
■大会名:2022年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第3戦2&4オートポリスレース
■開催日:5月21日(土)公式予選、決勝レース1 22日(日)決勝レース2
■開催場所:オートポリス
参戦ライダーおよびレースリザルト
阿部 真生騎
JSB1000 クラス
レース1予選:18位 / 決勝:19位
レース2決勝:22位
全日本ロードレース選手権第3戦は、2&4オートポリスとして4輪と併催で行われた。2輪はJSB1000のみの開催。28台がエントリー、22台が予選通過となる厳しい戦いとなった。
阿部真生騎は、オートポリスの地方選に参戦した経験を生かそうとしていた。鈴鹿2&4同様、マシンは市販車ベースにブレーキを変更しただけというスタンダードなものでの参戦。JSB1000のトップクラスのマシンに対してポテンシャルの差は変わらずに大きい。それでも、金曜日の練習走行1回目に1分56秒138で26番手、2回目に1分54秒368と2秒詰めて23番手となる。
予選は路面に雨が残り、霧雨が降っていた。後半に賭けてドライに傾くも、ウェット部分が残る難しいコンデションとなった。JSB1000での雨の経験の少ない真生騎は、慎重に周回を重ね、トップタイムを2分03秒850とし、レース1のグリッドは18番手、セカンドタイムを2分04秒504で18番手とする。予選通過は22台までで、予選落ちが出た。
決勝は晴れ、ドライコンデションで争われた。午前中に行われた4輪決勝後の路面は、2輪ライダーにとってはグリップの取りにくいものとなったが、熱戦が繰り広げられた。
真生騎はオープニングラップを17番手で通過するが、2周目に18番手、6周目19番手となり、そのまま19位でチェッカーを受けた。
レース2決勝は晴天となり気温も上がり、路面温度も上昇した。真生騎は6列目から好スタートを見せ1周目を16番手で通過、2周目には18番手、4周目には19番手、6周目には20番手とポジションダウン、最終的は22位でチェッカーとなった。
全日本でフル参戦するST600の練習のために参戦したJSB1000クラス、このオートポリスの前に行われた第4戦SUGO大会前の事前テストで、ST600に乗り、タイムアップ、練習の成果を実感してのオートポリス参戦だった。
そのSUGO戦を真生騎はキャンセルすることになった。急遽、イタリアで行われるバレンティーノ・ロッシ主催のVR46のトレーニングに参加することが決まったからだ。全日本を欠場するのは残念だが、イタリアトレーニングで学べることを優先させることになった。
阿部真生騎選手インタビュー
「オートポリス地方選JSB1000クラスで記録した54秒台を金曜日の走行では出し、そこからタイムアップを目指しました。出来れば、52秒台までタイムを詰めたかった。なかなか、厳しい目標ですが、走り出しの感覚が良かったこともあり、そこを目指してウィークを過ごしました。
雨の予選になり、オートポリスの雨は走ったことなくて、雨のマシン、タイヤをうまく使えないままタイムも上がらなかった。レース1決勝では、10ラップで53秒台が出て、自分としてはレース内容的には前進出来たかなと思えました。レース2では53秒台で周回出来るようにしたかったし、出来れば52秒に入れたいと思っていましたが。路面温度が上がり、セッティングを変更したら、チャタリングが出てしまい思うに走れずに終わりました。タイムも上がらずに残念です。でも、JSB1000を走れて学べていることを多いと思いますし、600のマシンが軽く、扱いやすいと感じることが出来ました。この経験を生かして頑張りたいと思っています。
イタリアに行くことになり、SUGO戦は欠場します。子供の頃に家族でグァムに行ったのが初海外、小さすぎて何も覚えていないので、今回のイタリア行が初海外のようなものです。パスポートも所得して準備しています。ダートコースをたくさん走れると聞いているので、そこは楽しみです。バレンティーノ・ロッシさんも来ると聞いているので、しっかりトレーニングして成長出来るようにと思っています」
阿部光雄監督インタビュー
「レース1決勝で53秒台に入れることが出来たので、レース2では、難しいとは思っていましたが、上手くすれば52秒台と思っていました。それには届かなくても、53秒台前半は行けるだとろうと思っていた予想が外れました。考えていた以上に路面温度が上がり、4輪走行後の路面の状況が難しかったようです。また、JSB1000で鈴鹿サンデーにはエントリーしているので、参戦は続けて行こうと思っています。
全日本SUGO戦は欠場となりますが、イタリアでのトレーニングでスキルアップを目指します。世界を目指している以上、海外でのトレーニング経験は重要だと思います。ロッシのキャンプではモトクロストレーニング充実していると聞いています。今、Moto2で活躍している小椋藍も、オフシーズンにはモトクロストレーニングを重視しているので、しっかり、海外トレーニングの現状を見て来ます。真生騎だけでなく、日本のライダーの育成につなげ、未来のMotoGPや、ワールドスーパーバイク、スーパースポーツ600へつながるように、自分自身が学びたいと思っています。また、その成果をお知らせできりようにと考えています」
阿部光雄監督コメント
今回も鈴鹿に続き2&4と2輪はJSBクラスのみで4輪のスーパーフォーミュラとの併催です。
阿部真生騎が引き続きスポット参戦です。
20日金曜日の練習から始まりました。
午前中1本目はベストタイム1分56秒13、2本目が1分54秒34でした。
土曜日の予選 レース1
予選は52秒台が目標でしたが、雨は降って居ないのですが朝方の降雨によりウェットコンディションとなりました。
8時40分からの予選は中古のレインタイヤで出て行き20分ほどの走行でピットイン、ニューレインタイヤに替えて再びコースイン。
徐々にタイムを上げましたが、ベストタイム2分3秒850で18番グリッドでした。
5名ほどが予選トップタイムの107%に足りず予選落ちでした。
レース1
1周目、スタート良く17番手で帰ってくるも、3周目辺りに18番手に下がり、その後19番手に下がるも自己ベストを塗り替えながら走行。10周目には初めて53秒台に突入。
1分53秒8を記録しました。
1周目からタイヤのバイブレーションがあり、その対策が取れれば52秒台を狙えそうな状態なので日曜日のレースに期待です。
日曜日 朝フリー走行 レース2
朝フリーは昨日のレースよりセッティングを変え、レース並にGSタンクを満タンにして、昨日レース1を走ったタイヤでの走行でした。
少し改善されたようで、中古タイヤにして1分54秒13と昨日のレースベストタイムと遜色なく、レースでの好タイムが期待出来そうでした。
レース2
昨日レインコンディションでの予選落ち組(5台)が朝フリー走行で復活して27台でのレース2です。
真生騎は18番グリッドからのスタートでしたが、前からは少しずつ離され、反対に後ろからは追い捲られ、厳しいレース展開となりました。
上位10台ほどがワークス系で、10代は真生騎一人と猛者を相手に、レース経験が浅く、
しかもJSBレース3戦目では太刀打ちの仕様が無いように見えました。
しかしラストラップでは、経験豊富な今野選手、吉田選手に抜かれながら、抜き返し
21位ゴールでした。
やはりレース1でのチャタリング(タイヤのバイブレーション)が解消できず期待してたタイムに及ばずライダーにとってフラストレーションの溜まるレースでした。
今回の参戦で全日本選手権へのJSB出場は終了ですが、7月の鈴鹿サンデーロードレースへは出場する予定です。
全日本選手権ではST600がメインですがJSBの経験はST600にも活かされるのではないかと期待をしています。尚、阿部真生騎は次回の第4戦SUGO大会はイタリアでのVR46マスターキャンプに参加のため出場を辞退しました。
6月4日に渡欧、約1週間のダート、ミニモトクロス、サーキットでYZF-R30の走行、フィジカルトレーニング等MotoGPライダーのトレーニングを学んできます。
帰国しましたらその報告もしたいと思います。
今回はWebikeの信濃社長も駆けつけて頂きましたが、サポート企業の皆様、また応援をして頂いている皆様何時も大変有難うございます。
今後とも宜しくお願い致します。
Webikeチームノリックヤマハ
監督 阿部光雄
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