
ライダーとコーヒーブレイクは切っても切れない仲ですが、キャンプとコーヒーの相性も抜群です! それはもう、「キャンプで何をしたらいいの?」というビギナーさんには、とりあえずコーヒーを淹れてみてほしいほど。
そこで今回から、コバユリの暑苦しいまでの“野点コーヒー愛”とともに、その魅力とハウツーをお届けします。
(コーヒーの淹れ方にはいくつかの方法がありますが、ここでは最も一般的な「ハンドドリップ」方式を想定してお話します。)
目次
野点コーヒーの魅力とは?
「野点コーヒー」とは、野外で楽しむコーヒータイムを意味する造語です。キャンプ地でテントサイトを作り終えたら、まずは一杯。缶コーヒーでも成立するツーリング中のコーヒーブレイクとは異なり、淹れるところから時間をかけて、とことん“自分流”を楽しみます。とりあえず家で使っている器材をそのまま持ち出せるオートキャンプとは違い、軽量・コンパクト・タフな器材を新たにそろえる楽しさもあります。
同じ淹れ方をしても、家で淹れるコーヒーよりも味わい深くなるのにはワケがあります。それこそが、野点コーヒーの魅力なのだ!
魅力その① 水が美味しい
同じコーヒー豆を使っても、水によって味の出方がかなり変わります。自然豊かな場所にあるキャンプ場では、水道から出る水が地下水などの天然水であることは珍しくなく、それを沸かして淹れてみたら、思いがけず自分史上最高の一杯に出会えることも。キャンプ地までの道中に湧き水を汲めるポイントに立ち寄れば、飲み比べもできて、コーヒータイムがさらに楽しくなりますよ。
魅力その② リラックス度が桁違い
ゆったりとした景色の中、清々しい空気に包まれてのコーヒータイムは別格。屋内で過ごすのとはリラックス度が違います。水を火にかけ、豆を挽き、旨みをじっくり抽出して、余韻まで余すことなく楽しんだ頃には、日々のストレスからすっかり解放されています。
魅力その③ 体の疲れも軽やかに
私達がキャンプツーリングに出かける大きな理由が“リフレッシュ”。コーヒーに含まれるカフェインには、肉体の疲労を回復させる効果があるとされています。ツーリングでの体の疲れもリセットできて、心身共にリフレッシュ!
美味しいコーヒーを淹れる一番のコツは?
コーヒーの味を決める一番の要素はズバリ「コーヒー豆」ですが、そのコーヒー豆は、“種”や産地によって味に違いがあり、さらに焙煎度合いによっても味わいが変わります。
例えば、「フルーティーな酸味のあるコーヒーが好き!」という人が、いくらマンデリン(苦味が特徴の高級グレード品)を飲んでも満足しないし、逆も然り。つまり、自分がどんな味のコーヒーが好きなのかを知っておくことが、満足できるコーヒータイムを手に入れる一番の近道というわけ。
親切な焙煎珈琲豆店では、コーヒー初心者であることを伝えれば、好みに合う豆を見つけるお手伝いをしてくれます。お気に入りの焙煎豆に出会えたら、至極の野点コーヒータイムはすぐそこ!
野点コーヒーに必要な器材
テーブルや椅子、バーナーなど、キャンプのためにそろえた道具に加えて、野点コーヒーのために必要な器材は「ミル」「ドリッパー」「サーバー」「ドリップケトル」「カップ類」の5つ。ここでは一例として、コバユリが普段使っている野点コーヒーセットを紹介します。
①ミル
やはりコーヒーは挽きたての豆で淹れたいですよね。こちらはコーヒー豆から旨みを抽出するために、豆を細かく挽く道具。持ち運びに便利な筒形のこちらは1~2杯分の豆を挽くコンパクトサイズ。
②ドリッパー
コーヒーの抽出液を落とす=ドリップするための器。スッキリとした味わいになる「円錐型」と、お湯が落ちるのに時間がかかるぶん濃いめの味になる「台形型」があり、こちらは前者(③とのセット品で、携帯時は③の中に収納できます)
③サーバー
コーヒーの抽出液を受け止める=サーブするための器。1杯分だけを淹れるなら、直接マグカップなどに注げばいいので不要ですが、どうせなら一度にもう少し淹れたいので、2杯用を使っています。
④ドリップケトル
コーヒーを淹れるときのお湯の温度は90℃前後が理想。沸かしたお湯をコッヘルややかんからそのままドボドボ注ぐと、熱すぎて豆の旨みや香りを十分に引き出せず、豆の蒸らしも均一にできません。美味しいコーヒーを淹れたいなら、ドリップ用のケトルを別に用意しましょう。これはコンパクトなスタッキングを最優先に選んだ容量250ml。
⑤カップ類
お気に入りのカップで飲むコーヒーは格別です。私はチタンのシェラカップとダブルステンレス構造で保温性の高いマグカップ(写真)、ナチュラルおしゃれなククサ風のカップを気分によって使い分けています。
以上の器材に、お気に入りのコーヒー豆と美味しい水を加えれば、スタンバイOK!
次回からは、器材の選び方などをさらに詳しくお伝えします!
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