スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)は、2027年シーズンの最終戦を中国の上海で開催すると発表した。近年、WorldSBKパドックにおいてKove、QJMOTOR、ZXMOTOといった中国メーカーが台頭しており、その影響力の高まりが同国での初開催の背景となっている。
2027年のWorldSBK最終戦は上海で開催 中国メーカーの躍進が背景に
スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)の2027年シーズンにおいて、中国の上海で初めてレースが開催され、同年の最終戦となる予定だ。これまで欧州や日本のメーカーが中心だったパドックにおいて、過去4シーズンにわたり中国メーカーのデビューと躍進が続いていることが、今回のカレンダー追加の背景にある。
2017年に設立されたKoveは、2023年に「321RR」でWorldSSP300クラスに参戦し、WorldSBKのパドックで戦う初の中国メーカーとなった。最初の2大会にはジョウ・シェンジュンジェが出場し、WorldSBKのパドックで戦った初の中国人ライダーとなっている。続く大会では、WorldSSP300の初代王者であるマルク・ガルシアが8位に入り、中国メーカー初のポイントを獲得。Koveは参戦初年度に計22ポイントを挙げた。翌2024年にはフリオ・ガルシアが開幕戦バルセロナのレース2で中国メーカー初の表彰台に立ち、同年は計8回の表彰台を獲得。最終戦ヘレスの最終レースで初優勝を飾った。2025年はベナット・フェルナンデスが開幕戦ポルティマオのレース2を制するなど3勝・計7回の表彰台を記録し、最終コーナーでの劇的なパッシングで、この年を最後に終了したWorldSSP300の最後のライダーズチャンピオンに輝いた。Koveは現在、新設のWorld Sportbikeクラスに参戦しており、フェルナンデスの今季最高位は9位となっている。
また、2024年からはQJMOTORが「SRK 800 RR」でWorldSSPクラスに参戦を開始した。2025年にはニキ・トゥーリを加えて2台体制となり、モストでWorldSSP初ポイントを記録。ラファエレ・デ・ロサはエストリルのレース1で9位に入ってチーム最高位を更新し、同年のWorldSSPチャレンジで2位を獲得している。今シーズンはマニクールでポイントを獲得したほか、マルコス・ラミレスに代わってWorldSBKからバハッティン・ソフオグルが加入し、デ・ロサとともに戦っている。
さらに、2026年からはZXMOTOが、WorldSSPの名門エヴァン・ブロス・レーシングとタッグを組んでWorldSSPクラスに参戦を開始した。ともにWorldSSPで優勝経験のあるバレンティン・デビーズとフェデリコ・カリカスロを起用し、開幕戦フィリップアイランドでフロントローを獲得。第2戦ポルティマオではデビーズが圧倒的な速さで2レースを制し、ZXMOTOに初優勝をもたらした。安定感にはまだ課題を残すものの、ここまで20レースで8回の表彰台(うち6勝)を記録している。なお、2026年シーズンの最高峰クラスではニコロ・ブレガが王者に輝いている。
関係者は中国開催を歓迎 国内ブランドの国際競争力を高めるプラットフォームに
WorldSBKエグゼクティブディレクターのグレゴリオ・ラビラ氏は、中国での初開催について「選手権にとって重要なマイルストーンだ。中国メーカーがパドック全体で影響力を強めているのを目の当たりにしており、上海での開催はその関係を発展させるための自然な次のステップである」と説明する。また、中国のファンにレースを体験し、ライダーやチームと交流する機会を提供できるとし、「地元のパートナーとともに、2027年シーズンの記憶に残る最終戦にしたい」と語った。
上海久事(グループ)副社長のグー・ジーチン氏は、WorldSBKの導入により「イベント+産業」の統合モデルをさらに探求すると述べている。国際的なイベントプラットフォームを活用してモーターサイクルブランドやレース資源を結びつけることで、国内ブランドが国際競争に参加し、ブランドを展示するための新たなプラットフォームを提供するとしている。2027年の上海ラウンドは、上海インターナショナルサーキットで10月29日から31日にかけて、同シーズンの最終戦として開催される予定だ(暫定カレンダー)。
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