文/Webikeバイヤー:すがこ
これまでブレンボのブレーキキャリパー、マスターシリンダーと来てやっとブレーキディスクローターのご紹介にたどり着きました……。
正直なところ、私自身も書きながらちょこちょこ勉強させて頂いている次第でございます。
さて、今回ご紹介するブレーキディスクローターは種類が少ないのであっさり目となりますが、以前書いたキャリパー、マスターと今回のディスクローターを覚えたら、もうブレンボ上級者と言っても良いかもしれません。
まだご紹介できていないリアのマスターとブレーキパッドまで覚えたらプロ級と言っても過言ではないでしょう。
ブレーキのカスタムに悩んでいる友人にサラッと答えられたら最高にクールなのでございます。
では早速、「ブレンボの違いまとめ第3弾」ブレーキディスクローターのご紹介です。
目次
ブレンボのブレーキディスクローターは大きく分けて4種類
[T-Drive] ティードライブ フローティングディスク
- インナーベル(インナーローター):CNC削り出しアルミニウム合金 ブラックアナダイズド処理
- アウターローター:ステンレス製(φ300/310/320/330|厚さ5.5mm)
- フルフローティング:〇
MotoGPやSBKで培った技術をフィードバックした新世代のブレーキディスクローターです。
インナーローターとアウターローターを機械加工の許容誤差を研究し開発された特殊なギロチン型サーフェイスによってマウント。
径方向及び軸方向のフローティングを可能にするだけでなく、ディスクの総重量を円形のブッシュを用いた従来型より大幅に低減させることで、レースなどでの過酷な熱的・機械的な応力への耐性を向上させ制動時のトルクをより効率的に伝達する事が出来ます。
また、5.5mmのディスク厚を維持したまま摺動面を狭め、軽量化にも成功しています。
[Groove] グルーヴ フローティングディスク
- インナーベル(インナーローター):CNC削り出しアルミニウム合金 ブラックアナダイズド処理
- アウターローター:ステンレス製(φ300/310/320|厚さ5.5mm ハーレー向け:5.0mm)
- フルフローティング:〇
主にネイキッドバイク(カフェレーサー)及びカスタムマーケットに向けて開発されたブレーキディスクローターです。
このディスクローターは直径別に3種類(φ300/φ310/φ320)用意されています。
制動面にはドリルホールが配列され、ブレーキング時の性能とコントロール性を向上させると同時に、回転モーメントを減少させ、結果として車両のハンドリングを向上させるのが特徴です。
ブレンボのロゴが削り出されたインナーローターはソリッド・メタルから削りだされ、黒色のアノダイズ処理を施した後、機械加工にて溝を彫り込むことにより、性能のみならず、ドレスアップとしても最適。
特に同じくカスタムマーケット向けキャリパーの484シリーズとの組み合わせなんか最高ですね。
[Super Sport] スーパースポーツ フローティングディスク
- インナーベル(インナーローター):CNC削り出しアルミニウム合金 ゴールドアナダイズド処理(ハーレー向け:ブラックアナダイズド処理)
- アウターローター:ステンレス製(φ300/310/320/330|厚さ5.5mm ハーレー向け:5.0mm)
- フルフローティング:〇
このフローティング・ディスクは、ストリートやサーキットで最大限の性能レベルを提供するべく特別に開発されたブレーキディスクローターです。
ソリッドメタルから削り出されたインナーローターとアウターローターが組み合わされ、綿密なFEM解析を行って製造されます。
制動面にはドリルドホールが配列されており、ブレーキング時の制動力とコントロール性を最大にするのと同時に、回転モーメントを減少させ、結果として車両のハンドリングを向上させるのが特徴です。
10箇所のフランジ部をジュラルミン製のフローティング・ブッシュにより結合されており、レースでの使用にも十分耐えうる製品です。
[SERIE ORO] セリエオーロ ブレーキディスク
純正互換のブレーキディスクローターです。
ブレンボの高品質を求めるユーザーに選ばれているブレーキディスクです。
車種、或いはフロント/リアによってフローティングタイプとリジットタイプがあります。
補修用と思われがちですが、そこはブレンボ。最高品質の素材から製造され、非常に高い性能を発揮します。
主な使用用途によって選んでみよう
- [T-Drive] ティードライブ → レーシング
- [Groove] グルーヴ → ドレスアップ&スポーツ
- [Super Sport] スーパースポーツ → スポーツ~レーシング
- [SERIE ORO] セリエオーロ → ストリート~スポーツ
ざっくり分けるとこんな感じでしょうか。
殆どのタイプで耐ゆがみ&クラック耐性が高いディスク厚5.5mmを採用しているところはスポーツ走行ユーザーには嬉しいですね。
※Groove及びSuperSportのハーレー向けは5mm、セリエオーロは純正厚を採用しています
ブレーキディスクはブレーキパッドと違い、レーシングスペックなモデルをストリートで使用しても特に弊害は無い(カーボンディスクとかはまた別次元のお話ですよ)ので、お財布に余裕のある方はより良いものを導入することをお勧めします。
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