アウトドアが大好きなわりに、虫は苦手。そんな見かけ倒しな私にとっても、虫を愛するあなたにとっても、夏は自然と共存するための虫除け強化月間! 前回の「ブヨ」に加えて、ここ数年で被害が多く報告されるようになった「マダニ」にも万全の対策をしたいですね。咬まれないための4つのポイントと、万が一咬まれてしまったときの対処法を確認しておきましょう。

 

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マダニに咬まれないための対策

マダニについて知っておこう

まずは「敵を知ること」からということで、マダニについてお勉強。

「ダニ」と聞くと、布団や服に付くとても小さな虫を想像しがちですが、日本に広く生息するマダニ「フタトゲチマダニ」は体が3ミリほどで、肉眼でもはっきり確認できます。たっぷり吸血した体は1センチほどにまで膨らみます。その様子は写真を見るとグロすぎてうげーっとなるので、可愛らしいイラストでどうぞ。

マダニの主な活動時期は5~10月にかけて。山から市街地まで、緑の多い場所に広く生息して、野生動物やヒトなどの体に寄生するチャンスを狙っています。体温や体臭、振動などを感知すると、草から飛び降りたり、足を引っかけたりして生物の体に乗り移ります。そして、皮膚が柔らかい場所を探して歩き回り、幼ダニ・若ダニは発育・脱皮のために、成ダニは産卵のために吸血します。

徘徊中も咬まれる瞬間も、かゆみや痛みを伴わないため自覚できないことがほとんどですが、吸血時に様々な病原体を媒介するため、それにより感染症にかかると、数日後に発熱や頭痛、嘔吐などの症状が表れます。重症の場合は死に至ることもあるので、油断は禁物!

咬まれないために気を付けるのはこの4点!

医師や製薬会社による「マダニに咬まれないための対策」を総合すると、私たちキャンパーが気を付けるべきポイントは4つ。

①肌の露出を控える

一番効果的なマダニ対策は、肌を出さないこと。草むらや藪のそばにテントを張って過ごす場合は、首にタオルを巻く、帽子を被る、ズボンの裾から侵入されないよう工夫する、靴下を履くなどして対策しましょう。

②草木に直接触れない工夫を

草むらに不用意に入ったり、草の上に直接座ったりしないように心がけましょう。脱いだジャケットやヘルメットを草の上に直に置いたり、木にかけたりするのも、後で身に付けたときに寄生されかねないので控えたいところです。

③虫よけ剤でガードする

暑くて肌を出したいときや、長袖に加えて徹底的に対策したい場合は、肌に直接スプレーする虫よけ剤などを使います。ライダーにうれしいポケットサイズのものも出ています。

虫よけスプレーを選ぶときに確認したいのは、まず「何の虫に効果があるか」。中には蚊にしか効かないものもあるので、「マダニ」と明記されていることを確認しましょう。有効成分に「ディート」「イカリジン」と書かれていれば、マダニに有効ですが、「ディート」が多くの虫に対応するのに対して、「イカリジン」はマダニ・アブ・ブヨにしか効きません。しかしながら、「ディート」より肌に優しく繰り返し使っても安心なことから、最近は「イカリジン」を配合した製品が増えています。

環境や人への優しさに配慮して、天然由来成分のみで作られた虫よけもあります。マダニが近づきたがらない香りの精油(ティートリー、ユーカリ、ハッカ・ペパーミントなど)が使われています。ディートやイカリジンが配合されたケミカル系よりも効き目の持続時間が短いので、こまめにスプレーし直す必要がありますが、そのたびにステキな香りを楽しめます。

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④帰宅後はなるべく早く入浴する

マダニがいそうな場所でキャンプをした後は、なるべく早めにお風呂に入って全身をチェック。皮膚が柔らかい場所…「首」と付く部位やお腹から股、二の腕などがチェックポイント。マダニに食い付かれる前に退治できる、咬まれていても早期発見で感染症のリスクを減らせる、などのメリットがあります。

マダニに咬まれてしまったときの対処法

なるべく早くマダニを取り除く

ここが一番大事なポイント! マダニからヒトに病原体が侵入するには、ある程度の時間が必要なので、感染しないためにすぐに除去しましょう。マダニは吸血すると同時に分泌物によりセメント状の塊を作り始めるため、時間が経つほど除去しにくくなってしまいます。

無理に引き剥がさない

いち早く取り除きたいけれど、パニクって手で払ったり、無理やり剥がしたりするのは絶対にNG! マダニの口器の一部が皮膚の中に残ってしまい、そこから化膿してしまうことがあるからです。また、マダニを叩いたり握ったりして潰すのも、マダニの体液がヒトの体へ入り込み、感染症のリスクが高まるので厳禁です。

マダニを取り除くには、専用のピンセットなどを使います。小さいので携帯しやすく、繰り返し使えるので、アウトドアに出かけるときには持っておくと安心です。

▲「ティックツイスター」はフランスのほとんどの動物病院に置いてあるというダニ除去スティック。もちろんヒトにも使えます。いざというときのために、取扱説明書を読んで使い方を確認しておきましょう

 

▲取り除いた後は傷口の消毒を。消毒液と言えば「マキロン」ですが、かさばらず持ち運びに便利な軟膏バージョンもあります

 

マダニに食い付かれてから2日以上経っていて、ピンセットを使っても引き抜けない場合は、自力での処置は諦めて、皮膚科を受診しましょう。

取り除いたマダニは最低2週間は捨てないで!

マダニに咬まれて2週間以内に発熱や頭痛、倦怠感などの症状が表れた場合は、感染症の可能性があります。感染症内科のある医療機関を受診しましょう。そのとき、取り除いたマダニを保管しておくと、診断や病原体の解析に役立ちます。

お盆休みにキャンプデビューをする人も多いかと思います。万が一にしっかり備えて、素敵な思い出を作ってくださいね!

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