
トライアンフ・ファクトリー・レーシング・エンデューロ・チームのジョニー・ウォーカーが、2025年の「レッドブル・エルズベルグロデオ」で6位に入賞。トライアンフの新型エンデューロマシン「TF 250-E」による初参戦での快挙となった。完走者が1%未満とされる“世界一過酷なオフロードレース”で、4ストロークエンジン搭載マシンとして唯一の完走例となる。
ほぼ市販仕様で挑んだエンデューロ初陣。マシンの性能と耐久性を世界に証明
エルズベルグロデオの舞台は、オーストリアの旧鉱山「アイアン・ジャイアント」。500人の精鋭ライダーが挑み、完走はわずか14人という極限のコンディションの中、ウォーカーは予選のアイアン・ロード・プロローグを7位で通過。決勝では一時3位まで順位を上げたが、後半の登坂でポジションを落とし、最終的に6位でフィニッシュした。
搭乗したTF 250-Eは、XTRIG製トリプルクランプやRENTHAL製ハンドルバーなど最低限のレース用パーツを追加したのみで、エンジンもノーマル仕様。2ストローク優位とされるハードエンデューロで、4ストロークマシンが健闘したことは業界に大きなインパクトを与えた。
市販モデルとして国内販売もスタート。価格は115万6000円から
TF 250-Eはすでに国内販売も開始されており、価格は115万6000円から。俊敏性と安定性を両立するアルミスパインフレーム、プレミアムコンポーネント、レース志向のスリムなボディといった設計思想は、4ストロークの新基準を掲げるものだ。兄弟モデルであるTF 450-Eも129万6000円で展開されており、いずれもモトクロスやエンデューロに向けた本格仕様だ。
開発にはイバン・セルバンテスやポール・エドモンドソンら世界チャンピオンが参加しており、トライアンフとしては本格オフロードへの初参戦となる。今後も世界選手権やスーパーモトクロスへの投入が予定されており、その活躍が注目される。
今回の6位入賞は、ライダーの技量とともに、トライアンフが誇る最新エンデューロマシンの信頼性と競争力を世界に示した形だ。TFシリーズの実力を体感したいなら、全国のトライアンフ正規販売店を訪ねてみよう。
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