■2014 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 最終戦 第46回MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿
■2014年11月1日(土)公式予選 天候:雨 コース:ウエット
     2日(日)決勝 天候:曇りのち雨 コース:ウエット
■観客動員数 20,500人(2日間合計)
■三重県 鈴鹿サーキット(1周=5.821km)
■J-GP2クラス
#5 岩田 悟  予選:4番手(2'25"371)決勝:DNF
シリーズランキング:10位
#71 小山知良 欠場
シリーズランキング:12位

4月に開幕した全日本ロードレース選手権も、第8戦鈴鹿で最終戦を迎えた。シェイクダウンから僅か半年とNTS NH6は第7戦岡山国際を終えた後、急きょMotoGP世界選手権シリーズへの参戦が決まり小山知良と共に日本グランプリからの3連戦を戦った。マシンは、そのままスペイン・バレンシアに送られ最終戦バレンシア後に行われる合同テストにも参加するため、NH6を進化させるためにも全日本最終戦鈴鹿は小山を欠場させる判断をくだした。このため岩田のみの1台態勢。

最終戦鈴鹿は、事前テストがなかったため木曜日に特別スポーツ走行が設けられ、一日早いレースウイークスタートとなっていた。NH6が鈴鹿を走るのは当然初めて。まずは小山が3連戦で残してくれたデータをもとにセッティングの方向性を見ていく。小山からグランプリでのマシンの状態を聞いていた岩田とメカニックは、今までとは全く違うアプローチでマシンセットを詰めていった。

木曜日はドライ、金曜日は1本目はドライとなったが、2本目はウエットとなり、週末も天気はよくない予報となっていた。公式予選は、その予報通り雨模様となりウエットでのタイムアタックとなった。ここで岩田が見せ、4番手に食い込む。惜しくもフロントロウには並べなかったが上々のポジションだ。

決勝日は午前中は曇り空から時折陽が差していたが、午後からは雨マークがついていた。J-GP2クラスのスタート進行が始まるころには雨がポツポツ降ってきていたがスリックタイヤを履いていた。ウォームアップ走行の時点で西コース部分では、かなり降っていたが、スタートし、西コースに差し掛かると、本降りになっていた。その直後のスプーンカーブで3台が転倒するアクシデントが発生。すぐに赤旗が提示され、強い雨がアスファルトに打ち付けられ路面は一気にヘビーウエットとなって行く。

仕切り直しとなったレースは、周回数が10周に減算されて争われた。シグナルがブラックアウトし決勝がスタート。岩田は、まずまずのスタートを切り4番手でオープニングラップを終える。2周目には3番手に浮上するが、マシンにトラブルが発生してしまう。瞞しだまし走っていたがピットに戻りリタイアすることになったのだった。

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岩田悟コメント
「フィーリングもすごくよかったので残念なトラブルでした。雨の量は思ったより多く、その影響からかエンジンが失火してしまう症状が出始めてしまい、後ろとの差を見ながら走っていたのですが、周を追うごとに症状はひどくなってしまい、周りに迷惑をかける可能性もあったのでリタイアすることを決めました。好きな鈴鹿でしたし、勝つチャンスもあったと思うと残念なトラブルでした。悔しい結果となりましたが、今回もいいデータが取れたので、来シーズンにつなげていきたいですね。今シーズンも多くの応援、本当にありがとうございました」

手島雄介監督コメント
「NTS様、Honda様を始め多くのご支援、感謝いたします。今シーズン、NH6を走らせてきて多くのデータが蓄積できたこともあり、今回の最終戦鈴鹿はいい形でマシンセットが進められていましたし、優勝も狙えたと思った矢先の予期せぬトラブルでした。もし小山も出ていたら1-2フィニッシュができたのではないかと思うと悔しいですが、そんな思いができること自体、マシンもチームも成長できている証だと思います。この悔しい気持ちをバネにアジア選手権の残り2戦を戦ってきます」

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