Webikeもサポートする「日本郵便 Honda Dream TP」全日本ロードレースレポートをお届けします!
2023 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第3戦 SUPERBIKE RACE in SUGO
5月20日(土)予選 天候:雨のち曇 コース:ウエット・ドライ(ST600レース1)
5月21日(日)決勝 天候:晴れ時々曇 コース:ドライ
宮城県・スポーツランドSUGO(1周=3.621km)
観客動員数 8300人(2日間合計)
ST600
#2 小山知良 レース1 予選:4番手(1'41"294)決勝:2位 / レース2 予選:3番手(1'41"537)決勝:DNF
ST1000
#3 高橋裕紀 予選:5番手(1'29"648)決勝:7位
#36 高橋 巧 予選:4番手(1'29"561)決勝:5位
J-GP3
#14 岡崎静夏 予選:20番手(1'43"999)決勝:11位
J-GP3
#7 若松 怜予選:12番手(1'42"780)決勝:8位
小山はレース1で2位表彰台を獲得!ST1000の高橋コンビは大苦戦
全日本ロードレース選手権第3戦が宮城県・スポーツランドSUGOで開催された。
第2戦鈴鹿2&4レースは、JSB1000クラスのみだったため、日本郵便Honda Dream TPとしては、開幕戦以来のレースとなった。
このインターバルには、チームとしてプライベートテストを敢行するなど最高の結果を目指すべく備えてきた。
プライベートテストは、天気には恵まれなかったものの各ライダーともに、いい手応えを感じていた。
しかし、レースの前週に行われた事前公開テストでは、少しずつ歯車が狂い始めていた。
レースウイーク初日は、朝から小雨が降る不安定なコンディションに見舞われ、路面コンディションもウエット、ハーフウエット、ドライと様々なコンディションとなり、思うようにマシンセットを進めることができずにいた。
土曜日も朝から雨模様となりST600の公式予選はウエット、J-GP3は雨は止むがレコードラインが乾いて行く難しいコンディション、そして最後の予選となったST1000クラスは、セッション終盤にスリックタイヤでのアタックとなった。
J-GP3クラスの岡崎静夏と若松怜は苦戦。
ST600の小山知良は上位をキープし、ST1000の高橋裕紀と高橋巧は、2列目を確保していた。
小山はレース1で悔しい2位!
ST600クラスは、今回2レース制となっておりシーズン全体を考えても重要なラウンドとなることは明らかだった。
レース1は、ぶっつけで臨んだマシンセットがいい方向に働きトップ争いを繰り広げる。
レース終盤は3台に絞られ最終ラップにはトップで突入するが、シケインのブレーキングで強引にかわされ2位でゴール。
レース2でも好スタートを切った小山だったがオープニングラップで接触がありブレーキレバーにダメージを負ってしまう。
10台以上がトップグループを形成する混戦の中、プッシュしていく小山だったが8周目の馬の背コーナーで痛恨の転倒。
悔しいリタイアとなってしまう。
ST1000の高橋巧が5位、高橋裕紀が7位
ST1000クラスの2人は厳しいレースとなった。
18周で争われた決勝。
高橋巧は、まずまずのスタートを切るが、高橋裕紀はやや出遅れてしまう。
オープニングラップは、高橋巧が5番手、高橋裕紀が7番手につける。
2周目の4コーナーで前を走っていたらライダーがコースアウトしたため、それぞれ一つポジションを上げるが、高橋巧は1台にかわされ5番手と変わらず。
高橋裕紀も6番手につけていたが、思うようにペースを上げることができずに6周目に1台に抜かれ7番手にポジションを落とすと、そのまま順位の変動はなく、高橋巧が5位、高橋裕紀が7位という結果となった。
若松が王者、尾野選手を追い詰める!
J-GP3クラスは、若松がトップ争いを繰り広げる。
途中、赤旗中断があったが、レース終盤になると王者・尾野選手と大和選手と若松の3台に絞られファイナルラップを迎える。
2番手につけていた若松はチャンスを伺っていたが、馬の背コーナーのブレーキングで大和選手に追突されてしまう。
転倒は何とか避けたもののコースアウトしてしまう。
すぐにコースに戻るが8位でゴールするのが精一杯だった。
一方、岡崎は、赤旗中断後のスタートで4番手につける健闘を見せ11位でチェッカーフラッグを受けている。
各選手の声
ST600クラス #2 小山知良選手コメント
オフィシャルサイト、Facebook
「SUGOラウンドも、たくさんのご声援ありがとうございました。
RACE1では表彰台に上がることができましたが、RACE2では転倒という形で終えてしまい、皆様には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
1周目に他者との接触でブレーキレバーが上がってしまいブレーキがうまくかけられない状態で厳しいレースを強いられました。
リスクはありましたが、プッシュしないと上位にいけない中で転倒してしまいましたが攻めた結果です。
レースは事前準備が大切です。レースでのアクシデントは変えられませんが、レースの結果は8割9割が準備で決まります。
次回のレースまでにその点をしっかりと立て直していきたいと思います。
気持ちを切り替えてオートポリスに挑みます。引き続き応援よろしくお願いいたします!」
ST1000クラス #3 高橋裕紀選手コメント
「今大会は日本郵便東北支社様で激励会を開いていただき迎えたレースウイークということもあり気合を入れて挑んだのですが、事前テストから流れが悪く最後まで引きずってしまいました。
たくさんの方が応援に駆けつけてくださっていたのに、申し訳ないレースをしてしまいました。
レースはスタートでフロントを浮かせてしまい出遅れ、上位陣についていこうとしましたが完走するのが精一杯でした。
今回の反省点をしっかりと洗い出して、次回のオートポリスで挽回していきたいと思います。
応援ありがとうございました。」
ST1000クラス #36 高橋巧選手コメント
「最後までチームと一緒になって考え決勝に挑みましたが、マシンをまとめきれませんでした。
レース後半までアベレージは悪くなかったのですが、ベストタイム自体が出ていなかったことが敗因です。
自分なりにアジャストしていったのですが、うまく対応しきれませんでした。
2戦を終えて、結果がついてきていないので、このインターバルでチームと話し合って次戦に備えます。
オートポリスは2レースありますし、しっかりと表彰台争いをして最終的に勝てるように頑張ります。
次戦も応援お願いいたします。」
J-GP3クラス #14 岡崎静夏選手コメント
「赤旗後の再スタートでうまく再スタートを決めることができ4番手まで上がることができました。
しかし1周目のバックストレートの時点で4台に抜かれてしまい、順位を徐々に落としてしまいました。
課題としていたブレーキングの足りていないところが弱さになったので、次戦の筑波大会までにしっかりと練習をして自分のものにしたいと思います。
スタンドや各コーナーで今回もたくさんの応援をありがとうございました。
皆さんの応援に結果で応えられるように、次戦は表彰台獲得を目指し頑張りたいと思います。
筑波もよろしくお願いいたします。」
J-GP3クラス #7 若松怜選手コメント
「トップ争いをしていた中で他者との接触から最後は順位を落としてしまいました。
悔しいですが自分のミスでもあったと思います。
もっと積極的に前に出て、自分がグループを引っ張っていたら今回のような結果にはならなかったとも思います。
皆様の応援のおかげもあり、厳しかったであろうレースでトップ争いをしトップに立つこともできました。
走っている最中には旗を振って応援してくださる皆様の声援が後押ししてくれました。
惜しくも表彰台をとることはできませんでしたが、皆様のおかげだと思っています。
次戦の筑波は地元のサーキットなので、今度こそ3度目の正直として優勝、表彰台を狙っていきます。
引き続き応援よろしくお願いします。
ありがとうございました。」
チーム運営:株式会社ティー・プロ・イノベーション代表取締役 手島雄介
「まず日頃よりご支援いただいております日本郵便株式会社、Honda Dream、NTTコミュニケーションズの皆さまを始め、多くのスポンサー様に御礼申し上げます。
開幕戦もてぎ大会がすごく悔しい結果だったこともあり、土曜日に小山知良選手(ST600クラス)が獲得してくれた2位表彰台の嬉しさと成績がチームの空気を変えるということを改めて体感したウイークでした。
結果としては悔しい形で終えてしまいましたが、やれることはやり尽くして挑んだ大会でもありました。
その中で振り返ると敗因として明確なものは見えませんが、質の高い反省をし次戦に挑まなくてなりません。
筑波大会が約1カ月後に控えていますが、ST1000クラスとST600クラスにおいてはここからサマーブレイクを挟み後半戦になります。
何をしたら結果が残せるのかが簡単にはわからないのがモータースポーツの難しさです。
その中で、一つだけわかることはやり切るとしっかりとした課題が見えてくるということです。
チーム体制が大きくなったことも含め、一つになることの難しさを感じますが、逆に一つになれた時はこれまでのレースシーンの中でも一番すごい光景が待っていると期待しています。
皆様のお力を貸していただき、筑波大会で共に喜びを分ち合いたいと思います。
今後も宜しくお願い致します。」
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