前回は主に日本勢の鈴鹿8耐参戦体制をお知らせしましたが、時がたってビッグチームが2つ、正式発表を行ないました。ただし、大本命のあのチームはまだ未定。これは余裕なのか、それとも……。

ヤマハレーシング第3の男は 本誌予想、外れましてごめんなさい

あくまで希望的観測として「ヤマハレーシングチームのハチタイ第3の男はレミー・ガードナーではないか」とブチ上げた本誌でしたが、あっさり空振りに終わりました。お騒がせしました、ごめんなさい。

ヤマハレーシングチーム、すでに発表されていた中須賀克行+ジャック・ミラーとトリオを組むのは、ワールドスーパーバイク選手権(=WSBK)にヤマハのトップチームから参戦しているアンドレア・ロカテッリ。

現在28歳のロカテッリは、2012年のイタリアNSF250RトロフィーのチャンピオンとなってMoto3を3年→Moto2を3年戦ったものの目立った成績を挙げられず、2020年にワールドスーパースポーツ600にスイッチ。するといきなり開幕9連勝を含む15レース中12勝を挙げてチャンピオンを獲得。2021年からはWSBKにステップアップし、今に至ります。

さきのWSBK・イタリアミサノ大会ではスプリントで3位表彰台に登壇、ここまで6戦18レースを終えてランキング5位につけているアンドレア・ロカテッリ。

今シーズンもニッコロ・ブレガ(ドゥカティ)とトプラック・ラズガットリオグル(BMW)以外で優勝している唯一のライダーです。エースであるはずのチームメイト、ジョナサン・レイをしのぐ成績を見せています。つまり、ヤマハWSBKのエースがロカテッリなのです。

これでヤマハレーシングチームのチーム体制は完成。吉川和多留監督の下、中須賀克行、ジャック・ミラー、アンドレア・ロカテッリがチームを結成します。文句なく優勝候補!

早々とハチタイ参戦が発表されていたジャック・ミラー。ハチタイ参戦と発表されると、やはりMotoGPでの走りも応援してしまいます。

TeamHRCもチーム体制発表! こっちも気になる3人目

もうひとつのワークスチームであるTeamHRCもチーム体制を発表しました。しかし、こちらは高橋巧にヨハン・ザルコのみが発表で、3人目は後日発表、とのこと。こうなると推理魂が抑えきれません(笑)。

既報のとおり、当初は3人目のライダーとして、MotoGPライダーであるルカ・マリーニを考えていたHRCでしたが、5月末の鈴鹿テストでマリーニが転倒し負傷。ダメージが大きく、本職のグランプリも欠場し、ハチタイ出場も危ぶまれているようです。

そのため、新たな第3の男候補は、WSBKライダーであるイケル・レクオーナ、シャビ・ビエルゲが本線、MotoGPからはジョアン・ミルか、ソムキャット・チャントラが考えられますが、ここは準備不足でNGでしょう。レクオーナとビエルゲはハチタイ参戦経験がありますから、間違いのない選択ではあります。

どこにもドンピシャのライダーがいないとなると、高橋&ザルコの2人体制での参戦となりますが、それは現実的ではありませんね。2人体制でハチタイに優勝したのは、ウィーク中のケガによって中須賀克行が本選を欠場した、2018年のヤマハファクトリーレーシング、アレックス・ロウズ&マイケル・Vd・マーク組でしたが、あれからマシンの性能は上がり、エンジン発熱量は増えに増え、7年経って真夏の暑さが猛暑→酷暑となっている現状を考えると、2人体制のライダーがハチタイに勝つのは、おそらくもう不可能だと思います。

昨年で3連覇、ハチタイ通算6勝をマークした高橋巧。今シーズンは全日本ロードレースに出場せず、ハチタイに集中しています。

昨年の大会で、さすがMotoGPライダー、という走りを見せたヨハン・ザルコ。タイムだけでなく、1時間走行の安定性、短い走行時間でアッという間にマシンを乗りこなすスキルがMotoGPライダーです。

最高に面白い展開としては、今シーズンからHRCのテストライダーとなったアレイシ・エスパルガロですね。アレイシならきっと「ハチタイ、ずっと出たかった!」と言ってくれそうですが、そこはこちらが勝手に思っているだけで定かではありません(笑)。

下は6月13日に発表された第一次暫定エントリーリスト。55の参加チームのうち、まだまだTBA(=後日発表)が多いですが、ここから本選出場ライダーが固まってくると思われます。

この表で気になるのは、Team SUZUKI CNチャレンジの第3ライダー、TEAM KAGAYAMAの第2/第3ライダー、AstemoプロホンダSIRの第2/第3ライダー、HRCの第3ライダーといったところでしょうか。

またメンバーが明らかになったら、お知らせします!

6月13日に発表された第一次暫定エントリーリスト。参加チームは55チーム、数の限られているトップライダーを、3人ライダー制となったことで「取り合い」になっているのです。

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