
2023年からスーパースポーツ世界選手権(WSBK)スーパースポーツ600に参戦を開始している阿部真生騎。今回は2023年6月30日~7月2日に開催されたWSSP第6戦「プロセッコDOC UKラウンド(ドニントン・パーク)」、続いて7月14日~16日に開催されたWSSP第7戦「プロメテオン イタリアラウンド(イモラ・サーキット)」の参戦レポートをお伝えする。
文:佐藤洋美/写真:VFT Racing Webike Yamaha【WSSP第6戦】イギリスラウンドは初戦オランダ以来の予選敗退
阿部真生騎は前戦イタリア、ミザノの戦いを終えると帰国、日本で20日間を過ごした。今季からモト2参戦となった野左根航汰や、ヤマハライダーたちとトレーニングに明け暮れた。真生騎は、ひとりでダートトレーニングに出かけるなど、次戦に向けて体調を整え、監督からの指摘でもある心拍数を上げるトレーニングをこなした。
スーパーバイク世界選手権(SBK)スーパースポーツ600がイギリスのドニントンパークで開催のため、真生騎はレースウィークの水曜日に現地入り、初めてのコースに挑んだ。フリープラクティスを31番手で終えるが、トップタイムを記録したヤマハのS.MANZIが1分30秒177に対して、真生騎は1分34秒999と、トップから105%に入ることが出来ずに不安を残す。

真生騎にとって初めてのコースとなるイギリス・ドニントンパーク。フリープラクティスでは31番手となったが、トップから105%には入れなかった。
フリープラクティス2は雨となり、完全なウェットコンデションとなる。走行を見合わせたライダーもいる状況となるが、トップタイムはヤマハのJ.NAVARROで1分43秒646。真生騎は1分49秒038を記録する。
予選は、前日の雨が残る微妙なコンデションとなるが、ほぼドライとなり、ドゥカティのN.BULEGAが1分29秒323を記録してポールポジションを獲得した。真生騎も1分34秒975とタイムアップするが、予選落ちとなってしまう。

予選はドライコンデションの路面。真生騎は前日からペースを上げるも基準タイムには届かず。
レース1はポールポジションからスタートしたY.MONTELLAが、S.MANZIを振り切り優勝を飾る。S.MANZIは2位となり、Y.MONTELLA(ドゥカティ)が単独3位を走行して、そのままチェッカーを受けた。レース2もY.MONTELLAが勝ち、ダブルウィンを飾った。2位にS.MANZI、3位にF.CARICASULO(ドゥカティ)が入り表彰台に登った。

予選敗退は転倒によるロスがあったデビュー戦・WSSP第3戦アッセン以来だ。
【WSSP第6戦】阿部真生騎コメント
VFT Racing Webike YAMAHA
予選:不通過
決勝:出場せず
「ドニントンパークの印象は、高低差があって、走っていて楽しいコースだなと思いました。晴れも雨も走ることが出来ました。雨の感触も悪くなくて、走る毎に、調子が上がって行く感覚がありました。
でも、予選では濡れている部分があり、自分のベストなラインを探しているうちに予選が終わってしまい、アタックしきれなかった。さすがに予選落ちは予想していなかったので…。
これで予選落ちは2度目だけど、1回目は転倒してしまいタイムを記録できなかったのが、今回は走ってタイムが届かないという状況だったので、さすがに落ち込みました。決勝日はサーキットに出かけて、皆の走りを見ていました。前を向くしかないので、しっかりトレーニングをして次戦に備えます」

「アタックしきれなかった」と語る真生騎
【画像ギャラリー】イギリス・ドニントンパーク 2023年6月30日~7月2日
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