6月8日からスタートした、第11回「Yamaha VR46 Master Camp」。ヴァレンティーノ・ロッシ選手のホームコースであるイタリア「VR46 Motor Ranch」にて行われる若手ライダーの育成プログラムが、5日間のスケジュールを無事終了した。1日目、2日目にはMotoGP eSportトレーニング、フラットトラック・ライディングなどのカリキュラムをこなしたメンバーは、Pata Yamaha with Brixx WorldSBK TeamとGYTR GRT Yamaha WorldSBK Teamのピット訪問、MiniGPへの挑戦などを経て最終日にはVR46本社を訪問。バレンティーノ・ロッシ選手との対面を果たした。
目次
キャンプ3日目、生徒たちがワールド・スーパーバイクを見学
ミサノ・ワールドサーキットを訪問したキャンプ参加選手たちは、開催中のスーパーバイク世界選手権に参戦しているヤマハチームのライダーたちと面会。Pata Yamaha with Brixx WorldSBK TeamとGYTR GRT Yamaha WorldSBK Teamのピットを見学した。
その後はeスポーツのプレ・イベント参加後、ポンポーサ・サーキットでのYZF-R3へのライディングが予定されていたものの、大雨によりライディングは中止。Fisio Gymでのストレッチ、バスケットボールのミニゲームやバランストレーニングを行った。
キャンプ4日目、フラットトラック・セッションとYamaha VR46 Master CampTeamのM・ゴンザレス選手の訪問
4日目はYamaha VR46 Master Camp TeamからMoto2に出場しているM・ゴンザレス選手と、カタルニアGPで優勝したばかりのC・ヴィエッティ選手(Mooney VR46 Racing Team)がインストラクターとしてフラットトラック・セクションに参加。3度目となるフラットトラック・ライディングではスーパーポールと決勝レースが行われ、アルディー・スティア・マヒンドラ選手が前回に続き総合優勝し、阿部真生騎選手が2位、ウォラポット・トンドンムァン選手が3位となった。
午後はJeepers カートコースではゴンザレス選手がMiniGPでライン取りやギアチョイスを指導した。正しいライン取りやコーナースピードの上げ方を指導し、マヒンドラ選手がまたもトップ(eSport、フラットトラック、MiniGPで優勝)を獲得することとなった。
キャンプ最終日、バレンティーノ・ロッシ選手と対面
キャンプ最終日、参加選手たちはGalliano ParkサーキットでYZF-R3に乗り、VR46本社を訪ね卒業セレモニーに出席。最後にはVR46 Motor Ranchでのプライベート・トレーニングでバレンティーノ・ロッシ選手と対面した。
ウイリアム・ファベロ談(YAMAHA MOTOR RACINGマーケティング&コミュニケーション・マネジャー)
「今回も、あっという間に終わってしまいました。私たちはこの5人の成長ぶりを非常に誇りに思っています。初めに彼らに話したことは、献身的に学び、できるだけ多くの情報を吸収し、学習プロセスにおいては忍耐力を持ってもらいたいということでした。その結果、彼らはわずか1週間で大きく進歩し、すべてのインストラクターとトレーナーが史上最高のグループであると認めています。このキャンプを通して大いに刺激を受け、帰国後もトレーニング方法を見直し、様々なアドバイスが今後のキャリアに役立つと感じてもらえれば幸いです。彼らの努力は、Motor Ranchでロッシ選手と会ったことで報われたことと思います。彼らにとって、そしてロッシ選手にとっても、決して忘れることのできない経験になったことでしょう。ロッシ選手は、大きなインスピレーションを与えてくれた阿部典史選手の息子と父親に会うことを切望していましたから」
阿部真生騎選手談
「Galliano ParkでのR3は初めてで、ピレリ・タイヤもあまり使ったことがなかったのですが、グリップがとても良いことがわかりました。R3はいつも乗っているバイクよりパワーが小さいので、ラインを見つけるのに苦労しました。でも最後には3位になることができてうれしいです。
VR46本社はとても広く、美しい建物でした。そしてたくさんのMotoGPマシンがありました!ここに来て、いつかこのチームに参加したいという気持ちが高まりました。卒業セレモニーは、この6日間を振り返る良い機会になりました。わずか6日間ですが、とても充実した日々でした。このなかで学んだこと、達成したことに満足しています。
Master Campを通じて、様々なことに挑戦しました。いろいろなタイプのマシンに乗り、新しいサーキットを走り、そしてVR46 Riders Academyのライダーたちと一緒に走ったりと、たくさんの新しいことを学びました。なかでもハイライトは最終日でした。VR46本社でたくさんのMotoGPマシンを見て、いつかこのチームに加わるという思いを強くしました。だからモチベーションを維持し続け、希望をかなえられるようにベストを尽くします。
ロッシ選手と最後の夜に会えたことは、決して忘れません! 彼が後ろについたとき、彼だとわかりました。いつもテレビで見ているあのライダーです。とても現実とは思えませんでした。ロッシ選手のトレーニングの間、そのテクニックに注目していました。完ぺきなリーンアングル、スライディング、そして美しいラインでした」
情報提供元 [ ヤマハ発動機 ]
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