
MotoGP第21戦ポルトガルGPが、11月7日から9日にかけて、ポルトガルのアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベで行われた。
日本GPから続いたフライアウェイラウンドから、ヨーロッパに戦いの場が戻ってきた。2025年シーズンはこの大会を含めて残り2戦である。
シーズンも終盤を迎えたポルトガルGPでの日本人ライダーの戦いを追う。
小椋藍、苦手としてきたサーキットで7位
小椋藍(トラックハウス・MotoGP・チーム)は金曜日プラクティスを10番手で終えた。金曜日は昼頃から雲が広がり、小雨が降ったり晴れたりを繰り返す、不安定な天候。プラクティス中にもレインフラッグが提示されるタイミングがあったものの、小椋はQ2ダイレクト進出を果たした。Q2進出は今季4度目である。
MotoGPマシンで初走行となるアルガルベに、「昨日の段階では自分がどの位置を走るのかわからない状態だったので、あまり期待していないところはあった」と小椋は言う。アルガルベは、小椋がこれまでに得意としてこなかったサーキットだったからだ。
「でも、ほかのサーキットよりもいい形で金曜日を終えられたので、そこはよかったですね」
土曜日の天候としては晴れだったが、夜に降った雨が路面を濡らした。午前中はウエットパッチが残り、こうしたコンディションが影響して、小椋はQ2で12番手。スプリントレースを11位で終えた。
小椋が好走を見せたのは、日曜日の決勝レースだ。今季、完走したほとんどのレースでグリッドよりも前のポジションでゴールしてきた小椋は、いつもよりも前の位置からスタートしたこともあって、トップ10圏内のポジションを争うレース展開となった。
レース前半からはヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)の後ろで周回を重ね、残り3周でザルコをパス。7位でゴールを果たした。
「最後にザルコのペースが落ちましたけど、それまでは僕と似たようなペースだった。(抜くのに時間がかかったというよりペース的に)ザルコが前にいて自分が後ろにいる、そういうレースだったと思います。無理をすれば抜けたかもしれないけれど、そもそも僕のスピードが少し足りなかったですね」
といっても、苦手なサーキットでの、MotoGPマシンで初レースでの7位である。決勝レースとしては、タイGPの5位、カタルーニャGPの6位に次ぐ好結果だ。それ以上に、小椋にとって価値のあるリザルトだった。
「ここでの7位は、すごくいいです」
そう言って小椋自身もその結果を「いいもの」だと認めていた。
Moto3古里太陽が3位表彰台を獲得
Moto3クラスの決勝レースで、古里太陽(ホンダ・チームアジア)が3位表彰台を獲得した。
古里もまた、これまでにアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベで苦戦してきたのだが、金曜日からすでに期待を抱かせる位置につける。プラクティスを2番手で終えたのである。
土曜日のQ2では11番手に終わったが、「風が少し強かったけど、ライディングとしては昨日よりもよくなっている。表彰台に乗りたいですね」と語っており、手応えがあることを感じさせた。
実際のところ、日曜日の決勝レースで古里は表彰台争いを展開する。
レース序盤こそフィーリングをつかむのに時間を要したものの、その後は追い上げてレース中盤までに表彰台圏内に入った。12周目にはトップに浮上。けれど、終盤にはタイヤがもたなかった。タイヤが滑ってしまい、いつもなら1速で走るコーナーで2速を使うなど、難しい終盤だったという。
古里はこれをマネジメントして、3位フィニッシュ。マレーシアGPでの優勝に続き、2戦連続の表彰台獲得を果たした。
「いちばんうれしい」
レース後、トップ3の囲み取材にやって来た古里は、弾むような声でこの3位についてそう表現した。
古里は「3位でいいとは思わなかったけれど、今日は3位だ、と思えた」と言う。
「ベストで走っても、今日は3位だったと思うんです。2位にはなれなかったし、1位はもっと難しかったでしょうね。いつもなら勝ちにいっていた。(マレーシアで)優勝していなかったら、(今回も)勝ちにいっていたと思います。そうしたら、ミスをしやすくなって転倒していたかもしれない。そういうことを判断できるようになったのは、よかったと思います」
現実的に獲得できるベストリザルトを狙い、それを達成した。今までとはひと味違う古里太陽のレースを見せたのである。
Moto2佐々木歩夢はエンジンブレーキに苦しみ転倒リタイア
Moto2クラスに参戦する佐々木歩夢(RW-イドロフォーリャ・レーシングGP)は23番手からスタートし、5周目の5コーナーで転倒を喫してリタイアとなった。この転倒で他車を巻き込んだため、佐々木は次戦の決勝レースでのロングラップ・ペナルティが科されている。
「5コーナーで前のライダーを抜いたとき、その前にいた(マルコス・)ラミレス選手のリアタイヤに少し接触してしまいました。今週末を通してエンジンブレーキにかなり苦戦していて、リアが流れてしまい、止まりきれずに当たってしまったんですね。本当に悔しいですが、問題はわかっているので、最終戦に向けて気持ちよく終われるように準備したいですね」
同じくMoto2クラスに参戦する國井勇輝(イデミツ・ホンダ・チームアジア)は、28番手からスタートして23位でゴールした。
「初日からバイクのいいフィーリングがずっとつかめませんでした。雨もあって思うようにプラクティスの時間を使えなかった。周りは経験があるからうまく進めていたけれど、(Moto2ルーキーの)僕は苦労してしまいました。今回はレースまでずっと厳しかったですね」
また、今回はMoto3クラスに三谷然が、ホンダ・チームアジアよりタットチャコーン・ブーシュリーの代役として参戦した。三谷は2026年シーズンより同チームでのMoto3参戦が決まっており、今季も最終戦バレンシアGPまで代役として戦う。三谷はインドネシアGPでもリバコールド・スナイパーズ・チームより代役参戦をしている。
三谷は19番手からスタートして、5人ほどの集団の中で争い、19位でフィニッシュした。
「自分のいる位置が悪かったのですが、自分のしたい走りができなかったレースでした。タイヤを温存しようと思ったのですが、結局、最後にはタイヤが終わってしまい、ミスもあって集団からも離されて、取り戻せずに終わっちゃいましたね。でも全体としては、自分の課題だったアタックラップの1周目で攻めるという点について、すごく成長できたと思います」
最終戦バレンシアGPは連戦で、11月14日から16日にかけて、スペインのリカルド・トルモ・サーキットで開催される。
ギャラリーへ (5枚)この記事にいいねする






















