SDG DUCATI Team KAGAYAMAは、2026年9月26日・27日に岡山国際サーキットで開催された全日本ロードレース選手権第6戦のレースレポートを発表した。JSB1000クラスに参戦する水野涼は、雨の決勝で序盤に6番手まで後退したものの、転倒者が相次ぐ難しいコンディションを走り切って3位表彰台を獲得。今季ここまで全7レースで優勝してきた水野にとって初めて勝利を逃す一戦となり、2位以上で決まるシリーズタイトルの獲得は持ち越しとなったが、大きなリードを保ったまま最終戦・鈴鹿に臨む。

雨の決勝は序盤6番手まで後退

決勝日の27日は朝に小雨がぱらつく時間帯もあったが、9時20分からのウォームアップ走行はドライコンディションとなった。水野は5周目に1分34秒770でトップに浮上し、6周目には1分34秒008までタイムを短縮。前日の予選で転倒したマシンの修復後の状態を確かめ、決勝に備えた。

午後の決勝は雨量が多く、他クラスを含めて転倒者が相次ぐウエットコンディション。2位以内でフィニッシュすれば自力でシリーズチャンピオンが決まる一戦だったが、転倒すればタイトル争いに大きく響く重圧のかかる状況でもあった。水野はサイティングラップからフィーリングが良くなく、序盤は思うようにペースを上げられずに6番手まで順位を落とした。

雨量が多く、転倒者が相次ぐ難しいコンディションとなった決勝

焦らず周回を重ねて14周目に3番手浮上

それでも水野は焦って勝負を仕掛けることなく、路面状況を見極めながら周回を重ねた。徐々にペースを取り戻し、前を走るライダーの転倒やオーバーテイクで順位を上げると、14周目に3番手へ浮上する。その後も安定したラップを刻み、最後まで転倒することなく3位でチェッカーを受けた。

決勝は特別規則書の規定により3周減算の21周で争われ、優勝は長島哲太、2位は國井勇輝。岡山でタイトルを決めることはできなかったが、チャンピオン争いの重圧と荒れたウエット路面の中で無理をせず、確実に表彰台とポイントを持ち帰った。全日本ロードレース最終戦は、10月24日・25日に三重県の鈴鹿サーキットで開催される。

3位表彰台に立った水野涼選手。大きなリードを保って最終戦・鈴鹿に臨む

ウエットの予選は2度の転倒もフロントロウを確保

26日の公式予選は、前夜からの雨でウエットコンディションとなった。予選はノックアウト方式で、35分間のQ1の上位10台が15分間のQ2に進出する。Q1の水野は1周目から積極的にペースを上げ、4周目に1分44秒702を記録してトップを維持したが、5周目のバックストレートエンドで転倒。自力でピットに戻ってスペアマシンに乗り換え、Q1を2番手で通過した。

Q2では6周目に1分44秒037をマークしてトップに立ったものの、続く周に再び転倒。走行は再開したがタイム更新はならず、3番手で予選を終えた。2度の転倒に見舞われながらも、決勝は3番グリッドのフロントロウからのスタートとなった。

予選では2度転倒したが、マシンの感触やペースは悪くなかったと水野選手は振り返る

金曜のART合同走行は総合トップ

大会に先立つ25日(金)のART合同走行はドライコンディション。先週の事前テスト最終日に1分31秒078で全体トップに立っていた水野は、午前は中古タイヤでセットアップとコースコンディションを確認して3番手につけた。午後はレース用の新品タイヤで決勝を見据えたロングランに取り組み、4周目から8周目まで5周連続で1分30秒台を記録。7周目の1分30秒639がこの日のベストとなり、2番手に0秒006差をつけて初日総合トップで走行を終えた。

ライダーおよび監督コメント

水野涼選手(#88)

サイティングラップからフィーリングが良くなく、スタート後も改善しなかったので、厳しいレースでした。ほぼ単独で走り、前のライダーの転倒もあって表彰台に立てましたが、順当にいけば5位だったと思うので、素直に悔しいです。昨日転倒した場所では気持ちにブレーキがかかった部分もあり、雨に対する準備がまだ足りなかったと感じています。ただ、転倒者も多い難しいコンディションの中、転ばずにゴールできたことは、チームに感謝したいです。これまでドゥカティで岡山をうまく走れたことはあまりありませんでしたが、今回はテストからドライでいいアベレージを刻めていました。決勝は残念でしたが、大会全体としては収穫があったと思います。今回初めて試した新しいタイヤで、こういうバイクの動かし方もできるのだと学べた部分もあるので、次戦の鈴鹿に生かしていきたいです。

水野涼選手

加賀山就臣監督

サイティングラップから涼のフィーリングは良くありませんでした。タイヤは全員で相談して決めたものですが、別のコンパウンドも用意し、状況に対応できるようにしておくべきでした。チームの準備不足、バックアップ不足で涼に負担をかけてしまったことは反省しています。自力で表彰台を争うのが難しい状態でしたが、涼はチームのために競争心を抑え、我慢して最後まで走り切ってくれました。本当に感謝しています。その我慢が3位という結果につながり、タイトル争いでも大きなリードを保って最終戦に臨めます。鈴鹿では涼がレースを楽しみ、力を発揮できるように準備を整えたいです。ここまで応援してくださったファンやスポンサーの皆さまにも感謝しています。タイトル獲得が見えてきましたので、ぜひ最終戦も応援に来てください。

JSB1000 決勝 結果表(上位5名)

順位 ゼッケン ライダー チーム マシン タイム
1 45 長島 哲太 DUNLOP Racing Team with YAHAGI CBR1000RR-R SP 37'00.288
2 92 國井 勇輝 SDG Team HARC-PRO.Honda CBR1000RR-R 37'07.345
3 88 水野 涼 SDG DUCATI Team KAGAYAMA Panigale V4R 37'34.783
4 6 岩田 悟 Team ATJ CBR1000RR-R 37'45.918
5 10 鈴木 光来 Team ATJ CBR1000RR-R 37'53.622
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