【賀曽利隆:冒険家・ツーリングジャーナリスト】
みなさ~ん、2022年版の『ツーリングマップル東北』が完成しました。ぜひともご覧になって下さい。
『2022年版』の実走取材は昨年の3月11日に始まり、12月22日に終えました。その間ではVストローム250とジクサーSF250を走らせ、いくつかのテーマでもって、東北を駆けめぐりました。
2022年版の『ツーリングマップル東北』
「鵜ノ子岬→尻屋崎」
「鵜ノ子岬→尻屋崎」では東北太平洋岸最南の鵜ノ子岬(福島)を出発し、東北太平洋岸最北の尻屋崎まで走り、東日本大震災の大津波で大きな被害を受けた東北の太平洋岸を見てまわりました。
鵜ノ子岬を出発(鵜ノ子岬→尻屋崎)
尻屋崎の尻屋漁港に到着(鵜ノ子岬→尻屋崎)
「国道走破行」
「国道走破行」では国道252号と国道294号を走りました。国道252号は柏崎(新潟)が起点で、新潟・福島県境の六十里越を越えて会津坂下へ、会津若松が終点になります。国道294号は柏(千葉)が起点です。取手(茨城)までは国道6号との重複区間で、下妻を過ぎると栃木県に入り、福島との県境の明神峠を越えて白河へ。白河からは勢至堂峠を越え、国道294号と同じく会津若松が終点になります。
こうして1本の国道の起点から終点までの全線を走ってみるのはおもしろいものです。
国道294号の栃木・福島県境の明神峠(国道走破行)
国道252号の新潟・福島県境の六十里越(国道走破行)
「式内社めぐり」
「式内社めぐり」では東北の全式内社をめぐりました。式内社というのは平安時代の『延喜式神名帳』に記載された神社で、名社の格付けのようなもの。いずれも1000年以上の歴史を持っています。陸奥国に100座、出羽国に9座ありますが、志賀理和気神社(岩手県紫波町)が陸奥国最北の式内社、副川神社(秋田県八郎潟町)が出羽国の最北の式内社で、2022年版の『ツーリングマップル東北』には全式内社が載っています。
宮城県大衡村の須岐神社(式内社めぐり)
秋田県八郎潟町の副川神社(式内社めぐり)
「巨木めぐり」
「巨木めぐり」では東北各地の巨木を見てまわり、「東北の巨木10選」を選んでみました。巨木にはまるで神が宿っているかのようで、バイクを走らせてそれを見に行くだけの価値は十分にあります。
福島県下郷町の八幡の大欅(巨木めぐり)
山五十川の玉杉(巨木めぐり)
「岬めぐり」
「岬めぐり」では浜通り(福島県の太平洋側)の岬をめぐりました。北の鵜ノ尾岬から南へ、天神岬、殿上崎、波立岬、富神崎、塩屋崎、合磯岬、竜ヶ崎、三崎、竜宮岬、鵜ノ子岬と見てまわったのです。
松川浦大橋を渡ると、正面に鵜ノ尾岬が見えてくる(岬めぐり)
天神岬からの眺め(岬めぐり)
「福島四大絶景ルート」
「福島の四大絶景ルート」では磐梯山ゴールドライン→西吾妻スカイバレー→磐梯吾妻レークライン→磐梯吾妻スカイラインという順に絶景ルートを走破しました。
磐梯山ゴールドライン(福島四大絶景ルート)
西吾妻スカイバレー(福島四大絶景ルート)
磐梯吾妻レークライン(福島四大絶景ルート)
磐梯吾妻スカイライン(福島四大絶景ルート)
「混浴温泉めぐり」
「混浴温泉めぐり」では湯ノ瀬温泉、蔵王温泉、木賊温泉の混浴湯をめぐりましたが、湯ノ瀬温泉の大浴場の大きさには驚かされました。温泉プールのようでした。同行してくれた美保さんには感謝、感謝です。
山形県鶴岡市の湯ノ瀬温泉(混浴温泉めぐり) 写真撮影:坂本卓也
「地鉄全線完乗」
「地鉄全線完乗」は青春18きっぷを使っての列車旅で、JRの鈍行乗り継ぎで東北を一周しました。その中で会津鉄道や福島交通、阿武隈急行などの地鉄(地方鉄道)に乗りました。青森県の弘南鉄道を最後に、東北の地鉄の全線に乗りました。すでにJRの全線に乗っているので、これで東北の全線完乗です。
弘南鉄道大鰐線の終点、大鰐駅に到着(地鉄全線完乗)
このようなテーマでまわった東北ですが、『ツーリングマップル東北2022年版』の巻頭の写真ページで紹介しています。この巻頭の写真ページには、「東北の食、今年の10選」と題して、昨年の実走取材中に食べたものの中から10食を選んで載せています。 巻頭の写真ページで素晴らしいのは、『ツーリングマップル東北』を使っているみんさんからの投稿写真です。「ユーザーズ フォトギャラリー 2022」をぜひともご覧になってください。旅心を刺激されるような写真ばかりです。
「かそりんの軌跡2022」
長期間の実走取材の中でも、8月26日から3日間の「表紙撮影」は一番のハイライト。カメラマンの巣山悟さんと一緒に走りましたが、その第1日目は「かそりんの軌跡2022」と題して、巻末の写真ページに掲載しています。
東北道の白河ICを出発し、国道289号で甲子峠を越え、下郷から会津西街道の旧道で大内宿を通り、会津若松へ。会津若松からは国道49号で猪苗代湖畔に行き、そこから表磐梯の押立温泉までのルートを6ページに渡って紹介しています。
東北道の白河ICを出発
阿武隈川の峡谷にかかる新旧の雪割橋
国道289号で下郷に下っていく
大内宿の「こめや」で昼食。そばがうまい!
鶴ヶ城の天守閣から見る会津若松の町並み
東北一の大湖、猪苗代湖の湖畔で
会津のシンボル、磐梯山に向かって突っ走れ!
表磐梯の押立温泉「さぎの湯」に到着
みなさん、このような内容の『ツーリングマップル東北』の2022年版をよろしくお願いします。
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