■大会名 2022 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第1戦スーパーバイクレース in MOTEGI

■開催日
2022年4月2日(土)公式予選 天候:曇り コース:ドライ
2022年4月3日(日)決勝 天候:曇り コース:ドライ

■開催場所 栃木県・モビリティリゾートもてぎ(1周=4.801379km)

■観客動員数 5500人(2日間合計)

■日本郵便 Honda Dream TP レース結果
【ST600】#2 小山知良 予選:8番手(1'53"400) 決勝:2位
【ST1000】#10 高橋裕紀 予選:P.P.(1'50"393) 決勝:優勝
【J-GP3】#14 岡崎静夏 予選:22番手(2'03"699) 決勝:22位

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4/2(土)レース動画
4/3(日)レース動画


日本郵便Honda Dream TPとして4年目のシーズンは、ST600クラスの#2小山知良とST1000クラスの#10高橋裕紀は、変わらず、新たに#14岡崎静夏が加入しJ-GP3クラスにフルエントリーし、3クラス3名体制となった。

再び王座を狙う高橋裕紀が初戦で優勝
小山知良は冷静な判断で2位入賞

2022年の全日本ロードレース選手権が開幕した。
 高橋は、昨年は2戦のみの参戦に止まり、タイトル防衛はならなかったが、今シーズンは再び全日本に集中し、シリーズチャンピオンを目指す。小山も、昨年はあと一歩のところでタイトルを逃しているだけに、日本郵便Honda Dream TPとしては、ダブルタイトルを狙う覚悟だ。

 岡崎は、ここ2シーズンは、完全なプライベート体制で臨んでいたが、結果を残せていなかった。日本郵便のキッズバイクイベントなどで協力してもらっていた縁でチームへの加入が決まり、実績のある林メカニックと組み新たな一歩を踏み出した。


ST600では#2小山知良はクレバーな作戦を実行し2位フィニッシュ。

 小山は、今シーズンからフロントフォークの仕様を大きく変更。レースウイークに入ってもセットアップは続いたが、いい方向に進んでいた。あくまでレースアベレージに重点を置いていたため、予選では、うまく一発タイムを出せない状況だったが、それでも自己ベストを更新。決勝に向けて、いい手応えを感じていた。

 高橋も今シーズンから足回りをSHOWA、NISSINに変更。その特性を把握しながら、走る度にペースを上げていくこと が で き て い た 。ま た 、Honda CBR1000RR-Rは、2022年型になりECUが新しくなったため、電子制御のセットアップにも時間を費やしていた。公式予選では、クリアラップは取れなかったものの、最後にベストタイムを出し逆転でポールポジションを獲得。こちらも決勝に向けて、いい仕上がりとなっていた。

 16周で争われたST600クラス。小山は8番手グリッドから好スタートを決め1コーナーで4番手に浮上。予選で速かった荒川選手が逃げないようにチェックしていたが、羽田選手が前に出てペースを抑えたためトップグループが7台にふくれ上がる。これは想定外だったが、終盤に向けてタイヤマネジメントには自信があった。そしてラスト2周で前を走っていた國井選手が転倒。2番手に上がり、最終ラップの90度コーナーで仕掛けようとしたが、ミスする可能性もあった。ここでミスをすれば一気にポジションを落としてしまうため、今回は2位キープに切り換え、そのままゴールすることを選んだのだった。


ST1000に参戦する#10高橋裕紀。予選ではベストタイムを出しポールポジションも獲得

 日曜最後に行われたST1000クラス。前に行われたJSB1000クラスのスタート前に雨が降りレインタイヤでのレースとなっていたが、雨は止んでいた。路面を見た高橋は、スリックタイヤでいくことを決断。ライバルとなる昨年のチャンピオン渡辺選手はグリッド上でスリックタイヤに交換していたが…。


予想外の勝利を手にした高橋選手と手島監督

 シグナルがブラックアウトし、好スタートを見せた高橋は、ホールショットを奪いレースをリードしていく。しかし、オープニングラップの90度コーナーで渡辺選手がインから仕掛けてくる。ライン一つしか乾いていないこともあり、ややはらむ形となった高橋は、2番手に下がる。そこからは、渡辺選手を追う展開となる。それは、最終ラップまで続くが、仕掛けることなく2番手でチェッカー。しかし、渡辺選手にペナルティがくだされたため、高橋の優勝という結果になった。


チームに新たに加わった#14岡崎静夏。結果を出すことができず、予選、決勝ともに22位に終わる。

 J-GP3クラスの岡崎は、事前テストからベースセットを出すことができず苦戦。レースウイークに入っても、様々なことにトライするが、まとめきれずに22位と悔しい開幕戦となった。

#2 小山知良選手コメント

「今年のST600クラスは本当にレベルが高いです。その分、自分自身もモチベーションが上がるので、ライバルに感謝ですね。7台のトップ争いは、125cc時代を思い出す楽しいレースでした。ラスト5周でみんなしんどい状況なのが分かったので、前に出ていきました。最後は後ろもいたので今回は、無難に2位を選びました。今回も多くの応援をありがとうございました。勝つことはできませんでしたが、調子はいいので、次回こそ表彰台の一番上に立ちたいですね」

小山知良
オフィシャルサイトFacebook

#10 高橋裕紀選手コメント

「何とか渡辺選手の前に出ようと最後まで全力で走って2番手ゴールなので、悔しいですし、とても複雑な気持ちです。パルクフェルメに戻って来て1位のところに止めろと指示されたので“何で?”とチームスタッフに聞いて初めて結果を知りました。応援に駆けつけてくださった日本郵便を始めファンの皆さんが優勝をよろこんでくださったので救われました。ライバルに対して足りない部分も明確になっているので、次戦は改善して勝負したいと思います」

高橋裕紀
オフィシャルサイトツイッター

#14 岡崎静夏選手コメント

「事前テストから、ずっとセットがうまく出せずにいました。レースウイークには、何とかできるかと思っていましたが、タイムも上げることができず何もできない厳しいレースになってしまいました。新たにチームに加入させていただき、スポンサーの皆さん、ファンの皆さんにも応援していただいたのですが、結果につなげられず申し訳ない気持ちです。次戦SUGOは、好きなコースですし、しっかりベースセットを出して上位を走れるようにしていきたいですね」

岡崎静夏
オフィシャルサイトツイッターYoutube

チーム運営 ティー・プロ・イノベーション 代表取締役 手島雄介コメント

「まず日頃よりご支援いただいております日本郵便株式会社、Honda Dream、NTTコミュニケーションズの皆さまを始め、多くのスポンサー様に御礼申し上げます。今、世界ではコロナはじめ、戦争等でたくさんの方々が苦しい思いをされている中、我々はレースに参戦させてもらえていることに感謝申し上げます。
今期はチャンピオン奪還を目標に戦っていく事を胸に活動しておりますが、更に感謝の念を忘れず、付加価値をお届けできるよう努めて参ります。
初戦となったもてぎ大会では高橋が優勝を飾り、小山も2位、岡崎は無事完走と上々のリザルトとなりました。また、今期も「ぽすくまの親子バイク教室」を開催しレース活動だけでなく、多くの方々とモータースポーツを共有できていることに嬉しく思います。
 いよいよ動き出した2022年シーズンも、皆様に最高の共有体験をお届けできるよう邁進して参ります。宜しくお願い致します」

ティー・プロ・イノベーション
オフィシャルサイトツイッター

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