6月29日、広島県の世羅グリーンパーク弘楽園で開催された全日本モトクロス選手権第5戦中国大会。レディースクラス決勝において、T.E.SPORTの川井麻央が最終ラップでの逆転劇を演じ、今季無敗となる5勝目を挙げた。

荒天の影響を受けたマディコンディションでの激闘

台風7号および8号の接近に伴い、週末のコースコンディションは土曜までの降雨によりマディな状態となった。レディースクラスの予選はキャンセルされ、フリー走行として実施されるなど、選手たちは難しい路面状況への対応を迫られた。

決勝レースは日曜の朝から小雨が降り、その後曇天から晴天へと回復する不安定な空模様の中で行われた。路面はウエットから徐々に回復に向かうものの、深いレールが刻まれるなど攻略が困難なコンディションとなった。

レース序盤は川上真花、箕浦未夢、本田七海、川井麻央の4名が先頭集団を形成。3周目には箕浦がトップに浮上し、レースをリードする展開となった。しかし6周目、箕浦の転倒とそれに続く本田のクラッシュというアクシデントが発生し、レース終盤は川上と川井による一騎打ちの様相を呈した。

最後まで諦めない走りが引き寄せた奇跡の勝利

川井は川上との距離を詰めきれない場面もあったが、最終ラップの8周目後半で一気に差を縮め、見事な逆転を果たした。川井はレース後、深いレールへの対応に苦戦したことを明かしつつも、最後まで諦めずにプレッシャーをかけ続けたことがライバルのミスを誘い、勝利につながったと振り返っている。

また、最終ラップでのプッシュが、バックマーカーを処理するために川上がベストラインを外さざるを得ない状況を生み出し、勝機を掴む要因となったと語った。今季無敗の強さを見せつけた川井の走りは、過酷な条件下でも冷静さを失わない精神力の賜物といえるだろう。

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