レース概要
■日時:2024年8月24~25日
■場所:モビリティリゾートもてぎ(4.801km)
■天候:晴れ
■観客数:土曜日:8,500人、日曜日:10,500人、
■監督:加賀山就臣
■ライダー:#3 水野涼
■リザルト:予選グリッド:1位
■決勝:1位
レース レポート
DUCATI team KAGAYAMA初優勝!全日本史上初の外国車優勝!
全日本ロードレース第5戦は栃木県モビリティリゾートもてぎで開催され、DUCATI team KAGAYAMAの水野涼はDUCATIパニガーレV4Rファクトリーを駆り、ポール・トゥ・ウィン。全日本ロードレースの最高峰クラス史上初の、国産車以外の車両での優勝を果たした。
鈴鹿8時間耐久明けの1発目のレースはJSB1000クラスのみ、4輪のスーパーフォーミュラとの併催で行われた。依然つづく猛暑に加え、台風接近により耐え難く蒸し暑いレースウィークとなり、ピットではスポットクーラーやSDGのウインドレーサーが設置され、ライダー、スタッフの負担を和らげる対策が取られた。
鈴鹿8耐でしっかり乗り込みができたことでマシンのセットアップも進み、土曜日に行われた40分間の計時予選では1,47.732をマークしてポールポジションを獲得した。実は第2戦のもてぎラウンドで1番グリッドの位置につけてはいるのだが、それはレース2グリッドを決めるセカンドベストタイムによるものなので、今回が正真正銘のトップタイムでのポールポジションとなる。
決勝日、朝の20分間のウォームアップ走行でも水野はトップタイム1,48.287をマーク。決勝は20ラップ、午前中から日差しが照り付け気温が上昇、水野はスタート直前に頭から冷たい水をかぶってグリッドに整列した。12時40分にレースはスタート。ホールショットは2番手グリッドにつけたホンダの野佐根選手だったが、水野はダウンヒルストレートでトップに立つとパニガーレV4Rのスピードを生かして後続との距離を広げていく。
5ラップ目にYAMAHAファクトリーのチャンピオン中須賀が2番手に上がるが、既に1,4秒以上の差。トップの水野は7ラップ目にレースベストタイム1,48.005を記録し、朝のウォームアップより速い2分48秒前半でラップを重ねていき、レースを折り返した頃には完全に独走態勢を築いた。
水野はレースをコントロールし、最終的には後続に4秒2の差をつけて完全優勝。ポール・トゥ・ウィンで今シーズン初優勝のチェッカーを受けた。DUCATI team KAGAYAMA、DUCATI パニガーレV4R、水野涼は、全日本ロードレース史上初の最高峰クラスの外国車(海外車)ウィナーとなった。
加賀山就臣 監督 コメント
おかげさまで優勝することができ、監督として初めて表彰台に立つことができました。サポート、応援いただいている皆様、本当にありがとうございました。
シーズン前半で積み上げてきたものと、8耐で走り込みができたことにより、チーム側もセットアップやオートバイへの理解度を深めることできました。8耐としては悔しい面もあったが、その結果もてぎの仕様がまとまってマシンのポテンシャルを引き出すことが出来、ライダー水野もオートバイの理解度が深まりキャパシティが広がったような気がします。予選も集中して取り組めましたし、決勝はウィーク通してアベレージもよく、水野も大きなミスもなく走り切った、ライダーとしての成長度も見られたレースでした。
全日本で国産車以外が優勝したのは初めてだと聞いています。「初~」を達成できたことは、チームとして凄く嬉しいですし、ドゥカティを選び、水野と一緒に戦い、チーム一丸となってやっと半年かけて結果を出せたことにホッとしています。
2月にイタリア大使館で体制発表をしてから半年、お待たせしましたが、皆さまの応援のおかげで優勝することができました。今から「黒船襲来」がスタートです。ヤマハには実力で勝てたと思いますし、カワサキのヨーロッパのバイク、ホンダの8耐優勝マシンの参戦を受けて立ちたい。国内メーカーさん、うかうかしているとイタリア車が勝ちつづけますよ!
水野涼選手 コメント
めちゃめちゃ嬉しいです。JSB初優勝(昨年の最終戦)は心残りのあるレースだったので、やっと正々堂々と勝てました。今年の前半戦は勝てそうで勝てないレースが続いたので、圧倒的な速さをみせて勝てたことが本当に嬉しいです。
レースウィークの始まりから調子が良く、マシンの仕様や、自分の走りも無駄なところを見直して、予選のタイムアップができました。また今朝の朝ウォームアップをトップで終えられたことで、自信をもって決勝に挑むことができました。決勝は、序盤からプッシュして後ろを離そうという作戦通りで、前に出てからのペースもハイアベレージで刻むことができ、悔いもなく課題も残さず二重丸なレースになりました! セットアップもどんどん進み、自分がドゥカティの走らせ方にも順応して、全て着々と進んできています。
次戦、オートポリスや岡山は初走行になりますが、これまでの積み重ねてきたこともあり不安感はなく、今日の1勝に甘んじることなく進んでいきたい。今回はSUGOぶりの全日本で、暑い中だったのですが、コースサイドでフラッグを振って最後まで応援してくれるひとがたくさんいて、レース中の力になったのでありがとうと伝えたい。またこの優勝をきっかけにファンになってくれた人にも、もっと優勝で返していきたいです。
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【画像】【TeamKAGAYAMA】2024 全日本ロードレース第5戦もてぎ 2×4レース (11枚)この記事にいいねする