文/Webikeバイヤー:すがこ

MotoGPをはじめ世界最高峰のレースで活躍するブレンボのブレーキシステム。
前回はキャリパーについてまとめてみましたが、今回はマスターシリンダーについてまとめていきます!
ブレーキと言えばどうしてもキャリパーに目が行きがちですが、コントロール性能やフィーリングにはマスターシリンダーの影響がとても大きいです。
……が、そもそもどんな種類があるのかが分からない。どれが自分に合っているのかが分からない!
そんな方はぜひ参考にしてみてください!

ラジアルポンプマスターシリンダー

RCS Corsa Corta マスターシリンダー

RCS Corsa Corta ラジアルブレーキマスターシリンダー

スペック
・ピストン径:19㎜ / 17mm / 15mm
・推奨キャリパー:
 19mm→ブレンボ 4pot × 2(30mm同径を除く)
 17mm→ブレンボ 30㎜同径 4pot × 2
 15mm→ブレンボ 4pot × 1
・レバーレシオ:18/20㎜ 可変式(RCS機構)
・ボディ材質:アルミニウム合金(鍛造)
・重量:約400g
・クラッチマスター:有
・その他:セレクター内臓(ブレーキのみ)、オーバーホール可能

RCSコルサコルタでは、RCS(Ratio Click System:レシオクリックシステム)のほか、ブレーキレスポンスを3通り変更できるセレクターを搭載しています。

N(ノーマル):マイルドな初期制動で、街乗りに最適な設定。グリップの低い路面でも高い制動力が得られます。
S(スポーツ):ノーマルよりも初期制動が強くなります。アグレッシブに走りたいときにはこの設定のシャープな効きがおすすめ。
R(レース):初期制動がさらに強くなります。MotoGPマシンのマスターシリンダーと同じ鋭い即応性を発揮。

RCSと合わせると6通りの設定が可能になりました。

RCS Corsa Corta RR マスターシリンダー

ブレンボ RCS Corsa Corta RR ラジアルブレーキマスターシリンダー

スペック
・ピストン径:19㎜ / 17mm / 16mm / 15mm
・推奨キャリパー:
 19mm→ブレンボ 4pot × 2(30mm同径を除く)
 17mm→ブレンボ 30㎜同径 4pot × 2
 16mm→ブレンボ 4pot × 2
 15mm→ブレンボ 4pot × 1
・レバーレシオ:18/20㎜ 可変式(RCS機構)
・ボディ材質:アルミニウム合金(鍛造)
・重量:約380~400g
・クラッチマスター:有
・その他:セレクター内臓(ブレーキのみ)、オーバーホール可能

大人気のコルサコルタマスターシリンダーが、削り出しボディになって登場。
CNC加工となっているので、従来品よりも軽量に仕上がっています。
レバーもボディに合わせて削り出しになっており、握り心地にこだわった新形状になっています。
また、レバーエンド部分には、高速走行時での風圧によるレバーの誤作動を防止するスリット加工が施されています。

RCS マスターシリンダー

ブレンボ RCS ラジアルブレーキマスターシリンダー

スペック
・ピストン径:19㎜ / 17mm / 15mm / 14mm
・推奨キャリパー:
 19mm→ブレンボ 4pot × 2(30mm同径を除く)
 17mm→ブレンボ 30㎜同径 4pot × 2
 15mm→ブレンボ 4pot × 1
 14mm→ブレンボ 2pot × 1(リア用等)
・レバーレシオ:18/20㎜ 可変式(RCS機構)
・ボディ材質:アルミニウム合金(鍛造)
・重量:約400g
・クラッチマスター:15mm以外有
・その他:オーバーホール可能

RCSとは「Ratio Click System:レシオクリックシステム」の頭文字を取ったもの。
レバーの前面にあるアジャスターをドライバーで180°回すことで、マスターシリンダーのプッシュロッドとの接点と支点の距離が2mm増減し、レバ-レシオを18mmと20mmから選択することが出来ます(赤は18mm、黒は20mmを示します)。
これにより、制動力の配分をコントロールすることが可能になりました。

RMC forgedブレーキマスターシリンダー

ブレンボ RMC forgedブレーキマスターシリンダー

スペック
・ピストン径:19㎜ / 16mm
・推奨キャリパー:
 19mm→ブレンボ 4pot × 2(30mm同径を除く)
 16mm→ブレンボ 4pot × 2
・レバーレシオ:18㎜
・ボディ材質:アルミニウム合金(鍛造)
・表面処理:ハードアナダイズド
・重量:約310g
・クラッチマスター:無
・その他:オーバーホール可能

ブレンボのラジアルポンプマスターシリンダーの中では一番スタンダードな商品。
レバー距離以外の調整機構はありませんが、その分リーズナブルな価格を実現しています。
この価格でも鍛造ボディを採用していて、あらゆる条件において即応性と制御性が向上しています。

マスター選びは奥が深い

ブレーキマスターシリンダーは構造・ピストン径・調整機構で細かく分かれています。
ラジポンか横押しか(セミラジは廃番になりました)、キャリパーは何を使っているのか、スタンダードモデルか、RCSか、コルサコルタか等々沢山の選定基準があります。
特にピストン径のキャリパーの関係には十分気を付けて選びましょう。
間違えてしまうと、フカフカなレバータッチになったり、ストロークがほとんど無いガチガチのタッチになったりしてしまいます。
スペック欄に推奨キャリパーを記載していますので、ぜひ参考にしてみてください!

ギャラリーへ (4枚)

この記事にいいねする

今回紹介した製品はこちら

コメントを残す

今回紹介したブランドはこちら