ホンダは公式サイトで2月20日からオンライン開催している「Honda Motorcycle Fes 2021」で、ブランニューモデルのGB350を先行公開。メディア向けには市販予定車として車両が公開された。
車名は懐かしのGB。1983年にデビューしたGB250クラブマンや1985年のGB400ツーリストトロフィー/MkIIを思い出すが、その名の通り正統派のネオクラッシクモデルだ。エンジンはGBらしく空冷OHC350ccのビッグシングルを採用する。
折しも43年に渡るロングセラーのSR400が生産終了となるタイミングで、新たに登場するトラディショナルビッグシングルGB350。メーカーは異なるが、バイクらしいスタイルを具現化するモデルとしてロングセラーとなることが期待される。


▲GB350。昔ながらのフロント19インチ、リア18インチホールサイズで1970年代イメージのスタイルを醸し出す


▲GB350のルーツとなるGB400ツーリストトロフィーMkII。いずれロケットカウル付きも出して欲しい!?

GB350の予想価格は税込55万円、予想発売時期は4月だ

GB350は正式な価格やスペックが未発表の市販予定車となる。発表は3月末になる見込みだたが、編集部はその価格を税込55万円前後と予想。予想発売時期は4月となる。また、CB350Sは予想税込価格59万円前後、予想発売時期は6月だ。
スペックについては、すでにインドで発表されているハイネスCB350が参考になるだろう。CB350はGB350のベースで、車名が異なる兄弟車。排気量は348.36ccで、最高出力は21.08ps/5500rpm、最大トルクは3.06kg-m/3000rpmと公表されている。


▲GB350S(写真はインドのCB350RS)。スポーティなタイプ違いも用意。こちらはリアホイールが17インチだ

この数字はヤマハSR400の24ps/6500rpm、2.9kg-m/3000rpmと比較しても分かる通り、トルク値が際立っている。これは、SRのボア×ストローク87×67.2mmに対して70×90.5mmというロングストローク設計によるものだろう。GB350の排気量は約50cc小さくてもSRと同等以上の鼓動感を味わえるモデルと考えられる。
ハイネスCB350のエンジンは、インドの排ガス規制バーラート6をクリアしており、国内おいてもGB350は平成32年排ガス規制をクリアする模様で、当面、希少な空冷エンジンモデルがラインナップから消滅する心配はなくなるだろう。


▲そそり立つバーチカルビッグシングル。2軸のバランサーのうちひとつはメインシャフト軸に追加されており、コンパクト化を実現

SRよりも優しい!? クラッチが軽くなるASクラッチや安心のトラコンも装備

GB350はトラディショナルなコンセプトでも、現代的な技術を積極的に導入している模様。ブレーキはABS搭載の前後ディスク式でトラクションコントロールも採用されおり、雨などの悪条件下でも安心感が高い。また、アシストスリッパークラッチにより、クラッチレバー入力の負担が大幅に軽減されているだろう。
灯火類はフルLEDで、トラディショナルなスタイルにあってアクセントになっている。アナログ1眼メーターには液晶窓が設置されており、小さいながらもギアポジションインジケーターや時計、燃料計も表示されるようになっており利便性は高い。


▲回転計は装備されていないシンプルなメーター。インド仕様ではホンダスマートフォンボイスコントロールが装備されるが、日本仕様は採用しない模様だ


▲LEDのヘッドライトは丸目の中にハイ、ローと上部にポジション灯がセットされたもの。ウインカーもLEDだ


▲テールランプもLED。形状は1970年代からのCBにある伝統的なデザインを採用している


▲シンプルなバーハンドルとスイッチまわり。ハザードは右手の親指部分にある。セルはキルスイッチと一体だ


▲燃料タンク容量は15Lを確保している。造形はCB1100に似た張り出しが印象的


▲シートは前後一体式でブラウンの表皮がお洒落。グラブバーに加えヘルメットロックも装備している


▲ブロントブレーキは径310mmのシングルディスク式で、キャリパーは片押しの2ポットを採用


▲リアブレーキは径240mmのディスク式でキャリパーは片押しの1ポットとなる


▲シフトチェンジはシーソー式のペダルを採用。スポーツバイクでは珍しい装備




▲シート高は800mm(インド仕様)と決して低くはない。身長177cm、体重77kgではご覧のような足着きとライディングポジション

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