間もなく全日本ロードレース選手権シリーズの新しいシーズンが開幕する。2024年は、例年より一カ月も早いスケジュールとなっており、3月9日(土)・10日(日)の鈴鹿2&4レースが初戦となる。これは4輪のF1が4月に入ってきたため、ここ10年ほどモビリティリゾートもてぎで4月1週目に開幕戦が、4月中旬に鈴鹿2&4レースがあった流れが変わって行われることになった。

第1戦は4輪のスーパーフォーミュラとの併催となる鈴鹿2&4レースのため、最高峰クラスのJSB1000クラスのみの開催となるが、2024年シーズンのJSB1000クラスは、かつてないほど役者がそろっているだけに見どころ盛りだくさんだ。

話題が尽きない2024年シーズンJSB1000クラス

絶対王者として君臨しているYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行は、もちろんタイトル争いの中心になりそうだが、話題騒然のDUCATIのファクトリーマシンを持ち込んだDUCATI Team KAGAYAMAの水野涼、成長著しいYAMAHA FACTORY RACING TEAMの岡本裕生、スズキMotoGP開発ライダーを担当したオートレース宇部Racing Teamの津田拓也、ブリティッシュスーパーバイクで3回王者となり“KING”と呼ばれたTOHO Racingの清成龍一、Moto2で優勝経験があり、2022年、2023年と鈴鹿8耐を制しているDUNLOP Racing Team with YAHAGIの長島哲太、ヤマハからAstemo Honda Dream SI Racingに移籍しJSB1000に戻って来た野左根航汰、同じく日本郵便 Honda DreamからJSB1000にスイッチする高橋巧と話題は尽きない。

今年の鈴鹿2&4レースは鈴鹿8耐のトライアウトを兼ねていないこともあり、基本的にフル参戦メンバーとなっているが、Yoshimura SERT Motulの渥美心、TOHO Racingから渡辺一樹、Honda Dream RT桜井ホンダから日浦大治朗、Honda Suzuka Racing Teamから亀井雄大などがスポット参戦する。

鈴鹿2&4レース事前テストは中須賀がトップタイム ヤマハファクトリーが1-2を獲得

2月26日(月)・27日(火)に行われた鈴鹿2&4レースの事前テストは、天気には恵まれたものの、気温は上がらず寒い2日間となった。トップタイムを記録したのは、2分06秒130を出した中須賀。これに岡本が2分06秒499で続き、ヤマハファクトリーが1-2を占める結果となった。3番手には渥美が2分07秒068で続き、安定した速さを見せていた。中須賀の速さは、さすがだが、岡本はレースラップをこなしており虎視眈々と開幕ダッシュを狙っている。

そして4番手には、注目を集めているDUCATIを駆る水野が2分07秒274でつけた。カウルは、テスト開始前日に、今回から合流するECUエンジニアのエイドリアン・モンティがワールドスーパーバイク開幕戦が行われていたフィリップアイランドから手荷物で持ち込み、スペアホイールは初日の夕方に到着。完全なシェイクダウンとなり、各機能の動作確認を行った。水野もポジションをいじらず、イタリアから持ってきた状態でPanigale V4 Rを理解することに専念。ベストタイムを出した周は、最終セクターで他車に引っかかっており、セクターベストでは2分06秒台に入っていると言う。本格的なセットアップはレースウイークからスタートとなるだけに、水野も「どれだけセットを詰めていけるのか楽しみしかない」と初テストを終え手応えを感じている。

5番手には、長島が2分07秒431でつけている。何気にHonda最上位である。このチームの母体はJ-GP3クラスをリードする7Cとなっており、ダンロップタイヤを実戦開発するのが目的で3年計画でシリーズチャンピオンが狙えるレベルに引き上げるのが目標だと言う。ここもスタッフが睡眠時間を削ってギリギリ走り出すことができていた。ウォームアップ性のいいダンロップと言われているだけに、スタートダッシュを決めて逃げ切るのが理想だろう。また、アジアロードレース選手権で使われている予選タイヤがあるので、当然ポールポジションを狙ってくるだろう。

今回のテストは、寒さから転倒したライダーが多かった。初日は、津田一磨、津田拓也、清成、渡辺一樹、岩田悟、2日目は、野左根、ゼック、中須賀、名越哲平、渥美、柳川明と蒼々たる顔ぶれだ。この時期に転倒しケガをしたライダーもいるため、いずれも気をつけて走っていながらも、コーナー進入でブレーキをかけた瞬間にフロントをすくわれており残念ながら清成と柳川は負傷してしまっている。野左根は身体は大丈夫だったが、新車が廃車となってしまいチームへの負担は少なくない。

過去にも3月にレースが開催されたことがあるが、そのときとはタイヤの素材自体が大きく違う。寒さ対策としてウォームアップ走行1分前までタイヤウォーマーが許可され、ウォームアップ走行が2周となるようだがレースウイークも同じような気温になる可能性も高く、さらなる安全対策が必要だろう。

現状では、熟成の進んでいるYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀と岡本の仕上がりが群を抜いている。これにシェイクダウンしたばかりのDUCATI Team KAGAYAMAの水野涼、安定した速さを見せたYoshimura SERT Motulの渥美心が、どこまで迫ることができるか? コンディション次第では、ダンロップを履く長島にチャンスが出てくる可能性もあるかもしれない。Honda Dream RT桜井ホンダの伊藤和輝と日浦、Honda Suzuka Racing Teamの亀井、TOHO Racingの渡辺一樹も上位に顔を出してきそうだ。

実力者ぞろいの2024年シーズンのJSB1000クラス。おもしろいレースになるのは間違いない。ぜひ鈴鹿サーキットに足を運んでいただき、ウェビックの順位予想&推し選手登録もして楽しんでいただきたい。

かつてないほど役者のそろったJSB1000 最高峰クラスが2024年はアツイ! ギャラリーへ (8枚)

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