車種と走行シーンと路面状況のすべてにおいて守備範囲広め!

新登場から約2年半経過したが、色褪せるどころか益々信頼を得ているのがS22。基本的にはワインディングをスポーティに楽しむのに向く性格だが、単にハイグリップというわけではなく、とにかく扱いやすいのが魅力だ。

イメージとしては、軽快なフロントタイヤと安定感のあるリヤタイヤの組み合わせ。この相乗効果により、前輪にヒラヒラ感がありながらも神経質さを完全に消しているという印象がある。

じつは筆者、愛車にS22を履かせるのはこの1年半で3セット目。月1~2回のサーキット走行をS22で賄ってきた。その理由は、走行会レベルなら充分すぎるドライグリップがあり、滑りはじめが穏やかでコントロール下に置きやすく、冬にウォーマーなしで走行を開始しても不安が少なく、走行がウェット路面だったとしてもS22ならけっこう楽しめるため。そしてもうひとつ、サーキットで酷使してもライフが長めだから。公道からサーキットまで、履きっぱなしでいつでもすぐにスポーツを楽しめる点が最高なのだ。

走りはじめの安心感、旋回時の自在感

もちろん過信は禁物だが、冷間時でもあまりナーバスにならず操縦できるのがまずは魅力。ウォームアップが済んでからは、コンパウンドが確実に路面を捉えているフィーリングを得やすい。積極的だが過保護過ぎないフロントタイヤの旋回力がコントローラブルだ。


ZRレンジが'19年春に新発売。'20年には、主に400㏄以下の車種に適合するHレンジも追加された。



スポーツタイヤとしては溝比率がやや高めだが、これによりすぐれたウェットグリップの確保を実現している。


フロントは3分割、リヤは5分割のコンパウンド。リヤセンターは、微粒径シリカの採用でウェット性能も高める。
1:専用設計パタン
2:専用設計フロントセンター&リアトラクションゴム
3:専用設計リアセンターコンパウンド


フロントセンターゴムには、樹脂の配合最適化により低温域を含む幅広い温度領域で機能するコンパウンドを採用。


リヤトラクションゴム(中間帯)も、 低温時から機能するコンパウンドに。冬や雨天時でも不安が少ない感触だ。


新登場から約2年半が経過し、確固たる地位を築いているタイヤなので、いまさら先代と比べるまでもないかもしれないが、ドライグリップは大幅に向上している。ここには項目としてないが、ライフはS21と同等。サーキット走行でもかなり持つ。

文:田宮 徹
写真:真弓悟史

前後 サイズ 価格
F 120/70ZR17 M/C (58W) TL ¥23,870
F/H 110/70R17 M/C 54H TL ¥18,150
R 160/60ZR17 M/C (69W) TL ¥32,010
R 180/55ZR17 M/C (73W) TL ¥35,200
R 180/60ZR17 M/C (75W) TL ¥36,850
R 190/50ZR17 M/C (73W) TL ¥35,970
R 190/55ZR17 M/C (75W) TL ¥36,850
R 200/55ZR17 M/C (78W) TL ¥39,050
R/H 140/70R17 M/C 66H TL ¥23,100
R/H 150/60R17 M/C 66H TL ¥24,090

H:Hレンジ
※価格はメーカー希望小売価格

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