ヨハン・ザルコのインタビュー、スズキCNチャレンジのハチタイに向けてのニュースをお送りしてきましたが、今大会に出場する世界耐久チームの情報も入ってきました。2024年のハチタイで2位表彰台を獲得したYARTヤマハです。

2024年は2位! 鈴鹿で快挙を遂げたYARTは今年も目が離せない

YARTの正式チーム名は「Yamalube YART EWC Official Team」。4月のル・マン24時間耐久で優勝し、スパ・フランコルシャン8時間耐久では3位表彰台に登壇。現在、世界耐久選手権でランキングトップに立っていて、今大会ではヤマハレーシングチーム#21と同じく、ヤマハ発動機創立70周年を記念したスペシャルカラーで登場することが発表されています。

ルマン、スパを経た今年のEWCのランキングトップ・Yamalube YART EWC Official Team。

YARTはもちろん、世界耐久選手権のレギュラーチーム。2024年のハチタイで2位表彰台に登壇しましたが、ヨーロッパ由来の非ワークスチームが表彰台に上がるのはかなり珍しいことで、2015/2017/2023年ハチタイでのTSRホンダの表彰台登壇はあるのですが、鈴鹿サーキットのすぐそばにあるTSRが母体のひとつですからちょっと例外としておくと、もっとずーーーっとさかのぼって、1983年のエルブ・モアノー/リカルド・ユービン組やジャン・ラフォン/パトリック・イゴア組くらいのものでしょうか。それくらいの快挙を成し遂げたのが2024年のYARTだったのです。

YARTヤマハは2023年の世界耐久チャンピオンチーム。YARTとは、2001年に発足したヤマハ・オーストリア・レーシング・チームの略で、オーストリア・シュタイアーマルク州南部ハイムシューにワークショップを持つチーム。普段はチューニングや機械加工を行なう会社で、ヤマハのキットパーツ販売やレースバイクを手がけているレーシングカンパニーです。

チーム監督はマンディ・カインツ。オーストリア国内の600/1000ccレースに参戦していたライダーで、記録を見ると1998年にWSBKにもワイルドカード参戦していますね。そこから数年後に、YARTを設立した創始者ということになります。

2001年に発足したYART。欧州非ワークスが表彰台に上る快挙を2024年に成し遂げた。

この後はEWCオフィシャルサイトのニュースです。例によって直訳ではなく意訳ですので、98%くらいのつもりでお読みいただきたい。

YARTヤマハ出場メンバーの意気込みとは?

鈴鹿での2回目の事前テストを2日間終了したYARTヤマハ。カインツはテストについてこう語りました。

「たくさんのことを試しましたが、うまくいったこともそうでないこともあったね。ただ大きな前進をして、さらにマシンをセットアップできるように多くのデータを収集できた有意義なテストでした」

マービン・フリッツ、カレル・ハニカ、ジェイソン・オハローランの3人のライダーが2日間のテストを敢行。オハローランは雨のスパ・フランコルシャン8時間耐久の転倒により負傷した右足のけがを押してのテストでした。

「3人のぺースはほぼ同じで、予選シミュレーションを行なわずに11番手だったことは、我々のレースペースが非常にいいものだったことを示している。特に、ジェイソンがまだ万全でないことを考えれば、非常にいい結果。猛暑だった2日間のテストはすごく厳しいコンディションだったけど、レース本番に似た環境で、いい予行練習にはなったよね。テストをサポートしてくれたヤマハとブリヂストンタイヤに感謝しています。あとはレース本番までに、もっとバイクを仕上げて、今年こそ表彰台の頂点に立ちたい」(カインツ)

予選シミュレーションとは、予選用のソフト目のタイヤを履き、1周を走り切るだけの少量のガソリンだけを積んで走るパターンテストです。

2024年のハチタイでトップ10トライアルを制したフリッツは、こう語ります。

「いいテストだった。非常に暑くて、昨年のレースと同じような気候だった。コンディションは厳しかったけれど、レースウィークのスタートに向けていいセットアップを見つけるために多くのことを試したよ。僕らチームは3人とも速く、1周だけではなく長い周回でもいいペースだった。去年はフロントタイヤのグリップに苦しんだけれど、今回はその解決策を見つけることができた。あとはレースまでデータを分析して、さらに準備を進めたい。レースが待ちきれないね」

マービン・フリッツ

チェコ出身のハニカは、こう語ります。

「これまでのテストの中でいちばん暑い走行だったね。でも、去年のレース本番に近い条件だったから、セットアップを詰めるにはよかったんじゃないかな。バイクは去年とは少し仕様が違うので、いろいろなセットを試して進んだり後退したりを繰り返したけれど、可能な限りたくさんのことを試して、全体としてはいいテストになったと思う。3人ともレースタイヤでのペースがよく、予選シミュレーションはしませんでしたが、レースセットアップに集中できたと思う」

カレル・ハニカ

オハローランはオーストラリア出身です。

「多くのテストをこなしていいベースセットが見つかったけど、まだまだやることはある。集めたデータをもとに、さらにいいマシンに仕上げないとね。去年は2位に入ることができて、今年は3人でほぼ同じペースで走れていて、いい兆候だと思う。僕だけ去年はこのチームにいなかったんだけれど、マービンとカレルがサポートしてくれて助かったね。まだ課題はあるけれど、レースウィークに向けて仕上げなきゃいけないことも見つかったしね。スパの転倒で右足を骨折してしまったけれど、回復時間があるので100%の状態に戻してから鈴鹿入りするよ」

ジェイソン・オハローラン

そして、今大会のハチタイに参戦するYZF-R1のスペシャルカラーについてのカインツ。

「このカラーリングの元になった1999年のYZF-R7(OW02)こそが、26年前に私をヤマハファミリーに引き込んだバイクなんだよ。あの頃のヤマハは赤×白が定番のカラーで、実はオフィスにもこのR7を飾っていて、毎日のように目にしているんだ。そんな思い出のカラーでスズカを走れるのは夢のようだね。このスペシャルカラーはファンへの贈り物なんだけれど、私へのご褒美でもあるんだよ!2009年と2023年に続いて、今年はこのカラーリングでワールドチャンピオンになりたいね!」

1999年のYZF-R7(OW02)をモデルとしたスペシャルカラーのYZF-R1で、YARTはチャンピオンを狙う!

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