「自分の今年の鈴鹿8耐の仕事は終わった」2024年鈴鹿8耐の第1スティントを走り終えて高橋巧はそう思ったそうである。2番手に10秒以上の差をつけてライダーチェンジ。
結果はホンダワークス:Team HRCが圧倒的な強さで3連覇を飾った。ホンダにとって鈴鹿8耐30勝目、そして高橋は個人で6勝目を挙げる新記録を達成した。
このワークスチームをエースとして牽引したのが高橋巧だ。冒頭の思いはどこから来たのか。鈴鹿8耐から約1ヶ月後の全日本ロードレース第5戦もてぎで改めて聞いてみた。
ゼロベースからのマシン作り
高橋は今年、鈴鹿8耐でHRC とワークス契約をした。当然マシン開発も含まれる。HRCはワールドスーパーバイクのテコ入れが急務のため新型を投入、それが鈴鹿8耐マシンのベースとなる。そこにはピレリタイヤとブリヂストンタイヤの違いがあり、長島哲太が2年かけて作ったモデルからキャラクターが変わった。ゼロベースからスタートした2024モデル。プライベートテストで走り込み、主にしなやかさと剛性のバランスに重点を置いた。
理想とするオートバイの動きの実現に向けてHRCと共に開発を続けたが走行時間が圧倒的に少なかった。それでもなんとか方向性を見つけることができた。
情報提供元 [ Racing Heroes ]
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