「バイクに乗ってるんだから、やっぱり最速目指すっきゃないぜ!」と、思ったことがある人、正直に挙手をしてください。
はい、ロッシやマルケスがすごいバンク角で突っ込んでいく姿に憧れて、SS買っちゃいました! ……そんな人なら皆さん好きですよね、速くバイクを走らせること!

とはいえ実際にスピードを出して走ろうとするには、実際の公道はあまりにもリスキー。自分にも他人にもバイクにも、誰にも責任をとれない悲惨な事故との危険と背中合わせ。無茶な走りをするライダーには「公道はサーキットじゃないぞ」という厳しい声。これは当たり前。

じゃあ俺たちはどこでスピードを出せばいいんだ!? と嘆く最速志望のライダーのみなさん、ここで提案です。公道がサーキットじゃないのなら……サーキットに行けばいいじゃないか!

そういうわけでエントリーしました「Let's レン耐!」。筑波サーキット1000mコースを舞台にして、「日本一気軽なレース体験」をレポートします!

「Let's レン耐!」ってなんだ?

元全日本王者、青木拓磨氏がプロデュースする「レンタルミニバイクレース」それが「Let's レン耐」。なんと2022年で開催18年目を迎える歴史のあるレースです。この他にもミニバイクレースは全国で開催されていますが、「レン耐」ならではの特徴はズバリ「ヘルメット・ツナギ・グローブ・ブーツ」以上をそろえれば参戦可能! というものすごい気楽さ!

普通レースに出るためには、自分の車両を用意して、レギュレーションに合わせてカスタムして、さらにサーキットのライセンスを取って……と、レースに出るまでのハードルが高いもの。それが「レン耐」では何もないので、完全な初心者であってもいきなりサーキットで走れてしまうのです!

「でも、サーキットなんて遠すぎて……」という各地のライダーにとっても、「レン耐」はうれしいレース。というのも、その開催はシーズン中ほぼ毎週、北海道から九州までの全国のサーキットで行われているのです!

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「レン耐」にはサーキットデビューにピッタリの要素が詰まっている。クラスや難易度も自信に合わせて選べ、開催地も全国各地のサーキットで、参加のハードルはとても低い!

 

どこにいても、バイクがなくても参加できる……そんなレースなら、サーキットデビューへのハードルはものすごく下がるもの。
というわけで、サーキット(ほぼ)初心者ぞろいのWebikeスタッフチームも、「ヘルメット・ツナギ・グローブ・ブーツ」だけを持ってサーキットへ向かったのでした。

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ピットでのブリーフィング。レースの参加には「ヘルメット・ツナギ・グローブ・ブーツ」だけで十分だが、チームでくつろいだり食事をしたりといった休憩時間には、テントやテーブルといったアウトドア・グッズはあったほうがいい。

 

耐久レースとは

今回、Webikeスタッフチームが参加したのは「筑波サーキット1000」にて行われた「レン耐! 真夏の6時間耐久」。エントリークラスは「新型Grom5」クラスです。
幸い天候は晴れ。レースは雨でも決行されますが、ウェットな路面では思いっきりの走行はできませんので、快晴なのは非常にうれしいところです。

「レン耐」は耐久レースです。これは決められた時間のうちに、サーキットを何週できたのか? という点を競うシンプルなルールのレース(速く走れば走るほど、周回数は増えるというわけ)。
しかしこの時間が今回は6時間。「レン耐」では短くても90分、長いと24時間というもので、1人のライダーで最初から最後まで走ることは非現実的。そこで、チームを組んで交代しながら走ることが必要になります。1人のライダーが最初から最後までを走り切る「スプリントレース」とは違うところですね。

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「新型Grom5」は文字通り、2021年式からの新型5速ミッションを採用した「グロム」のレースモデルをレンタルするクラス。クラスは100ccから125ccまで、スキルやレース経験から選択してエントリーすることができる。

 

要注意ポイントは「給油は主催者側による回数制限あり」というところ。1回の給油で6時間を走り切ることはできません。途中で給油をしなければいけないのですが、「レン耐」ではこの回数が厳密に決められています(チームメンバーの合計体重から計算されます。体重が軽いチームほど燃費がよくなるハズなので、回数は少なくなります!)ので、ひたすらアクセル全開で走り回っていると後半にはガス欠ということも! そこで、チーム内で「次は燃費走行で!」「次は全開で行こう!」といった戦略を立てることも必要になってくるのです。

そして最も気をつけなければいけないのは、「車両の交換は認められていない」こと! つまりウッカリ転倒してしまい、車両が修理不可能なくらい壊れてしまった場合はその時点でリタイア! 無茶な走りで勝利を狙っても、転んでしまっては元も子もないのが耐久レースなのです。ちなみに転倒したとして、修理ができる程度の故障の場合(レバー折れや、ステップ曲がりなど)は、ピットにて「レン耐」スタッフによる修理をしてもらい復帰……という流れとなるのですが、「レン耐」では1転倒につき5000円の罰金が発生するのもポイント(リペアパーツの費用は別途かかります)! これは、あくまで「レンタル車両」であることから、また自分勝手な危険な走行を防止するための措置。

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転倒!ミニバイクレースとはいえ、転倒が危険なことに変わりはない。無理して危険をおかすのではなく、無事に次のライダーへ車両をバトンタッチすることが耐久レースでは必要だ。

 

つまり耐久レースで大切なのは、無理にスピードを上げることではなく、転ばずにチームメンバーへバトンを渡す走行をする……ということなんですね。ですので、たとえライディングテクニックに自信がなかったとしても、チームのためにできることは沢山ある、という意味で、初心者にもピッタリのレース方式なのです。

また、「レン耐」には「ダブルペリア」制というハンデルールがあります。これは「レースの半分で、それまでのチーム順位が逆転する」というもの! これは前半に振るわなかったチームにも、突然大逆転のチャンスがやってくるというすごいルール。初心者ばかりのチームだからといって、優勝のチャンスがないわけではない、というのも「レン耐」独特の仕組みのひとつです。

運動会のようなマッタリ感ながら、スタート時の轟音は「やっぱりレースだ!」

ピットについたWebikeチームの回りでは、各チームともにテントを張ったり、食事をしたりと非常になごやかな雰囲気。参加者も女性からかなりの年の男性まで、幅広く和気あいあいとしています。キッチンカーやグッズ販売のブースも立っており、さながらお祭りの屋台通りのようです! 耐久レース、そして「レン耐」特有のルールによって、「とにかく勝つぞ!」という体育会系なガツガツした雰囲気のチームはなく、むしろ全力で「楽しむぞ!」という印象がありました。その雰囲気は……そう、「運動会」にとても似ています。ストイックな勝利を目指すというよりも、とにかく「バイクを、サーキットを楽しむ」という点に主眼が置かれているからなのです。

開始時間になると、ルールや走行クラスなどの説明が改めて丁寧に行われます。そして号令とともに、一列に並んだ車両に向かって第一走者が一斉にダッシュ!!「ル・マン式」スタートはバイクレースではおなじみのスタイル。一斉に各クラスの車両が走りだすと、レーシングマシン特有の爆音が響き渡ります! 和気あいあいとしていても、この瞬間はどんなシリアスなレースとも変わりありません!

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キッチンカーやショップも登場。ピット裏はちょっとしたお祭り気分だ。レン耐ステッカーなどのグッズもここで買うことができる。

 

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ブリーフィングはわかりやすいパネルで説明。また、今回は感染症防止のために、オンラインでのブリーフィング同時動画配信が行われた。スマホで音声を聞き漏らさず、かつ密集せず説明を聞くことができた!

 

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ル・マン式スタートでレーススタート! レース仕様のグロムは聞きなれたおだやかな公道仕様の排気音とは違う、パンチの効いた爆音を奏でる! それが一斉に何十台と走り出すのだから、「いよいよ始まったぞ!」響き渡るエキゾーストノートはミニバイクレースだとは思えないほど。

 

ミニバイクでも迫力は十分!

今回、「真夏の6時間」では100ccから150ccのエイプ、グロムといったミニバイクが混走。スタートの迫力そのままに、爆音を上げて周回を重ねていきます。スピードはもちろんビッグバイクにおよびませんが、その迫力は十分! 車体の小ささから、各車ともにヒザは擦りっぱなし(膝スリ、ひとつの憧れとしている人もいるかもしれませんが、ミニバイクかつサーキットでは非常に簡単です)、ピットロードの前のストレートでは、全力全開!

そんな迫力のため、レース初心者にとって、準備や車両以上に恐ろしいハードルがもうひとつ浮かんできます。それは「事故や転倒をしたらどうしよう……」ということ。
猛スピードで突っ込んでくる車両にぶつかられたら……とか、考えるだけで胃が痛くなるもの。もちろんレースですから、不測の事故やトラブルの可能性は常にあります(だからこそ、ヘルメットやツナギなどの装備は厳密にルールが決まっています)が、「レン耐」ではこの点にも注意が払われており、特に危険なエリアでは「追い越し禁止」のルールが設定されています。だから安心して自分の走りに集中することができ、なおかつ自分より遅いペースのバイクも、安全な位置から追い越すことができます。

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125ccではちょっとした空気抵抗でも速度低下につながる。ストレートではできる限り姿勢を低くして、アクセルを全開だ!

 

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レーシングマシンにはバックミラーがない。急に追い抜きをされて驚くこともあるが、「レン耐」では危険なコーナー直前に追い越し禁止エリアが設定されている。禁止エリアで追い越しをした場合、チームにペナルティが発生してしまう。

 

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体力と集中力をキープするために、今回は1人15分程度の走行で交代する作戦。ピットの前では押し歩きでマシンを運ぶ。タイムロスを防ぐために大急ぎでの受け渡しだ。

 

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たった15分とはいえ、暑さと体重移動で疲労は激しい! クーラーや冷たい飲み物は必須だ。多くのチームがテントやクーラーボックスを持ち込んでいた。

 

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ピットで待機するチームメンバーは、走行しているライダーにサインボードを見せるのも大事な役目。時間の経過や給油タイミングなどをライダーに伝える! 耐久レースでは必須アイテムなので、サインボードはレンタルすることもできる。

 

「レン耐」では、スピード勝負以外にも様々なイベントが用意されていました。レース中盤から発生する「ミニゲーム」イベントは、ライダー交代のタイミングでゲームをクリアしないとコースインできないという過酷なイベント! けんだま、魚釣りゲームなど普通にチャレンジすれば簡単なものでも、フル装備で挑むと予想外に大変……。

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ミニゲーム発生! けんだまチャレンジは何とかクリア。ここで手間取ってしまうと走れる時間がどんどん短くなる。しかし焦れば焦るほど……

 

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どうしてもクリアできなかった場合は一定時間で終了となるが、痛恨のタイムロスだ。しかし、レーシンググローブとフルフェイスヘルメットで挑むルービックキューブ、簡単なわけはない。まさかのタイムアウト!

 

転倒!激しいダメージにステップ破損 暑さもピークに

しかし、開始2時間も過ぎたころから転倒車が発生し始めました(集中力がそろそろ切れてくる頃でしょうか?)。Webikeチームも順調に周回を重ねていたのですが、最終コーナーで転倒! バイクを押してピットへ帰ってきました。ダメージはステップの折れ……7000円の修理代金発生! しかも修理の間はボーゼンと「レン耐」スタッフの作業を見守るほか、やれることはありません。非常なタイムロスです!

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転倒は突然やってくる。今回はバンクのさせ過ぎでステップが接地してしまったようだ。幸いどこにもぶつかったりしなかったので、レースへの復帰はできた。

 

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なにはともあれ無傷でよかった! 思わぬケガもあり得るため、指定の装備は絶対必須だ。

 

ようやく復帰後もまた転倒発生! ぐーんと順位は下がってしまいました。こういう点からも、とにかく「無事に走って帰ってくる」ことが一番大事なんだなあ、と納得するWebikeスタッフチームのメンバーなのでした。とはいえ、自走できなくなるほどのダメージはないので、修理後はまた全力でコースに戻ります。

転倒によるダメージはライダーにはなく、この点では一安心だったものの、次なる敵は暑さでした。「真夏の6時間」と銘打たれているだけあり、その気温は強烈! ツナギを着たままではとても耐えられない気温の中、水分補給は欠かしません。本当に危険なのは、サーキットよりレースより「熱中症」だったのかも……。

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2度目の転倒も軽くは済んだが、転倒ペナルティ5000円に、交換したパーツの代金はその場で支払いが必要だ! 合わせて給油も行ったことで、タイムロスは最小限に防げた……と思いたい。

 

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真夏のサーキットは40度近い気温になる。走っている間はさほど気にならないが、立っていると汗が噴き出す。6時間耐久、なかなかハード!

 

やがて夕暮れ、レースは無事終了

5時間が経った頃になると、突然コースの真ん中で止まってしまうバイクが出始めました……ガス欠です。ルールにより給油の回数が決まっているため、全開時間が長いチームは悔しくもリタイアとなってしまうのです。そんなガス欠車両を押しつつピットに戻るチームの姿も……幸い、Webikeスタッフチームはガス欠を起こすことはなく、最後までしっかり走り切ることができました

スタートから6時間が経過した16:00、チェッカーフラッグが振られレースは終了。われらがチームは順位こそ残念でしたが、無事に走り切った心地よい達成感が流れていました!

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レースも終盤。ガソリンを使い切ったチームも出る中、われらがWebikeスタッフチームは最後まであきらめない!

 

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ガス欠となった場合、規定回数以上の給油は認められない。その場でリタイアとなってしまう……

 

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6時間が経過。チェッカーフラッグが振られ、ようやくレースはフィナーレ! トラブルもあったけど、ケガなく完走できたのが一番の結果だ!

 

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レース初挑戦のメンバーも大満足。「レン耐」のお祭り気分を十分に満喫できた。

 

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ガス欠リタイアのチームは徒歩でゴールイン。「がんばれ!」という声に応えるライダーはみんな笑顔だ!

 

集計が終わると、「レン耐」スタッフによる授賞式。クラスごとに表彰してもらえるのですが、うれしいことに第5位まで景品、トロフィー、盾などをもらえました! このためWebikeスタッフチーム、「新型Grom5」参加6チームのうち第5位という結果ながら、しっかり記念カップをゲットです!!

その後もくじ引き大会やじゃんけん大会など、レースの勝敗とは別のイベントでどんどん出てくる景品。地元農協からの野菜プレゼントや協賛企業のグッズなど、さまざまなプレゼントを楽しむ時間となりました。こんな雰囲気も、順位争いに参加できなかったチームも楽しめる「レン耐」ならではの光景といえました。

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協賛企業の景品や盾、トロフィーなど景品は盛りだくさん。頑張った結果が報われるひととき。

 

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入賞できなくても、「くじびき大会」や「じゃんけん大会」で沢山の景品がふるまわれた。中には地元の野菜もたくさん!

 

Webikeスタッフチームは、今回がレース初参戦となるメンバーもいる中、ケガもなく6時間を完走できたのは素晴らしい結果です。「レン耐」では、そんな初心者のためにも丁寧にルールやマナーを説明する時間を設け、なおかつのんびり走行でも楽しめるレースづくりが行われていました。「これからレースを初めてみたい」「初めてサーキットを走ってみたい」というライダーにとっては、最高のデビューになることは間違いありません。

皆さんも、1度「Le't レン耐!」参加してみてはいかがですか?
必要なものはヘルメット、ツナギ、グローブ、ブーツ、そして「レースデビューしたい!」という気持ちだけです!

参戦車両

今回「レン耐」からお借りした車両は、HRC「GROM5」。街乗りからツーリング、スポーツライディングまで幅広く活躍しているホンダ「グロム」の2021年以降のモデルをベースとしており、5速ミッション、バックステップ、アンダーカウル(オイルキャッチトレー)といったレース参戦に必要な装備をそろえたモデルです。

グロムをベースとしていることからも、車体高は非常に低く、足つきの不安はまったくなし。メーターにはシフトインジケーターを採用し操作ミスも少なくでき、レースデビューには文句なしでした!

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2021年にモデルチェンジしたグロムは、4速から5速へミッションを変更。ギア比はワイドだが、トルクも十分でエンストなどの心配はまったくなかった。レーシングモデルでは公道用モデルから、保安部品の撤去やバックステップの追加、オイルキャッチトレーを兼ねたアンダーカウルが装備されている。

 

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フルデジタルのメーターにはシフトインジケーターも装備。また、レースでは長時間エンジンをふかし切ってしまい破損する恐れがあるため、ピークの回転数が指定されている。ピンクのシールを超えてはいけないというわかりやすい指定のため、バイク操作に慣れていなくても安心だ。

 

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タイヤは前後12インチ。今回はブリヂストン製タイヤを装着していた。速度域は低いが、レース後はドロドロに表面が溶けている! レース専用のハイグリップタイヤではないが、スリップや熱ダレを感じることはなかった。

 

レン耐開催スケジュール

シーズン中はほぼ毎週末、全国のサーキットで開催されている「レン耐」。2022年は12月25日(日)が最終戦となります。
また、今後は景品にWebikeポイントがもらえるキャンペーンも開始予定!
お伝えした「レン耐」の魅力に興味を持った方は、ぜひ公式サイトをチェックのうえ、サーキットデビューを果たしてみてください!

2022-09-07 191309

ほぼ毎週・全国各地で開催されている「レン耐」、参加チャンスはいつでもある。仲間やチームで参加してみれば、きっと新しいバイクの楽しみ方に出会えることだろう!

 

情報提供元 [ Let's レン耐 ]

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