©Trackhouse Racing

MotoGP第8戦ハンガリーGPが、6月5日から7日にかけて、ハンガリーのバラトンパーク・サーキットで行われた。

最高峰クラスに参戦する唯一の日本人ライダー、小椋藍(アプリリア)は、前戦イタリアGPに続き決勝レースで4位を獲得した。

優勝したのは、マルク・マルケス(ドゥカティ)。この勝利はマルク・マルケスにとって全クラス通算100勝目であり、ドゥカティのファクトリーチームとしても100勝目となった。

小椋、1周目11番手から4位獲得

ハンガリーGPの舞台は、ハンガリーの首都、ブダペストから約100kmの位置にある、バラトンパーク・サーキットである。2023年にオープンした新しいサーキットで、2025年がMotoGP初開催だった。

小椋藍(アプリリア)は、予選10番手となって4列目からのスタートとなった。土曜日のスプリントレースでは1周目でポジションを落とし、11位でゴールした。

翌日曜日の決勝レースでは、スタート直後の1コーナーで多重クラッシュが発生した。1コーナーのブレーキングでバランスを崩したホルヘ・マルティン(アプリリア)が、前にいたチームメイトのマルコ・ベツェッキ(アプリリア)に接触し、転倒した二人がさらにファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、フェルミン・アルデゲル(ドゥカティ)、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)を巻き込んだのである。

このアクシデントにより、マルティン、ベツェッキ、アルデゲル、フェルナンデスがリタイアとなった。アプリリアは小椋を除く3名がリタイアしたことになる。マルティンとベツェッキはメディカルセンターで検査を受けたが、チームからの情報によると、二人とも骨折は確認されなかったということだ。

スタートの重要性が増している現在のMotoGPクラスにおいて、1コーナーの争いは激しい。加えて、今回については、3位を獲得したバニャイアがパルクフェルメのインタビューで「1コーナーはとても滑りやすかった」と述べていた。

小椋は1コーナーのアクシデントが発生した際、マルティンたちの少し後方におり、アクシデントに巻き込まれることはなかった。ただ、目の前で多重クラッシュが起こったため、当然ながら回避行動をとらねばならなかった。小椋は1周目を11番手で終えている。

レース序盤から中盤にかけては、8番手から7番手を走行。そしてレース後半に入って、小椋はやはり順位を上げ始めた。レース後半に周囲よりもタイムを落とさずに走るペースこそ、小椋の強みである。今回も、それを発揮した。

17周目に5番手に浮上した小椋は、残り2周で前を走っていたホンダのルカ・マリーニをとらえ、4番手にポジションを上げた。この時点で、3番手を走っていたバニャイアとは約5秒の差があった。表彰台を目指すには周回数が足りなかったものの、小椋はバニャイアに約4秒差でゴールした。余談ではあるが、前戦イタリアGPで4位だった際も、3位はバニャイア。このときの二人の差は、0.034秒だった。

2戦連続で4位を獲得した小椋藍©Trackhouse Racing

マルク・マルケスが2025年サンマリノGP以来の優勝

今回のレースでは、マルク・マルケスが優勝を飾った。マルケスと言えば常勝のイメージがあるかもしれないが、じつは今季これまで未勝利だった。2025年サンマリノGP以来の優勝である。また、全クラス通算100勝目の優勝でもあった。

フランスGPで負った負傷から復帰後の優勝でもあった。マルケスが、復活ののろしを上げた©Ducati

ハンガリーGPは、マルケスと新進気鋭のライダー、ペドロ・アコスタ(KTM)の一騎打ちとなった。実際のところ、決勝レースでもアコスタが14周目まではトップを走っていたのだ。ただ、マルケスは0.7秒ほどのギャップをコントロールしながら、2番手を走っていた。アコスタに接近した状態で長く2番手を走っていると、フロントタイヤの空気圧や温度に影響するからだ。

15周目にマルケスがアコスタを抜こうとした際にはアコスタも意地を見せたが、ここはマルケスとドゥカティのパッケージが勝った。マルケスは、最終的に2位のアコスタに対し、1秒以上の差を築いて優勝を飾っている。

ハンガリーGP決勝レースは、チャンピオンシップのランキングトップであるベツェッキ、そしてランキング2番手であるマルティンがそろってリタイアとなった。また、ランキング3番手のディ・ジャンアントニオも1コーナーの転倒によって、完走は果たしたものの、12位フィニッシュだった。

そして、マルケスが優勝したことでトップから72ポイント差のランキング5位に浮上し、上位とのポイント差を縮める結果となった。

次戦となる第9戦チェコGPは、6月19日から21日にかけて、チェコのブルノ・サーキットで行われる。

若きKTMのエース、アコスタを抜いて優勝したマルケス©Ducati

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