大人気レブルシリーズに1000ccオーバーの兄貴分がデビュー! 見た目は250とそっくりだが、車体もエンジンも一回り以上大きい。それでいてシート高はほぼ同じで足着き性は超優秀という大型ライダー待望のレブル1100DCTに早速試乗してきた。

アフリカツインのパワーを得たレブル家の真打ち

ホンダの新型モデル「レブル1100」のメディア試乗会に参加してきたのでレポートしたい。
日本ではもちろん、世界でも大ヒットを続けるレブルシリーズについに真打ちが登場した。ひと目でレブルと分かる独特のくびれを持ったシンプルなロー&ロングスタイルに、大排気量マシンらしい重厚感と質感が与えられ、最新の電子制御が盛り込まれているのが特徴だ。

最大のトピックはエンジンにCRF1100Lアフリカツイン系の水冷並列2気筒が採用されていることだろう。270度クランクによる鼓動感と路面を蹴って進むようなトラクション感覚はクルーザーにもぴったりハマった。
もちろん、よりパルス感を強調するために吸排気系やバルブタイミングを見直しフライホイールマスを増やすなどの専用チューニングを施し、DCTも最適化されている。そして、今回試乗したのは3月から先行発売されるDCT仕様だ。

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威圧しない見た目、自然なライポジが今風。

まずは見た目。カラーリングもシンプルなので250/500と一瞬見分けがつかないほど似ているが、近くに寄ると大型バイクらしい存在感がある。特にエンジンまわりのボリューム感は別格だ。とは言え、いわゆるメガクルーザーのような人を威圧する感じはなく、スマートさと軽快感がその姿からも滲み出ている。

ちなみに開発者の話では、クルーザー界の帝王ことハーレーは競合とは見ていない(きっぱり)そうだ。丸型4灯LEDヘッドライトを含むフルLEDやクロノグラフっぽいデジタル多機能メーターも最新感があってクールだ。
跨ると、絞り込まれたスリムな車体とかなり低いシート(高さ700mm)のおかげで足着きは抜群に良い。ハンドルはワイドかつフラットで、ステップ位置はレブル独特のミッドコントロール。足を前に投げ出す伝統的なクルーザースタイルとは一線を画したコンパクトでスポーティなライポジが印象的だ。
きっと多くの日本人がフィットすると思う。

熟成されたDCTのグレード感あふれる走り

DCTなので思わずクラッチレバーやチェンジペダルを探してしまうのはいつものことだが、走り出すとすぐに慣れるのもいつもどおり(笑)。自動変速のオートマと左手元のパドルスイッチで操作できるマニュアルの2つのモードがあり、オートマの中でも「スタンダード」「スポーツ」「レイン」の3つの走行モード(加えて任意設定の「ユーザー」もあり)が選択できる。

それぞれのモードに合わせて出力特性やトラコン介入度、エンブレの効き、シフトタイミングが最適化されているので、ライダーはそのときどきの路面や走るシチュエーションや気分に応じてモードをセレクトするだけで、あとはマシンが自動的に気持ちのいい走りを約束してくれるわけだ。
気分はまさに爽快。冒険で鍛えられたアフリカツイン直系のパラツインはさらに重厚な鼓動感と迫力を増したサウンドが魅力。特にスポーツモードでのアクセルに忠実なレスポンスと俊敏な加速はもはやマニュアル以上と言っていい。
そして、減速時にはオートブリッパー機能がベテラン並みに回転数を合わせてシフトダウンしてくれる。DCTも熟成の極み。「先生、そうきましたか!」と感心してしまうのだ。

軽快だがしっかりと意思を持って曲がっていく

ハンドリングの軽快さも、大型クルーザーとは思えないほど。ステップワークや軽いハンドル入力で右に左にひらりひらりと自在に切り返せる。車重230kg台(後に出るマニュアルミッション仕様は220kg台)という物理的な軽さだけでなく、マス集中によるハンドリングの作り込みが軽快なのだ。
その中でフロント18インチ&前後ワイドタイヤによるしっとりとした穏やかさもあり、しっかりとした意思というか方向性を持って曲がっていく、コーナリングでの安定感も併せ持っている。
サスペンションもダンパーが効いたスポーツ寄りの設定で、シートも割と割と固めな印象。この辺りの乗り心地に関しては、ライポジも含めて好みが分かれるかもしれない。
「クルーザーと思えないほど……」と前述したが、レブル1100はもはやクルーザーではないのだ。安心できる低いシートと振り回せる軽い車体、進化したDCTがもたらす楽で確実な走り……。敢えて言いたい。レブル1100は今までになかった新しい“カジュアルスポーツ”なのだ。(ケニー佐川)

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