
2023年1月15日までサウジアラビアで開催された2023ダカール・ラリー。優勝を果たしたのは「Red bull KTM Factory Racing」のケビン・ベナビデス選手となった。2着は同じくKTMのトビー・プライス選手。ワンツーフィニッシュを達成したKTMは、今回の優勝でダカール・ラリー19勝目を飾った。
2週間の日程で約8500kmの砂漠を走破「世界一過酷なモータースポーツ」はKTMがワンツーフィニッシュ
1979年の初開催から45年を迎えたダカール・ラリーは、当初のパリ=ダカール間のコースから様々な変遷を経ながらも開催を継続する「世界一過酷なモータースポーツ競技」とも呼ばれるラリーレイド競技の最高峰だ。2023年度はサウジアラビア単独開催となり、2022年12月31日から2023年1月15日までの約2週間の日程の中、総走行距離は8500km以上が設定され、KTM、ホンダ、ハスクバーナなどが参戦し鎬を削った。全コースがアラビア砂漠の中を通過するハードな環境の中、二輪部門はエントリーした121台のうち80台が完走を果たした。
KTMのケビン・ベナビデス選手は最終ステージの前となる第13ステージで優勝。暫定ラリーリーダーだったトビー・プライスとの差をわずか12秒に縮めて最終ステージを迎えた。
アル・ホフフからダンマームまでのレース最終日はスタート順が逆転し、2台のKTM450 RALLYは後方からのスタートとなり、ベナビデスはチームメイトの3分前にスタート。最終ステージは136kmのグラベルコース、砂地、乾いた湖底を擁するスプリントコースで、ライダーにとって大きな挑戦となった。しかしベナビデスは卓越したスピードで地形を攻略し、ステージ2連勝、そしてラリー総合優勝を果たした。2着も同じくKTMのトビー・プライス選手、3着はハスクバーナのスカイラー・ハウズ選手となり、KTMグループが表彰台を独占した。

2020年大会よりサウジアラビアで開催されているダカール・ラリー。2023年は紅海からアラビア海を結ぶ8545kmのコースが設定され、砂漠と岩場が連続する難度に多数のチームが脱落を喫している。

総合1位となったケビン・ベナビデス選手は2021年にも優勝経験を持ち、2度目のダカール・ラリー制覇となる。

総合2着のトビー・プライス。1位との差はダカール・ラリー史上最も僅差の43秒という決着だった。
ケビン・ベナビデス選手
「素晴らしい一日でした。最初から最後までずっと集中しました。順位や結果は考えず、全ステージで100%の力を出し切り、その日を楽しもうと心掛けました。スペシャルは本当に速くてトリッキーで、ぬかるんでいました。幸い、大きなミスはありませんでしたが、今日のような状態だったらトラブルが容易に発生したと思います。この優勝ために懸命に努力を重ねました。今年のラリーは、これまでで最も僅差の争いになったレースのひとつで、気を抜くことができる日は1日もありませんでした。チームや家族、友人たちのサポートがなければ、成し遂げることができなかったと思います。まだ実感が湧くには少し時間がかかりそうです。今のこの感覚は、言葉では言い表せません。」(KTMプレス発表より)

1.2位にKTM、3位にハスクバーナのスカイラー・ハウズが入賞。表彰台をKTMグループが独占する結果となった。
情報提供元 [ KTM ]
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