
突き刺すような日差しも弱まり、吹き抜ける風が柔らかくなると、もう秋のツーリングシーズンですね!
今年も各メーカーからジャケットやパンツなどの新製品が続々登場しております。
「カジュアル」「アウトドア」「フード付き」といったキーワードの商品が多いように感じますが、一方でデザイナーが変わるなど、それまでの雰囲気からガラッと変わったメーカーもあります。
今回はそんな秋冬ジャケットの中から、「中の人」が特に気になった5アイテムをご紹介致します!
・体重:75kg
・普段着ている服のサイズ:Lサイズ
※今回試着したウェアのサイズは全てLサイズです。サイズ感のご参考にどうぞ!
目次
上質な一着 カドヤ:URBAN LOADER
KADOYA:カドヤ |URBAN LOADER

カドヤと言えば革ジャン×カワサキのような硬派なイメージでしたが、ここ最近はアーバンテイストのモデルを多くラインナップしています。今季から新たにラインナップに加わったURBAN LOADERは、透湿防水処理を施したストレッチ生地を使用しており、しなやかに動きます。

カドヤは全体的にサイズが大きめなので、ジャケットの雰囲気や体型・車種にもよりますが、普段より1サイズ小さめでも良いかもしれません。今回は全てLサイズをお借りしたのですが、164㎝の自分ではブカブカ過ぎたので、凧揚げのタコさんにモデルをお願いしました。腕の長さや肩回り、胸周りは調度良いですが、裾の丈が他のジャケットと比較しても長めかな、という印象でした。

バイク用ジャケットならではのこだわりが随所に見られます。フードのバタつきを防止すべくボタン止めが2点だったり、タンクを傷つけないように、ボタン表面がラバーコートされていたりと、カドヤのライダーへの気遣いが感じられます。
モデルを務めてくれた凧揚げのタコさんも、今回の試着で最も気に入った一着と言っていました。
隠れた優等生!? ゴールドウィン:ゴアテックスハンタージャケット
GOLDWIN:ゴールドウイン |ゴアテックス ハンタージャケット GSM22150

今季からデザイナーが変わったゴールドウィン。新規デザイナーは20代の若手ながらアウトドア・オフロード・キャンプが趣味との事で、早速その影響を受けたモデルが多くラインナップされています。中でもこのゴアテックスハンタージャケットは、マップを入れるようにと設けられたポケットが背中に設けられている点など、オフロード・ラリー競技で多用されるデザインを取り入れています。商品画像よりは実物の方が色合いも明るめで、肩肘周りを補強しているケプラー素材と相まって、落ち着いた雰囲気のジャケットです。

カドヤとは反対に、ゴールドウィンは全体的にサイズ感としは小さめ(タイト目ではない)なので、普段よりワンサイズ上を検討して頂いて良いかもしれません。

ゴアテックスを使用していることより透湿防水はもちろんですが、ファスナーを上げ下げするループ状のラバー素材が付いているなど、細かい部分にも機能性を感じます。素材自体もさることながら、プロテクターを標準装備していることより全体的に硬質な着心地ですが、そこそこの距離を走ることを前提に考えると、むしろ頼もしく思える一着です。
そうび E たびびとのふく ラフアンドロード:WSプリマロフトウォームパーカー
ROUGH&ROAD:ラフ&ロード |WSプリマロフトウォームパーカー

冒険好きのユーザーが選ぶ一着と言えば、ラフアンドロードのジャケットですね!実際に社員が着てツーリングに行くことで、日々改良し進化を続けているあたりが、信頼出来るポイントなのだと思います。

WSプリマロフトウォームパーカーは、真夏以外をカバーする幅広い季節対応力がポイントです。素材表面に撥水加工を施すことで、少量の雨であれば十分対応可能です。一方で、気温の高い日など、ジャケット各部にベンチレーションが設けられており、開放することで通気性も向上させることが出来ます。またインナー生地には、米軍用に開発されたプリマロフトと呼ばれる人工中綿を使用しております。プリマロフトは軽量かつ保温性に優れており、おまけに撥水性も高いと、ウィンターシーズンには最適な性能を兼ね備えています。

こちらもツーリングジャケットのため、裾の丈は長めに設定されており、スポーツバイクへの乗車時でも背中が出てしまう心配はほぼありません。ガンガンツーリングに使い倒したい方こそ、是非一度は来てみて欲しい一着です。
カジュアルジャケットNo.1 RSタイチ:コーデュラフーディー
RS TAICHI:アールエスタイチ |RSJ330 コーデュラフーディ

こちらは昨年からの継続モデルになりますが、それもそのはず。いまだに人気が衰えません。今季最もカジュアルなライディングジャケットは?と訊かれたら、迷わずこちらをおススメします。見た目は良い意味で普通の街着です。ともすればこれで本当に大丈夫かな?と不安になるほど、街に溶け込んでしまいます。

ただそこはRSタイチ、肩肘背中にプロテクターが装備されていたりコーデュラを使用したりと、自然なパーカーのシルエットを崩すことなく、安全装備を組み合わせています。通常のパーカータイプのライディングジャケットだと、プロテクターが浮き出てきたりしますが、これはそんな雰囲気もありません。

フードを絞る紐がボタン止めになっているあたりは、バイクジャケットならではの気遣い。またフードに配置された「TAICHI」ロゴがラバー仕様だったりと、なかなかにオシャレです。高速巡行には対応していませんが、近場での移動はもちろん半日ツーリング程度なら十分対応出来る一着です。
今季最強!? RSタイチ:モンスターオールシーズンパーカー
RS TAICHI:アールエスタイチ |RSJ723 モトレック ウインターパーカ

今季新商品として登場した200弱あるライディングジャケットの中で、独断と偏見ですが最強と思える一着がこちらです。何が凄いのかって、とにかく暖かい。ジャケットを着た瞬間から、暖かい空気が体に纏わりつくのが分かります。

着用の際にはちょっとした儀式が必要です。なんせチャックが内側に4層ありますので。インナー→アウターその①→アウターその②→ネックガードの手順で、1個1個丁寧に占めていくと、内部の空気が密閉されるのを肌で感じます。もちろんチャックは全てオフセットされており、動きにくさもなく風をしっかりシャットアウトします。注目すべきはポケット(収納ヵ所)の多さです。前面部分だけで7か所あってどこに入れたか忘れてしまいそうなほど。

スタイルとしてはツーリング~アドベンチャー向けなのか、前傾の強いスポーツバイクに乗車すると、少し前側の部分が余るのが気になりますが、とにかく暖かいジャケットを探している方には今季一押しです!
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