【賀曽利隆:冒険家・ツーリングジャーナリスト】

毎年恒例のカソリの「東北一周」。今年は6月24日に旅立った。5時45分、東京・日本橋に相棒のVストローム250とともに立った。Vストローム250の走行距離は12万9013キロ。
コロナ禍でちょっと走行距離が鈍っているが、この「東北一周」を皮切りにしてガンガン走り、3年目の9月1日までには14万キロを達成したいのだ。

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6時、日本橋を出発。箱崎ランプから首都高に入り、常磐道を北へ。

▲早朝の日本橋を出発

9時、北茨城ICに到着。ここで『U400』編集長の吉田さんとカメラマンの関野さんに落ち合う。「東北一周2020」は林道から始まった。これは『U400』(クレタ)の林道取材。花園渓谷の花園神社を出発点にして、北茨城から東北南部の林道5本を走ったが、全線を走れたのは1本だけ。昨年の台風19号のすさまじいばかりの爪痕を見せつけられた(詳しくは『U400』8月号の「首都圏日帰り林道ガイド」をご覧になってください)。

▲北茨城の花園神社から林道を走り始める

▲『U400』の吉田編集長と大荒れの林道に大苦戦

▲昼食は「増淵魚園」の「イワナの塩焼き定食」

▲最後は四時川林道

▲四時川林道は崩落で通行不能

1日かけて、北茨城から東北南部の林道と大格闘し、19時、常磐道のいわき勿来ICに到着。ここで吉田さん、関野さんと別れた。2人は高速で東京へ。カソリはJR常磐線勿来駅前の「朝日屋旅館」に泊まった。飛び込みで行ったのだが、ありがたいことに夕食を用意してくれた。ギンダラの焼魚とアジのたたき、それと野菜炒めは、胸にしみるようなうまさだった。

6月25日。夜明けととも「朝日屋旅館」を出発し、東北太平洋岸最南端の鵜ノ子岬へ。東北側の勿来漁港の岸壁にVストローム250を止めた。ここから東北太平洋岸最北端の尻屋崎を目指すのだ。

▲東北大平洋岸最南端の鵜ノ子岬

5時、鵜ノ子岬を出発。「さー、行くぞ!」と、Vストローム250にひと声かけて走り出す。「奥羽三関」のひとつ、勿来関跡に立ち寄り、勿来からは国道6号を行く。四倉までは4車線。道の駅「よつくら港」で小休止。四倉からは久之浜バイパスを行く。国道6号は走りやすくなった。

▲勿来関址の源義家像

▲いわき市の国道6号を行く

▲国道6号の道の駅「よつくら港」

広野町、楢葉町と通り、富岡町に入った。
いつもは引き返していた富岡消防署前までやってきた。東京電力福島第1原子力発電所の爆発事故で、バイクはこの先には入っていけなかった。それが3月4日に規制が解除され、国道6号の全線が走れるようになった。何とも長い9年。

東京電力福島第1原子力発電所の爆発事故による国道6号の規制線は、最初は広野町と楢葉町の町境だった。それが楢葉町の全域に入れるようになると、楢葉町と富岡町の町境に移った。富岡町の一部に入れるようになってからは、富岡消防署前が規制線になった。 国道6号で大熊町と双葉町を走り抜け、浪江町に入ったが、その間では全線が開通したJR常磐線の大野駅(大熊町)と双葉駅(双葉町)に立ち寄った。

▲国道6号で双葉町に入る

▲JR常磐線の双葉駅前

7時、南相馬に到着。ここで朝食。「すき家」で「鮭朝定食」を食べ、道の駅「南相馬」でブラックの缶コーヒーを飲んだ。
8時、南相馬を出発。天気は快晴。猛烈な暑さで、Vストローム250に乗っていても汗が噴き出してくる。相馬、新地と通り、宮城県に入った。
9時、鵜ノ子岬から167キロ走って岩沼に到着。ここで国道4号に合流する。

9時40分、仙台に到着。仙台では「陸奥国の国府めぐり」で、国分寺と国分尼寺をめぐる。
仙台からは国道45号を行く。多賀城では「陸奥国の国府めぐり」で、国府跡の多賀城跡を歩き、陸奥国総社の陸奥総社宮を参拝。塩竃では「陸奥国の国府めぐり」で、陸奥国一宮の塩竃神社を参拝した。

▲仙台の陸奥国分寺

▲仙台の陸奥国分尼寺

▲多賀城の陸奥国府跡の多賀城跡

▲多賀城の陸奥国総社の陸奥総社宮

▲陸奥の一宮の塩竃神社を参拝

12時30分、塩竃を出発。国道45号で松島、石巻を通り、横山峠を越えて南三陸へ。

▲東松島のブルーインパルスT-2型機の展示

▲国道45号の横山峠

南三陸町の中心、志津川を貫く国道45号はすでに完成している。「南三陸さんさん商店街」は新しい商店街となって国道45号のすぐ脇に移っている。ここで昼食。食事処「弁慶」で海鮮丼の「志津川丼」を食べた。「南三陸さんさん商店街」からは、大津波のシンボル「防災センター」を目の前に見る。「南三陸町震災復興祈念公園」が完成し、駐車場にVストローム250を止めると、スロープ状の道を歩いて展望台に立った。そこから見渡す志津川の風景は、復興にはまだほど遠い。しかし、町の中央に「南三陸町震災復興祈念公園」が出来たことによって、復興の大きな一歩になるのは間違いない。

▲「南三陸さんさん商店街」の「弁慶」で食べた「志津川丼」

▲南三陸町の防災対策庁舎

15時、南三陸を出発し、気仙沼へ。三陸道が気仙沼港ICまで延びたので、国道45号はガラガラ状態。かつての大渋滞がウソのようだ。

気仙沼の国道45号を行く

岩手県に入り、陸前高田へ。新しい道の駅「高田松原」が完成。建物の半分は「東日本津波伝承館」。陸前高田を襲った大津波の資料や写真が多数、展示されている。大津波で破壊された元の道の駅「高田松原」は震災遺構として残されている。
道の駅「高田松原」の周辺は、水田地帯になっていた。大工事の末にかさ上げされた造成地なのにもかかわらず、国道45号沿いはあまりにも寂しい景色。元の住民たちは戻ってこなかった。

▲完成した気仙大橋を渡って陸前高田に入る

▲陸前高田の国道45号を行く

▲陸前高田の国道45号沿いの水田地帯

19時30、国道45号の通岡峠を越えて大船渡に到着。「ルートイン」に泊まった。 レストランはやっていなかったので、『U400』編集長の吉田さんからもらった「カロリーメイト」をかじって夕食にした。

▲大船渡湾の大船渡港

▲今晩の宿、大船渡の「ルートイン」に到着

▲「ルートイン」から見る大船渡の夜景

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