■予選:6月7日/決勝:6月8日
■開催地:モーターランド・アラゴン(スペイン)
■レース周回数:23周(116.771 km)
マルク・マルケスがすべての走行セッションを制覇 50℃以上の路面でミシュランタイヤが高性能を安定的に発揮
2025年シーズンのMotoGP世界選手権では2度目のスペイン開催ラウンドとなるアラゴンGPがシリーズ第8戦として開催され、土曜日のスプリントレースと日曜日のグランプリレース(決勝レース)の双方でDucati Lenovo Teamのマルク・マルケスが優勝を飾りました。マルケスは、この週末に行われたMotoGPのすべての走行セッションで首位を獲得するという圧倒的な強さを見せました。
今大会が開催されたモーターランド・アラゴンは、舗装に使用されているアスファルトの粒度が細かく路面が滑らかで、そのためにタイヤの温度上昇が非常に早いサーキットです。そして、強い日差しに照らされ続けるコースの路面温度は50℃以上に。タイヤにとっては過酷な使用条件でしたが、オールタイムラップレコード(当該サーキットにおけるMotoGPマシンでの史上最速ラップタイム)、モーターランド・アラゴンを11周するスプリントレースの優勝レースタイム、23周で行われるグランプリレースの優勝レースタイムのいずれにおいても従来記録の更新が果たされ、ミシュランが全ライダーに供給しているMotoGP公式タイヤの高性能とその進化が示されました。

アラゴンGP優勝 マルク・マルケス(ドゥカティ・デスモセディッチGP)
このレースウィークにおけるMotoGPの最初の走行セッションである1回目のフリープラクティスでトップタイムをマークしたマルケスは、続いて行われたプラクティス、そして2回目のフリープラクティスでも最速タイムを記録。ダイレクトに進出したQ2(予選第2セッション)では1分45秒704という新しいオールタイムラップレコードをマークしてポールポジションを獲得しました。そして、土曜日のスプリントレース、日曜日のグランプリレースのどちらでも優勝を飾り、この週末を完全制圧しました。
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カタルニア州と接するアラゴン州にあるモーターランド・アラゴンは、赤土の砂漠地帯に作られたサーキットで、2023年に路面の全面的な再舗装が行われました。その結果、タイヤの温度の立ち上がりがとても早い路面となりましたが、ミシュランは前年大会でのデータを生かし、より適した技術仕様のタイヤを用意しました。
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予選でもスプリントレースでもグランプリレースでも、マルク・マルケスに次ぐ順位に入ったのは彼の実弟であるアレックス・マルケスでした。アレックスは、兄を除けば最速という状況が続いており、スプリントレースでは今シーズン実に7度目となる2位を今回獲得。なお、その7戦すべてで優勝は兄のマルクが手にしています。
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第6戦フランスGPでは他車との接触により転倒、前戦である第7戦イギリスGPでは単独転倒を喫するなど、思うような結果を残せずに来ていたフランチェスコ・バニャイアですが、今大会ではライバルたちとのクリーンなバトルを制して3位に。第5戦スペインGP以来となるグランプリレースの表彰台登壇を果たしました。
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今大会のグランプリレースでは、出場ライダー21名のうち20名が前後ともにミディアムコンパウンドのMICHELIN Power Slickを選択しましたが、Red Bull KTM Factory Racingのペドロ・アコスタだけはフロントにハードを使用して4位に。「他のライダーよりフロントをプッシュして使う僕には、これがベストな選択だった」と語りました。
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今シーズンこれまでのホンダ勢ではCASTROL Honda LCRのジョアン・ザルコの活躍が目立ちましたが、今大会ではホンダワークスであるHonda HRC Castrolのジョアン・ミルが久しぶりに力強い戦いを披露してグランプリレースを7位でフィニッシュ。「ようやくレースをしっかり戦い切れる状態になった」と喜びをあらわにしていました。
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タイヤに厳しい条件がそろっていたアラゴンGPでしたが、オールタイムラップレコード、スプリントレースとグランプリレースの優勝レースタイム、そしてグランプリレース中の最速ラップといった重要記録の数々がマルク・マルケスの手により更新されました。特にグランプリレース中の最速ラップは終盤の21周目に記録され、ミシュランタイヤの『Performance Made to Last』というコンセプトどおりの能力の高さが示されました。
【画像】MOTOGP 2025 ROUND 8 ARAGON (8枚)
情報提供元 [ 日本ミシュランタイヤ ]