
オートレース宇部 Racing Teamが2月19日(水)にBMW GROUP Tokyo Bayで2025年プレスカンファレンスを開催。今シーズンの参戦計画、そしてオートレース宇部カラーに彩られたBMW M1000RRを初お披露目した。
2025年のオートレース宇部 Racing TeamははBMW M1000RRで全日本参戦! EWCには鈴鹿8耐&ボルドール24時間へ
発足4年目を迎えるオートレース宇部 Racing Teamは、新たにBMWにマシンをスイッチ。ファクトリースペックのM1000RRで全日本ロードレース選手権JSB1000クラスにスポット参戦。EWC世界耐久選手権には、第3戦鈴鹿8耐と最終戦ボルドール24時間耐久にもチャレンジすることを明らかにした。ボルドール24時間に出場するため全日本第5戦オートポリス、第6戦岡山には欠場することも併せて発表されている。ライダーには既報の通り、浦本修充を起用。耐久で組むライダーは、まだ未定だ。
プレスカンファレンスは、メゾソプラノ歌手・Sayonさん、アコーディオン奏者・土屋恵さん、サックス奏者・中村有里さんという数々のコンクールで受賞しているメンバーによる特別ユニットのオープニング演奏から始まり、厳かな雰囲気の中、華やかな3人のドレスはBMW Mカラーに合わせたものとなっていた。その演奏が終わるころにマシンがライダーの浦本とチーフエンジニアの伊神常高によってアンベールされオートレース宇部カラーのBMW M1000RRが初めてお披露目された。
ライダーの浦本修充(右)とチーフエンジニアの伊神常高によってアンベールされ、2025年シーズンのカラーリングのBMW M1000RRが初披露された。
ベルリン工場で作られたファクトリー仕様のM1000RR。JSB1000の音量規制に合わせたマフラーなどレギュレーションに沿ったスペックになっている。
「最高スペックのマシンに乗ることができるので本当に楽しみです。スペインにいるときも、JSB1000クラスのレースは欠かさず見ていましたし、昨年は、特にレベルの高いレースをしていたので、一緒にトップ争いができれば楽しいだろうなとは思っていました。フル参戦ではないので、とにかく勝ちを狙って全力を尽くすだけです」と浦本。結果を出すことができれば、鈴鹿8耐、ボルドール24時間でも速いライダーから“あのチームで走りたい"と思ってもらえるという狙いもある。そのためにも、開幕戦もてぎ、そして第2戦SUGOでは、是が非でも好成績を残したいところだ。
浦本の全日本参戦は、2017年以来となり、その間、7シーズンに渡ってESBKスペインスーパーバイクを戦ってきた。昨年は、鈴鹿8耐後にESBKのシートを失い、走りたくても走れない状態となっていたところ、旧知の仲である伊神のプッシュもあり、オートレース宇部 Racing Teamとの交渉がスタート。この話しがまとまらなければ引退することも考えていたと言う。
「ESBKのチームからのオファーもありましたがけれど、全て持ち込みだったので、このままレースを続けるのは難しいと思っていました。そんなときにオートレース宇部 Racing Teamさんからお話しをいただき、素晴らしい体制で走れることになりました」と浦本は感謝しかないと語っていた。
まだBMWには、一度も乗ったことはないがライバルとして、そのポテンシャルの高さを感じていた。BMWでの初走行は、開幕戦もてぎ事前テストの4月9日・10日のPRE-TEST “Round ZERO"となる。
左からBMW MOTORRAD JAPANジェネラルマネージャー大隅武氏、伊神常高チーフエンジニア、ライダー浦本修充、中井貴之チームディレクター。
スペインで長く活動してきた浦本も30歳となり、速さと安定感を兼ね備えたレーシングライダーに成長。その走りに期待が集まる。
チームとしては、今年、ヨーロッパでのベースを築き、来シーズンからのEWCフル参戦を目指すと言う。
昨年、DUCATI Team KAGAYAMAがドゥカティのワークスマシンを投入し全日本JSB1000、そして鈴鹿8耐で大きなインパクトを残した。今年は、オートレース宇部 Racing TeamがファクトリースペックのBMW M1000RRを手に入れ、ブリヂストン、浦本という強力なパッケージで参戦。その走りに否が応でも注目が集まる。
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