MotoGP第13戦アラゴンGPが、8月28日から30日にかけて、スペインのモーターランド・アラゴンで行われた。
イギリスGP決勝レースを今季初の転倒リタイアで終えた小椋藍(アプリリア)は、アラゴンGPの巻き返しが期待されたが、トレーニング中に負った左手の負傷により、欠場となった。
アラゴンGPを席巻したのは、マルク・マルケス(ドゥカティ)だ。ポールポジションこそ逃したものの、スプリントレース、決勝レースで優勝を飾った。
小椋藍は負傷欠場
小椋藍(アプリリア)の欠場が伝えられたのは、アラゴンGPの木曜日だった。所属チームであるスーパーファイル・トラックハウス・MotoGP・チームの発表によると、小椋はトレーニング中に左手を負傷。ヨーロッパに到着後、左親指付近の骨折および手術が必要であることが判明した。
小椋は8月27日(木)朝、スペインのバルセロナで左親指の骨折に対するプレート固定の手術を受けた。アラゴンGPの週末にかけて状態を評価したうえで、リハビリの計画を立てる、ということだ。
小椋の代役は、アプリリアのテストライダーであるロレンツォ・サバドーリが務めた。小椋は2025年もアラゴンを負傷によって欠場しており、2年連続でアラゴンを走らないことになったわけだ。
ポールポジションはアプリリアのベツェッキ。しかし…
上述の通り、アラゴンGPを制したのはマルク・マルケス(ドゥカティ)だった。元々マルケスはアラゴンを得意としており、2025年までに決勝レースで7勝を挙げている(スプリントレースでは2勝)。モーターランド・アラゴンは、スペイン人ライダーのマルケスにとっては母国グランプリであり、そしてマルケスが好む左回りのサーキットである。
とはいえ、金曜日と土曜日の予選までは、トップを奪っていたのはマルケスではなかった。金曜日のプラクティス(トップ10に入ることができればQ2にダイレクト進出ができるので、終盤には準予選ともいえるほど激しいタイムアタックが行われる)と、土曜日の予選では、マルコ・ベツェッキ(アプリリア)がマルケスを上回り、予選でポールポジションを獲得した。
今季、アプリリアは昨年までほぼ一強状態だったドゥカティに肉薄するどころか、ドゥカティを上回るパフォーマンスを見せている。そのファクトリーライダーの一人がベツェッキである。
しかし、土曜日午後のスプリントレースでは、マルケスがベツェッキを上回った。スタート直後はポールポジションのベツェッキが前に出たが、1コーナーの飛び込みでマルケスがトップを奪った。さらに続く2コーナーで、マルケスの弟であるアレックス・マルケス(ドゥカティ)がベツェッキの前に出る。
このままマルケスはトップを守り、チェッカーを受けた。2位はアレックス・マルケス、ベツェッキは3位だった。
決勝レース、序盤に後退もマルケスの強さは変わらず
日曜日の決勝レースでは、やはりスタート直後に熾烈なトップ争いが展開された。1コーナーはマルケスがトップに立つが、3コーナーでベツェッキがマルケスの前を奪う。このときマルケスはやや失速したかのように見えたが、実際のところ、マルケスは「ミスを犯した」のだという。
「昨日も言ったように、ポイントは1コーナーだったから今日もそうしようとしたんだけど、今日は大きなミスを犯してしまった。リアのデバイスを忘れていたんだ。1コーナーから2コーナーに向かっていたとき、リアのデバイスを作動させてしまい、2コーナーと3コーナーがすごく遅くなってしまった」(パルクフェルメのインタビューより)
好調のベツェッキがレースをリードする展開となったが、マルケスはベツェッキから離されず、6周目にはベツェッキをかわしてトップに立った。
6周目、ペドロ・アコスタ(KTM)が同じくベツェッキをかわして2番手に浮上し、マルケスを追走する。アコスタはマルケスと同じくスペイン人ライダー。将来を嘱望されており、2027年にはドゥカティのファクトリーチームに移籍し、マルケスのチームメイトとなる。
アコスタもマルケスと同じようなペースを刻み、その差は0.3秒ほどにまで縮まった。しかし、マルケスはそれ以上アコスタの接近を許さなかった。マルケスは14周目に自己ベストラップである1分46秒736を叩き出しているが(このタイムは今回のレースの最速ラップだった)、アコスタが記録した自己ベストラップは、1分47秒093。その差は0.357秒もある。
レースが後半に入るとマルケスとアコスタの差が広がっていき、マルケスがそのまま優勝した。結果的に、マルケスがアラゴンでの強さを遺憾なく発揮した、と言える。
この結果、チャンピオンシップはマルケスがランキング2番手に浮上。ランキングトップのホルヘ・マルティン(アプリリア)との差は19ポイントとなった。2戦連続、決勝レースでノーポイントとなった小椋は53ポイント差のランキング5番手に後退した。
第14戦サンマリノGPは、9月11日から13日にかけて、イタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われる。
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