
3月に日本でも発売された新型ムルティストラーダV4S。
特徴的なクチバシスタイルは従来通りだが中身は全くの別もの。
そして、話題の中心は新型のV4エンジンかと思いきや、とんでもない飛び道具まで用意して走り出したのだ。
目次
V4エンジンも電子制御もロングラン性能を下支え
Multistrada V4 S
シリーズ登場18年を経て、新しく生まれ変わったムルティストラーダは、エンジンがそれまでのV型2気筒からV4となり、骨格もスチールトラスからアルミモノコックタイプに刷新。
スタイルはイメージを踏襲しつつ、従来から全面的に様変わりしている。
エンジンはモトGP由来でパニガーレにも採用されているカリカリのV4だったが、ムルティV4では大幅に改良。
デスモドロミックから一般的なスプリングリターンのバルブ方式とし、耐久性や常用域のトルク、ギア比に至るまで、全面的にロングツーリングを重視した設計としている。
最高出力は抑えられているとはいえ170psもあり、トップクラスの性能だ。
これに先進の電子制御も投入。
バイクで世界初のアダプティブクルーズコントロールを搭載し、高速道路などでは前の車を自動で追尾してくれるのだ。
アクセルとブレーキの操作をバイクに任せにできることは想像以上に快適。
ロングラン性能でこのバイクの右に出るもの当面現れないだろう。
ロングライドをより快適なものにする各種仕様
本作から日本でもデイタイムランニングライトが採用された。
メインライトはマニュアル操作も可能。
左手にはアダプティブクルーズコントロールのスイッチなど多数配置される。
バックライト付きだ。
6.5インチTFTカラーディスプレイを新採用。
なんとメーターしたのノブで4段階に角度調整も可能。
前後サスはマルゾッキ製の電子制御タイプ。
ライディングモードに連動し最適なセッティングを実現。
シート高は可変式でより幅広いライダーにフィットする
シート高は810mmと830mmで工具なしで切り替えできる。
写真は低い方の例で身長172cm、体重65kgで余裕のある足着きと自然なライディングポジションだ。
ビッグNKの感覚に近い。
日本では2モデルがラインナップ。気になる諸元は?
日本に導入されるのはSとSスポーツのみ。
購入時にキャストかスポークホイールを選択できる。
フロントは大径の19インチが標準となり安定性が向上。
一方ホイールベースが短縮され旋回性も確保する。
全長 | ―mm | ||
---|---|---|---|
全幅 | ―mm | ||
全高 | ―mm | ||
ホイールベース | 1567mm | ||
最低地上高 | ―mm | ||
シート高 | 810/830mm | ||
総排気量 | 1158cc | ||
エンジン型式 | 水冷4ストロークV型4気筒 | ||
ボア×ストローク | 83.0×53.5mm | ||
圧縮比 | 14.0:1 | ||
最高出力 | 170PS/10500rpm | ||
最大トルク | 125Nm/8750rpm | ||
燃料供給装置形式 | フューエルインジェクション | ||
燃料タンク容量 | 22L | ||
車両重量 | 243kg〔242kg〕 | ||
1次減速比/2次減速比 | ―/― | ||
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | ||
キャスター角/トレール | 24.5°/102.5mm | ||
フロントブレーキ | 油圧式ディスク | ||
リヤブレーキ | 油圧式ディスク | ||
フロントタイヤサイズ | 120/70ZR 19 | ||
リヤタイヤサイズ | 170/60ZR 17 |
この記事にいいねする