
■大会名
2017 アジアロードレース選手権 第2戦
■開催地
タイ チャンインターナショナルサーキット
■開催日
4月15日(日) 決勝
■AP250
#71 小山知良 予選:12番手/レース1:6位/レース2:7位
#77 セス・ラジブ 予選:DNS
■SS600
#23 羽田太河 予選:7番手 レース1:DNF/レース2:6位
#17 山田誓己 予選:12番手/レース1:11位/レース2: 12位
#69 サラス・クマール 予選:17番手/レース1:14位/レース2:16位
目次
想像以上の苦戦を乗り越え、 鈴鹿につなげる
アジアロードレース選手権(ARRC)開幕戦マレーシアから2週間後に行われた第2戦タイ。この時期は、最も暑い“暑季”であり、気温は40度、路面温度は70度近くまで上がる酷暑のラウンドとなった。
今回は、タイの旧正月に行われるソンクランという水かけ祭りもあり、レースウイークは、木曜からスタートし、金曜に予選・レース1、土曜日にレース2というスケジュールで行われた。
ニューHonda CBR250RRで参戦するAP250クラスは、開幕戦がシェイクダウンという状態もあり、まだまだ周りに比べスピードが足らない状態だが、短いインターバルながらベビーフェイスが、小山の要望に応えハンドルキットを製作。ステップの調整と相まって、よりレーシーなポジションができるようになり、操りやすさ、伏せやすさが格段によくなっていた。
今回の舞台となるチャンインターナショナルサーキットは、ストレート区間が長く厳しい戦いになることは覚悟の上。その中で、一つでも前でゴールしようと初日からコースを攻めて行く。
公式予選では、ポジション取りがうまく行かず小山は12番手となった。セス・ラジブは、木曜日のフリープラクティス3で転倒してしまい、身体とマシンへのダメージが大きく、今回はリタイアすることを選択した。
10周で争われたレース1。好スタートを決めた小山は、オープニングラップで7番手まで上がって来ていた。さらに前を狙うがストレートでトップグループに置いて行かれてしまう。
5位争いの先頭を走っていた小山は、ストレートでライバルに抜かれても、ブレーキングやコーナリングで抜き返しながら周回を重ねて行く。一台にはかわされたものの、ベストを尽くし6位でゴール。
レース2は、さらに多い台数での4位争いとなる。ここでもストレートで抜かれる苦しい展開になる。
最終ラップの最終コーナーへのブレーキングで前に出ようとするが、立ち上がりで他車と接触し加速が鈍ったところを2台にかわされてしまい悔しい7位となった。
開幕戦レース2で初優勝を飾ったSS600クラスの羽田太河は、ポイントリーダーとしてタイにやってきた。ここをどうしのぐかが、シリーズの戦い方を左右するポイントとなると思われた。
3本フリー走行があった木曜日。羽田は、セッション毎にセットを詰めて行き、3本目のセッション終盤にタイム出しに入ったところで痛恨の転倒。マシンは激しく舞い、大破してしまったが、ライダーにケガはなかったことは不幸中の幸いだった。しかし、ここから流れはよくない方向に進んでしまう。
予選は、何とか7番手となったが、続いて行われたレース1では、7番手を走行中に3コーナーでハイサイド転倒してしまう。すぐに再スタートしようとしたがエンジンがかからず悔しいリタイアとなってしまう。
その反省を生かしたレース2は、4台の7位争いを冷静に制して現状では、ベストを尽くす結果となった。
ランキングでは、トップの選手とポイント差はついてしまったが2番手とポジションは悪くない。次戦、鈴鹿から巻き返して行きたいところだ。
山田誓己は、今回も初めてのコースだったが着実にポイントを獲得。サラスも両レースを着実に完走し、次戦につながるタイラウンドとなった。
【小山知良 コメント】
「開幕戦から短いインターバルで迎えた第2戦。厳しいレースになると思っていましたが、想像以上の苦戦でした。時間のない中、ハンドル、ステップを製作していただいたベビーフェイスさんのおかげで、ポジションは、すごくよくなりました。マシンやタイヤについての理解度も進みましたし、コーナリングでは、誰にも負けない自信がつきました。
次戦の鈴鹿までは、時間もあるので、できる限りのことをして最善を尽くすようにチームと努力して行こうと思っています。このままじゃ終われないですから。」
【羽田太河 コメント】
「全ては、初日のフリープラクティス3での転倒から予定が狂ってしまいました。マシンを煮詰められないまま臨んだレース1では、悔しい転倒。レース2では、集団の中で周りの相手の動きをよく見て前でゴールできましたが、全く自分の走りが今回はできませんでした。
今回のようなレースがないように、次戦以降しっかりマシンを仕上げて行けるようにしたいと思っています。ライバルも速いですし、そう簡単なことではないですが、チームを信じて、自分を信じて、鈴鹿で再び勝てるように全力を尽くします。」
【山田誓己コメント】
「今回も初めて走ったコースですが、トップとの差は着実に詰めることができました。流れも悪くはなかったですし、バトルもできたのですが、レース2はマシンに問題が発生してしまい苦しいレースでした。その中で、しっかり完走できたので、次回は、いい結果を出せるようにチームと相談しながら鈴鹿を攻略して行きたいと思っています。」
【サラス・クマール コメント】
「第2戦を終えて、チームメイトとの差を比較し、自分自身のライディングスタイルの改善する課題が見えてきました。
次回の鈴鹿も難しいコースですが、日本のチームメイト、手島代表にレクチャーを受け、自己ベストの更新はもちろん、一つでも順位を上げられるようにベストを尽くしたいと思っています。」
【セス・ラジブ コメント】
「フリープラクティス3で転倒してしまいリタイアという結果となり、RAMAさんを始め、スポンサー、チームの皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいです。
次回の鈴鹿までには、身体も万全にして、小山選手にアドバイスをもらい、少しでも速く走れるように、いろいろ勉強したいと思っています。」
【手島雄介監督 】
「4月は開幕準備からハードスケジュールが続いていますが、チームスタッフがよく働いてくれたおかげで今回のレースを終えられました。これも多くの皆さんに支えていただいているおかげです。本当にありがとうございます。
レース内容は厳しいものになりましたが、まだまだ巻き返すチャンスは、あると思っています。次戦の日本ラウンドは、ホームラウンドですし、鈴鹿から巻き返して行こうと思っています。RAMA様、NTS様、Honda様、Webike様、MSK様を始め、応援していただいている皆さんに感謝いたします。」
この記事にいいねする