バイク乗りなら気になる”ヘルメット”。

額の部分に「X-lite」と書かれたロゴのヘルメットを見たことがありませんか?
多くの場合、ここにはヘルメットのメーカーロゴが入る部分ですが、「X-lite」というメーカーは存在しません。
実はこの「X-lite」、”あるメーカー”のフラッグシップモデルにか許されていない特別な称号なんです。

今回はこの”あるメーカー”と、どのように「X-lite」が特別なのかについて、実際に筑波ロードレース選手権にも参戦しているWebikeスタッフによる、インプレッションを交えながら解説していきます。

そのヘルメットメーカーとは!

欧州No.1ヘルメットメーカー「NOLAN」

NOLANはエアベンチレーションやラチェット式あごひも、曇り止め用のPINLOCK®シートなど、革新的な機能を世界で初めて採用した会社です。
安全性、機能、デザイン、品質と価格のバランスのとれた商品は、多くのレーシングライダーや欧米諸国を始めとした、80ヵ国以上のライダーから愛されています。

NOLANヘルメットとX-liteヘルメットの違いは?

NOLAN表記のヘルメットの特徴


NOLAN®ブランドは「N」から始まる型番のモデルで、量産性の高い射出成型のシェルながら、機動隊の防弾盾にも使用される超高強度なLEXANTMポリカーボネートを使用することで、高い安全性能を確保したプレミアムラインです。
GPライダーが使用するものによっては、表記が「NOLAN」の物もありますが、中身は「X-lite」のものです。

X-lite表記のヘルメットの特徴

X-lite®ブランドは「X」から始まる型番のモデルで、カーボンアラミド繊維といった最も高価ハイスペックな素材を使用し、軽さ強度快適性を高次元でバランスの取られたラグジュアリーラインです。
X-liteはNOLAN社製ヘルメットの中で、最上級グレードのヘルメットに与えられるブランド名なのです。

NOLANとX-liteの関係性まとめ

NOLANがノーマルなラインナップで、X-liteがプレミアムなラインナップとお伝えしたらわかりやすいかと思います。
TOYOTAで例えると「TOYOTAロゴの一般ラインナップ」と、「LEXUSロゴの高級ラインナップ」のような感覚です。

MotoGPスペックの空力性能を”その手”に

X-803RS ULTRA CARBON

今回は、新登場したX-lite最上級モデルの「X-803RS UC」と、前型の最上級モデル「X-802RR」で比較していきたいと思います。
この「X-803RS UC」は最新シリーズ「X-803」のハイグレードモデルにあたり、無印の「X-803」には無い大きなスポイラーが特徴的です。

前型のX-802RRとは見た目だけでなく、目に見えないところも大きく変わっているようです。X-802RRは私も愛用しているモデルなので、新型がどのように進化しているかとても興味があります。

まず、目を引くのは大型のスポイラーですね。
ここ数年で車体の空力パーツの進化に合わせて、ヘルメットにも空力パーツを使用するメーカーが増えました。
効果だけでなく、見た目もとても恰好が良いことから。レースユーザーのみならず、多くのライダーに好まれるスタイルになってきています。
私が使用している前型の「X-802RR」には付いていないので、とても羨ましい……。

最近のレーサー向けヘルメットでは、ヘルメットを被ったままチークパッドを外し隙間を作ることによって安全にヘルメットを外すことができるシステムが付いています。
このシステムが開発される前は、ヘルメットリムーバーの着用が転倒時に安全なヘルメットができる装備として主流でした。この装備があればヘルメットリムーバーを被ることの少ない街乗りライダーでも、安全にヘルメットを外すことができそうですね。

前型のX-802RRには装備されていないため、X-803RSがNOLAN社のX-lite製ヘルメットの中で初めて採用されたモデルのようです。

サーキット走行はもちろん、街乗りでも役に立つ安全装備を備えてみませんか?

※1:エマージェンシーリリース
緊急時に救護者は、チークパッドの赤いテープを引っ張るだけで、チークパッドを取り外すことができ、ヘルメットを脱がせやすくなる機能。

※2:レーストラックエアロダイナミック スポイラー
計算流体力学(CFD)の研究と風洞試験を元に、MotoGP等のNOLANライダーと共同で開発された空力スポイラー。スポイラーは付属の専用工具で脱着可能で、ノーマルのスポイラー(ASD)にも交換可能。

全部格好良くて選びきれない!?

グラフィックレプリカヘルメット

NOLAN契約ライダーと同じグラフィックの、レプリカヘルメット。
数量限定の製品も多く、人気の高いジャンルです。
※表記が「NOLAN」の物もありますが、中身は「X-803RS」です。

レプリカ以外もカッコいい!以前よりも高級路線に?

グラフィックレプリカヘルメットより、落ち着いたデザインがいい人はこちらもおススメです。
X-802RRのモデルと比べると、高級感溢れるカラーリングが増えました!
カーボン地と、主張しすぎない差し色のバランスが素晴らしいですね。

インプレッション

あきら
「Webikeマガジン」ライター兼ライダーの「凧(たこ)」さんが実際に公道サーキットで「X-803RS」を着用したので、感想を聞いてみたいと思います。

凧(たこ)
Webikeにて販売されているアパレルや、ヘルメット等の装備全般に関する仕事をしています。
バイクの楽しみ方は、サーキット走行、レースに出場することで、筑波ロードレース選手権にも出場しています。あと、時々ツーリングにもいきます。

日本サイズとの違いは?

あきら
着用したサイズ感を教えてください。

凧(たこ)
普段は、SHOEI X-14のMサイズを着用していますが、X-803RSではLサイズで丁度いいサイズ感でした。

国産ヘルメットとは異なるフィーリング?

あきら
被り心地はいかがでしたか?

凧(たこ)
SHOEIさんAraiさんともに被ってきましたが、どちらとも言えない独特の締め付け感でした。頬で支えている感じがあり、開口部が狭いので被る際にちょっとキツく感じました。あと、顎の部分が広いので違和感がありましたが、すぐ慣れました(笑)

あきら
私もX-802RR購入当初は開口部が狭く感じましたが、慣れました。
顎の部分は前モデルのX-802RRからアップデートされて、わずかに伸びているようですね。効果としては、静的・動的快適性の向上に繋がっているようです。

気になるカーボンヘルメットの重量感は?

あきら
カーボン製とのことですが、重量感はいかがでしたか?

凧(たこ)
カーボンだからと言って超軽量って訳ではありませんでした。高速走行では、多少の重量があった方が安定するので軽すぎず、重すぎずの良いバランスでした。

あきら
スポイラーを装着していないX-803RSは、前モデルのX-802RRより75gの軽量化になっていますね。スポイラー装着時のX-803RSでもX-802RRより25gの軽量化になっているので、全体的に大幅な軽量化がされていますね。

高速道路の疲労軽減効果がある?

あきら
一般道での空力性能はいかがでしたか?

凧(たこ)
一般道では空力性能は感じられませんでした……。ですが、高速道路に乗って速度域が上がっていったときに頭がブレないな、と感じました。空力性能の効果を感じたのは80km/h~ですかね。

あきら
高速道路走行時には疲労の軽減につながりそうですね。
それでは、筑波サーキットで実際に着用した際のインプレッションをお聞きしていきたいと思います。

筑波サーキット-TC2000-編

ハイスピードからのブレーキング、ヘルメットの効果は?

あきら
サーキット走行では空力性能を感じることができたんじゃないでしょうか?

凧(たこ)
そうですね、流石レース用に作られたヘルメットって感じですね。筑波の最終コーナーブレーキングでカウルから頭を出してみましたが、ヘルメットがブレることが無かったので、ブレーキングと進入に集中しやすかったです。

あきら
ギリギリまでスクリーン内に伏せて、ブレーキング時に「バッ!」っとスクリーンから顔を出す。その際に、頭がブレることがなければ「ブレーキング」と「進入の準備」ができれば安定した走行に繋がりそうですね。

超重要!レースマシンは目視で後方確認!

あきら
あれだけでかいスポイラー付きだと、振り向き後方確認で頭持っていかれませんか?

凧(たこ)
案外普通に後方確認できました、不思議です。

あきら
不思議ですね(笑)
サーキットでの振り向き後方確認ができれば、高速道路等の公道でも問題なく目視確認できそうですね。

夏に効果絶大!ベンチレーション!

あきら
ベンチレーションの性能はいかがでしたか?

凧(たこ)
口元から大量の風が入ってくるので、夏は結構涼しく過ごせそうです。

あきら
大量の風が入ってくるのであれば、公道でもサーキットでも快適に過ごせそうですね。

静粛性は犠牲に?その分”メリット”がデカい!!

あきら
他に気になった点はありますか?

風切り音X-14に比べて大きめな印象でした。頭部のベンチレーションを開けたとき風切り音が大きくなりました。イヤーピース(耳栓)をつけていても気になったので、耳障りに感じるかもしれません。ベンチレーションを閉めたら収まりました。

あきら
確かに、X-liteシリーズの静粛性は他社と比べるとあまりよくないですね。
ですが、風切り音より軽量化、整流性、ベンチレーション性能を優先した結果が、静粛性を犠牲にした形に繋がったのではないかと思います。

ありがとうございました。

凧(たこ)
ありがとうございました。

ライター感想

ライター愛用ヘルメット「NOLAN X-802RR」


私は普段からこのNOLAN X-802RRというヘルメットを使用しています。

今回、記事を書くにあたって初めて「NOLAN X-803RS」を手にしました。

見た目や装備、スペックも大幅アップデートされていて、とても魅力的なヘルメットです。

自分のX-802RRも、耐用年数「3年」が近づいてきたので、記事を書きながら買い換えたい欲が湧いてきました。

MotoGP、SBKをモチーフとしたヘルメットをはじめ、NOLAN、X-lite契約ライダーのレプリカグラフィックヘルメット。他にも、美しいカーボン地が目を引く定番モデル。
次のヘルメット選びには、機能性もグラフィックもレーサースペックのX-lite「X-803RS」を試してみませんか?

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