道49号) 310キロ

国道115号、ここより始まる



7月1日、「相馬→新潟」(国道115号→国道49号)を走った。相馬の国道6号との分岐点から走り始めたが、並行する東北中央道(無料)の完成で、国道115号の交通量はガクンと減り、ラクラク走れるようになった。相馬市と伊達市の境が阿武隈山地の峠。


国道115号の峠。相馬と伊達の市境になっている



峠を下った霊山入口の「まきばのジャージー」で食べたソフトクリームの濃厚な味は忘れられない。


「まきばのジャージー」のソフトクリーム



福島に到着。ここは国道4号との交差点



福島市内に入ると国道4号との重複区間を走る。阿武隈川を渡ると国道4号と分かれ、東北道の福島西IC入口を通って土湯峠へ。


土湯峠下の土湯温泉



国道115号の旧道で土湯峠を登っていく



土湯峠は旧道で登り、標高1210メートルの峠の頂上に立った。そこからは会津のシンボルの磐梯山が見える。


土湯峠に到達!



土湯峠を下り、猪苗代へ。磐越道の猪苗代磐梯高原IC、道の駅「猪苗代」を過ぎるたところが国道49号との交差点。相馬からここまで138キロ。猪苗代からは国道49号で新潟まで走ったが、「相馬→新潟」は310キロだった。


道の駅「猪苗代」で小休止。磐梯山が見えている



猪苗代で国道49号に出る

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