■大会名
2017 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 最終戦
■開催地
三重県・鈴鹿サーキット
■開催日
11月4日(土)
11月5日(日)
■ST600
#50 國峰啄磨
予選:3番手(2'14"356)
決勝:3位
シリーズランキング:2位
■J-GP2クラス
#10 大木崇行
予選:13番手(2'13"007)
決勝:11位
シリーズランキング:12位
■MFJ CUP JP250
#54 亀井駿
予選:12番手(1'47"375)
決勝:9位 インタークラス6位
シリーズランキング:5位
最後まで全力で戦い、國峰がシリーズランキング2位となる
全日本ロードレース選手権は、三重県・鈴鹿サーキットで2017年シーズン最後のレースを迎えた。
ST600クラスにエントリーする國峰啄磨は、7ポイント差の暫定ランキング2番手につけており、逆転するには、優勝してもトップの前田選手が6位以下にならなければならず厳しい状況だが、とにかくベストを尽くし、少しでも可能性を広げていくしかなかった。
鈴鹿は、前田選手のホームコースであり、速いのは予想できたが、初日から2番手を1秒以上引き離す好調振りを見せつけていた。
最終戦は事前テストがなく、通常より一日早い木曜日の特別スポーツ走行からレースウイークは始まった。
今までやってきたことを確認し、いい状態で鈴鹿入りしたと思っていたが、このレースウイークのコンディションに合わないのか、走り始めからタイムが出ずフィーリングもよくなかった。初日、2日目と、なかなかいい方向に行かなかったため、土曜日の公式予選で大きくセットを変更。
これが、いい方向に行き、レースに向けて何とか戦える状態になってきていた。
■予選
予選は、セッション開始直後に通り雨があり転倒者が出たため赤旗中断。國峰は、すぐにピットに戻っていたため難を逃れていた。セッション再開後にタイムアタックに入り2分14秒356をマークし3番手。フロントロウからスタートすることになった。
一方、J-GP2クラスの大木は、初日にトラブルや1コーナーでの転倒があり慌ただしくセッションをこなしていたが、2日目に、ようやくいい方向に行き、予選までには、岡山ラウンドのように、いい状態になってきていた。
■決勝
レースウイークは、ST600の予選で雨が降った以外は、ドライコンディションとなり、決勝日も朝から快晴となっていた。
12周で争われた決勝。國峰は、3番手で1コーナーをクリアするとスプーンカーブの進入で2番手に上がり、トップを行く前田選手を追う。その後、後方から岡本選手が上がってくると國峰、前田選手をもかわしトップに立ちレースをリード。
これに國峰も続き4周目の1コーナーで前田選手をかわして2番手に浮上。奇跡の逆転タイトルに向け前田選手にプレッシャーをかけたいところだったが、再び上がって来た前田選手に7周目のバックストレートでかわされ3番手に後退。
そのままの順位でゴールし、2017年シーズンの戦いを終えた。
J-GP2クラスの大木は、9位争いを繰り広げるが、レース終盤にペースを上げることができずに後退。11位でチェッカーフラッグを受けた。
JP250クラスの亀井駿は、予選終了間際に130Rで転倒。マシンに大きなダメージを受けてしまい、何とかレースに出場できたが、本来の走りができないまま9位(インタークラス6位)でチェッカーフラッグを受けたのだった。
【國峰啄磨 コメント】
前戦の岡山辺りからマシンセットがいい方向に行っておらず、今回のレースウイークに入ってもチームといろいろ話しながらセットを進めて来たのですが、ボクのコメントが悪く、逆の方向に行ってしまうこともありました。
その中で徐々によくなってきていましたが勝つことはできませんでした。本当に悔しいですが、これが自分自身の実力だと受け止めて前に進んで行きたいです。
こんな自分をバックアップしてくださったチーム、応援してくださった皆さんに感謝いたします。ありがとうございました。
【大木崇行 コメント】
レースウイーク初日にトラブルや転倒があったのですが、公式予選までに何とかいい状態に仕上げることができていました。
決勝も後輩ライダーとのバトルになったのですが、レース終盤は厳しい状態になってしまいラストラップにも1台に抜かれてゴールと展開的には悔しいレースになってしまいました。
今シーズンは、T.Proに加わらせてもらい新たな環境で新たな仲間と一緒に楽しくレースをさせてもらいました。ご協力いただいた全ての方に感謝いたします。
【亀井駿 コメント】
今回はマシンもパワーアップし気合いを入れていましたが、かなり空回りしてしまいました。
予選の転倒後、マシンを修復するために多くの方にご協力いただきレースを走ることができました。今年は、一つの目的を決めて走ってきました。
最終戦で完璧にはほど遠かったのですが、ライダーとして成長できたと思います。また多くの方の支えのもとでレースができていることも再認識しました。結果で恩返しは全くできませんでしたが、今年学んだことを必ず生かし、これからも努力して行きます。
本当に1年間ありがとうございました。
【岩田悟監督 コメント】
前戦の岡山を終えた後、勝つためには何が必要か鈴鹿、岡山とテストを行い今までやってきたことをチーム全体で確認して最終戦に臨みました。
いい状態にして入ったつもりが、思いのほか今回のレースウイークに合わなかったため、手島代表や自分の経験、メカニックと相談しながら一からやり直して啄磨のフィーリングもよくなってきていました。そこでタイムも上がって来ましたが、その上げ幅が足りなかったため今回の結果になったと思います。
ただウイークを通してチーム一丸となって戦えたことは大きな収穫だと思います。一番悔しかったのは國峰だったと思いますし、それを糧に来シーズンも、さらに頑張ってもらいたいです。
【手島雄介代表 コメント】
まず全日本ロードレース選手権を無事終えられたことをご支援いただいたスポンサー様、応援していただいた方に感謝いたします。
國峰は、チャンピオンには届きませんチーム一丸となって全力で戦った結果なので胸を張っていいと思います。チャンピオン獲得も一つの目標でしたが、レーシングライダー國峰がココにいるという存在感を示すことも目標だったので、國峰の名前を復活させることができたと思います。
大木選手はアジアではエンジニアとして活躍してもらっていますし、大木選手がいなければ全日本の活動をしていなかったかもしれません。ライダーとスタッフのおかげで戦い切ることができたと思います。
JP250の亀井は、テルル中込社長のご支援の下、自身でレース環境を整えながらの参戦でしたが、多くのことを学べたと思います。
この1年を生かし、来シーズンに向けて動いていますので引き続き応援よろしくお願い申し上げます。
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