■2015 アジアロードレース選手権第1戦マレーシア
■マレーシア・セパンサーキット
■4月18日(土)公式予選 /19日(日)決勝
■SS600
#71 小山知良 予選:4番手 レース1:12位 レース2:3位
#93 羽田太河 予選:19番手 レース1:21位 レース2:8位
■ASIA PRODUCTION 250cc
#63 アミール・アリフ・ムサ 予選:5番手 レース1:DNS レース2:11位
■UNDERBONE 130cc
#25 ロザイマン・セイド 予選:11番手 レース1:5位 レース2:15位
#21 サシサレン・スクラマン 予選:13番手 レース1:15位 レース2:DNF
#70 高橋直樹 予選:9番手 レース1:DNF レース2:12位

短いシーズンオフを終え、アジアロードレース選手権開幕戦がマレーシア・セパンサーキットで開幕した。今年もマレーシアのYuzyHondaとジョイントし、T.Pro Yuzy Honda NTSとして参戦。エースの小山知良は、今年は全日本には出ずアジアのみに集中。もう1台にはUB130から羽田太河がステップアップ。新たに始まったASIA PRODUCTION250には、やはりUB130からスイッチするアミール・アリフ・ムサがエントリー。UB130には手島が74Daijiroに乗っているころから面倒を見ていた高橋直輝・14歳を新たに起用。マレーシアの2人と合わせ3台体制で臨むことになった。

昨年、表彰台の常連となった小山は、今年は表彰台の頂点が毎戦の目標となる。4月頭にマレーシア・セパンサーキットで行われた合同テストでは、順調にテストメニューを消化。レースウイークに向けて課題は残したものの、それは十分にセッティングの範中にあるレベル。一方、600ccデビューとなる羽田は、筑波サーキットやツインリンクもてぎでCBR600RRをテストし、ある程度マシンには慣れてきたが、ハイレベルで差のないSS600クラスながら小山から約1秒落ちのタイムを記録。ルーキーにしては、上々のタイムだろう。

レースウイークに入り、フリープラクティス1から課題だったフロントのセットアップに取り組みながら、タイヤもミディアムとソフトを試し、ミディアムでレースに臨めることを確認。土曜日の公式予選は、まずミディアムを履いて決勝に向けたマシンの状態を確認。セッション最後にリアにソフトタイヤを履いてタイムアタック! 1分05秒395の自己ベストをたたき出し予選4番手につけた。

レース1は序盤にトップの2台に逃げられてしまうが、3台による3位争いを展開。迎えた最終ラップには4番手に入って行くが、1コーナーで5番手のライダーが3番手のライダーに接触し転倒。小山も避けられない状況だったため転倒。すぐに再スタートするものの悔しい12位。だが、このポイントが最後に必要になるかもしれない。SS600デビューの羽田は転倒を喫し、再スタートして21位と、まずは洗礼を受けた。

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仕切り直して臨んだレース2は、トップに追い付いたところで最終セクション側から雨が降ってくる。ここで小山は冷静に集団の後方につけタイヤをいたわる走りを心がける。一方、積極的な走りを見せたのが羽田だった。何と、一時はトップに立つ走りを見せる。そしてレース終盤に狙い通り小山はポジションを上げていきトップを狙っていったが、惜しくも1秒083差の3位となった。健闘した羽田は8位でゴールし、可能性を見せてくれたのだった。

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小山知良コメント
「今シーズンはアジア選手権に参戦するようになって3年目。チームと共に成長してきました。レース1は残念なアクシデントがありましたが、レース2では勝ちだけを狙っていった結果でした。調子はいいですし、去年のまま、いい流れが来ていると思います。まだまだシーズンは第1戦が終わったばかりで、残り5戦10レースありますから、1戦1戦勝っていけばチャンピオンになるチャンスがあると思います。次戦のインドネシアも優勝を目指して頑張ります」

羽田太河コメント
「初めての600でのレースでしたが、チームの皆さんのおかげで気持ちよくレースに挑めました。レース1では自分のミスで転倒してしまいましたが、レース2では雨が降ってきたときに“絶対転ばない!"と言い聞かせてペースを落とさず走っていたら一時はトップに立つことができました。ただ、タイヤマネジメントができていなかったので終盤はペースが落ち8位になってしまいました。今回はチーム力のおかげでトップに立つことができたのだと思います。次戦は自分の力をもっとつけて表彰台を目指します」

手島雄介監督コメント
「3年目の小山とUB130からステップアップした羽田を起用し、チーム体制的にも、しっかり物もそろってきましたし、スタッフも一緒に成長してきたので今年は開幕戦から必勝態勢で臨みました。SS600とUB130でチャンピオンを狙うことが目標ですし、可能だと思っています。小山は、ウイークを通してトップ5に入ってくれていますし、羽田も初戦ながらトップを走るなど、うれしいサプライズもありました。UB130の高橋直輝・14歳も若手育成として起用しましたが、こちらも初めてながら、いい走りをしてくれました。2015年のT.ProYuzy Honda NTSに、ぜひご期待ください」

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