コロナ禍での緊急事態宣言も明け、日々のバイク活動にもやっと以前のような活気が戻ってきました。バイクイベントもいよいよ本格的に復活し始めた中、面白いバイクレースをご紹介。それがスズキGSX-R150を使用したレンタルバイクレース「MRSカップ」です。静岡県・富士宮白糸スピードランドで開催されています。今回、ウェビックスタッフの及川(おいかわ)が体験取材してきました!

写真/masa

上司からの誘いに二つ返事で参戦! レンタルツナギもあるのでお手軽

遡ること数週間前、「150ccレンタルバイクのレースがあるけど、興味ない?もちろん初心者のためのレースだから!」と上司からお誘いが! MotoGPやEWCなら見る専門、コーナー進入前にはバレンティーノ・ロッシばりに、しっかりと足を出すイメージも常日頃している私。

「出たいです! ヒザ擦りしてみたいです!」と二つ返事で即答。しかし週末ツーリングライダーである私は革ツナギはおろか、レーシンググローブやレーシングブーツなんて持ってない持ってない! 持ってないです(大事な事は2回言います)。そして今回、装備は一式借りられるとのこと! 私は仕事仲間から借りましたが、事前のエントリー時に装備を借りたい旨を伝える必要があります。

気になる車体とご対面です!GSX-R150はインドネシア製の4ストローク単気筒。スロットルのレスポンスが良く、ブレーキも良く効き、スポーツバイク初心者の私にも扱いやすいバイクです!前傾姿勢ってこんな感じでしょうか?どうです?それっぽいですか?というところでパシャり。

▲レース当日は残念ながら天候には恵まれず、朝一でのブリーフィング(サーキットの注意・マナーなどの説明)が行われる頃にはしとしとと雨が降り始めていました。何かいや~な予感がしました…。

いや~な予感が的中! 予選は初転倒でヒザ擦りの前にヒジ擦りを先に達成

午前10時。練習走行。とにかくコースを覚えようと目線を遠くに意識して走ります。発進時にはエンストをしました。そして練習走行を終えて悟る私、「ヒザ擦りとかゼッタイ無理!!! 調子に乗ってごめんなさい!」

富士宮白糸スピードランドは全長800m、最大直線110mのコンパクトなコースで、150ccバイクでは2速~4速ギアで走ります。コースもマシンもなんだかよく分からないまま終わってしまったな…というのが正直な感想。このまま予選を迎えるのが少し不安です。

▲練習走行では、押しがけ始動のため主催者モトテックの代表・杉山さんに押してもらいました…。ありがとうございました!

午前11時。不安なまま迎えた予選で嫌な予感は的中します。1周目終盤の直角コーナーのカーブでヒザではなくヒジを擦りながら綺麗に転倒。走行中に転倒するのは中型免許の教習以来だったので、私にとっては非常にショックな出来事。ちなみ予選ではその転倒もあり、決勝グリッドは逆ポールポジション。果たしてどうなることやら…。

▲転倒の原因はスリップダウンです。目前のカーブが曲がりきれない!と察知した際のパニックブレーキでフットブレーキを強く踏んでしまったことでツルっといきました。

レースに出て競技としてのバイクを体験! 来年はMYツナギで走りたい!

午後2時、決勝です。この頃には随分とナーバスに仕上がっていた私。丁寧に走ることを心に決めて臨みました! いよいよレーススタートです!

スタートシグナルが消えるのと同時に一斉にみんな走り出します。私も離されまいと前走る人に必死でついていきます。「とにかく目線は遠くの進む方向へ」というバイクの基本を意識しながら丁寧に丁寧にかつ無我夢中で走りました。ここまで余裕がない(バイクの操作以外他に何も考えられない)状態でバイクに乗ったのはいつぶりだろう…?

▲スターティンググリッド最後尾に並ぶ私。それでもバイクでレースをするのは普段と全く違った楽しみがあるのが分かりました。

そんなアップアップな状態で一周、また一周と周回数を重ねていき、いよいよチェッカーフラッグが振られました! 「あれ、もう終わってしまった?」と思うほどにあっという間の決勝戦でした。結果は10人中8位!転倒なし!

やっぱりヒザは擦れなかったけど、最後は楽しく終えられて本当に良かった! MRSカップ主催の皆様、誘ってくださった上司、素敵な体験ができました! バイクってやっぱり素晴らしい!

ここまで集中してバイクに乗ったのはいつぶりだったかな…。普段は交通ルールや周囲の車に気を使いながら乗るバイク。競技としての"バイク"を初めて知ることができ、えも言われぬ達成感に包まれながらその日は終わりました。

そして後日、この熱が冷めるどころかますます燃え上ってしまい、ツナギを購入することを決意した次第です。また走りたい!

▲晴れていればヒザ擦りもできたのだろうか? 無理だったとしても擦ってみたい! サーキットでレースしてみて楽しさに目覚めてしまいました!

この記事で大きく伝えたいこと、それは
・体験参加型なのでかなり敷居が低いということ!
・装備のレンタルも行っているのでカラダひとつで当日参加できちゃうこと!

オンロードレースに興味があるけれど、参加までのハードルが高そう…。そんなライダーはぜひ富士宮・白糸スピードランドまでツーリングがてら、GSX-R150のレースを見に来て、次戦からは出場なんていかがでしょう? スプリントだけでなく、同じ形で2時間や4時間の耐久レースもあるので、がっつりとバイクに乗りたいライダーはそちらもおすすめです!

▲女性も楽しんでいます! 費用はレースエントリー代17,000円(車両レンタル代込み)、転倒修理補償代5,000円(任意)で参加可能。マシン持ち込みでエントリーする場合は10,000円です。

情報提供元 [ MRS ]

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