
文/Webikeバイヤー:凧(たこ)
アルパインスターズの「SUPERTECH-R」シリーズ。
数あるメーカーの中で、圧倒的な人気を誇るこのシリーズ。それはレーシングブーツ界でNo.1と評されるほど。
マルク・マルケス(MotoGP)やジョナサン・レイ(SBK)をはじめ、世界のトップライダーも愛用するレーシングブーツの魅力とはいったいどのようなところなんでしょうか。
どんなところが優秀なのか?ほかのブーツとは何が違うのか?究極のレーシングブーツを徹底インプレッション!
また、これまでのSUPERTECH-Rにさらに磨きをかけて生まれ変わった「SUPERTECH-R v2」についても解説していきます。
目次
レース界のシェアはNo.1
まずこのグラフをご覧ください。アルパインスターズが半分以上を占めています。
実はコレMotoGP/SBKライダーが使用しているレーシングブーツメーカーの割合なんです。※2021年時点筆者調べ
オートバイレース最高峰の舞台で戦うライダー達がこぞって使用しているのが、アルパインスターズの「SUPERTECH-R」シリーズ。
さすがレーシングブーツNo.1は伊達ではありません。
SUPERTECH-Rのここがすごい
ではなぜこんなにもSUPERTECH-Rが人気なのでしょうか?
今回、新モデルの「SUPERTECH-R v2」をメーカーからお借りできたので、実際にその機能や性能を見ていきましょう。
見た目がカッコいい
まず見た目がカッコいい。
高級感があり、そのただずまいからカッコよさがにじみ出ています。また、よく見ると全体的にくびれを帯びたシルエットでシュッとした見た目をしているんです。
イタリア生まれのブーツなので、このあたりは魅せ方にもこだわるイタリアらしいオシャレなセンスが光ります。
また、さまざまなカラーリングやレプリカグラフィックがラインナップされているのも特徴のひとつ。サーキットはもちろん、街乗りでも目立つこと間違いなし!
インナーブーティー構造
SUPERTECH-Rといえばこの構造。この構造が素晴らしい!
このレーシングブーツは「インナーとアウターの2重構造」となっているのです。
まずアウターですが、グニャグニャです。レーシングブーツなのに指一本でこんなになるほど柔らかいんです。
こんなに柔らかくて大丈夫なのか……大丈夫なんです。どこで足首を守ってくれるかというと、インナーで守ってくれるのです。
くるぶし部分に樹脂プレートが備わっており、前後には問題なく動きますが、左右の動きはかなり制限されます。
これは"バイオメカニカルアンクルブレース"という独自の機構で、足首周りや踵部分に固い樹脂プロテクターを装備。万が一の転倒の際に足を確実に守ってくれます。
簡単にいうと「足首が曲がってはいけない方向に曲がらない」作りになっているため、転倒した際に骨折などのリスクを大幅に軽減できるのです。
実は人間の足は横方向の力に非常に弱いらしく、横から強い衝撃を受けると簡単に骨がポキッといってしまうのだとか。
そういった人間の物理的に弱い部分を研究して、確実に守れるように作られたレーシングブーツなんですね。
こうして"柔らかいアウター"と、"横方向の動きを守るインナー"を組み合わせることで動いてほしい方向にはスムーズに動き、曲がってはいけない方向には曲がらないレーシングブーツになるのです。
新モデル『SUPERTECH-R v2』何が変わった?
2021年、さらに磨きをかけて進化を遂げた新モデル『SUPERTECH-R v2』
パッと見どこが変わったか分からない……
一体どこが変わったのでしょうか?従来モデルと新モデルを並べて比較してみました。
プロテクター周り
一番目立つ脛部分のプロテクター。新旧モデルともに大きさは変わりませんが、デザインが若干変わっていますね。
新モデルの方が、ブーツ前方にベンチレーションのスリットが入ったデザインになっていますね。
よりレーシーな印象を与えてくれます。
シャーリング
新モデルになり、ファスナー周りのシャーリングが大型化。個人の足の形状に合わせてフィットするように改善が図られています。
フィット感を高めることで、ブーツ内で生じるズレを解消。ペダル操作などの足の動きによりダイレクト感を持たせてくれます。
また、メッシュラバー部分もデザインが変わっています。
若干ラバーの面積が広くなったのか、アウターがより柔軟に動くようになったため、従来モデルに比べて操作性が向上しているようです。
後部のシャーリングについてはデザインのみの変更でしょうか。
インナーブーツ
素材は従来より細かいメッシュ素材に変更されています。
基本的なプロテクション性能や、動きやすさは新旧ともにあまり変わりないようです。
新モデルで追加された点でいえば、新開発のラバーシフトパッド。
これが採用されたことにより、インナーとアウターの間に生じていた僅かなズレを軽減。よりダイレクトな操作性を実現したとのこと。
ブーツ内側
スエードを採用している点は一緒ですが、若干質感が異なります。
グリップ性能が高いスエードマイクロファイバーを採用し、ヒールガードをホールドする際に、より高いホールド性が得られるように改良をしたのだとか。
足元の操作性の良さに貢献したデザインとなっています。
あとは足の甲のデザインが変更になった点でしょうか。
新モデルになり、ハニカム柄が追加されていました。機能としてはあまり関係のない部分かと思いますが、意外とこの柄が最初に目についた変更点でした。
実際に新モデルを使ってみた
新モデルのv2を実際にサーキットで使用!
履き心地や操作性についてまとめてみました。
【良い点】- 履き心地は他ブーツと比べ、かなり守られている感じがある
- 屈伸方向はかなり動きやすい。横には足がねじれない様に作られていると感じる
- フィット感がある為足がズレない
- シフトガード部分の形状が従来モデルよりペダルに沿った形になっていて、自然にペダルを上げれる
- インナーの履き脱ぎがあるので手間
- チャックが閉まりづらい
- 二重構造で厚みがある分シフトペダル踏む感覚が変わる
やはり動いてほしい方向には動き、いってはいけない方向にはいかないブーツという印象が強いです。
従来モデルと変わった点ではシフトガードの形状が変わっており、よりシフト操作がしやすくなったという点です。
外見や操作性の優秀さなど、従来モデルとの差はあまりないことから、既にレーシングブーツとして成熟された領域なのでしょう。
しかし、その領域に達しながらも細部にわたり進化を遂げた「SUPERTECH-R v2」
使用時間は20~30分と短い時間でしたが、確かにその片鱗を味わうことができました。
【インプレッション】実際に使っている方の声
ここまでいろいろ説明してきましたが、一番説得力があるのは実際に使っている人の声ですよね。
ここでは従来モデルのSUPERTECH-Rについてのインプレッションをまとめてみました。
レーシングブーツとは思えないほど軽快な操作性と性能に満足している声が多いようです。
サーキットでも街乗りでも良き相棒に
結果からいうと超オススメです。MotoGPやSBKライダーが使っている理由がよく分かります。
サーキットを走っている方でしたら、共感・納得してもらえる性能を間違いなく持っています。
今よりワンステップ上のレーシングブーツでライテク向上・タイム短縮につながるかもしれません。
もちろん「これからサーキットを走ってみたい」「峠に通っている」「スーパースポーツに乗っている」「カッコいいレーシングブーツを履いてみたい」という方にもオススメ。
良いブーツを履くと、自然とバイクに乗るのが楽しくなりますよ!
皆さんもワンランク上のバイクライフを送ってみませんか?
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