
タイヤ交換を自分でやってみたい方は大勢居るはずです。
ネット上にはタイヤ交換のやり方を解説している記事や動画も多いので、予習としてご覧になった方も大勢居るでしょう。
見ていると誰もがいとも簡単にホイールからタイヤを外しているし、これなら自分でも出来そう!と思って挑戦してみた方も大勢居ると思います。
しかーし!
見るとやるでは大違い!
難関だと思っていたビード落としはアッサリ出来たのに、ホイールからタイヤが外せなくて挫折した方が大勢居るはず!
皆様にささやかな幸せとバイクの知識をお送りするWebiQ(ウェビキュー)。
今回はどうやったら簡単にホイールからタイヤを外せるのか?を解説します!
目次
そもそもタイヤはホイールから外れては困る
タイヤは空気圧で膨らます事でホイールのリム(タイヤが嵌っている一番外側の部分)に押し付けられており、ちゃんと空気が入っていればリムから外れる事はありません。
ではパンク等で空気圧が無くなったらすぐに外れてしまうかと言うと、それでも簡単に外れたりはしません。
なぜならタイヤは空気圧に関係なく、もともと簡単には外れない構造になっているから。
空気圧を利用する事で確実に固定出来ているのですが、空気圧が無くなれば直ちに外れる構造ではないのです。
どう見ても外れない
ご覧のとおり、タイヤとホイールを横から見るとタイヤの内径よりもホイールリムの外径の方が大きいです。
リムに嵌っているビードワイヤー部分はガチガチに固く、絶対に伸びたりはしないので、こんなの渾身の力でタイヤレバーで外そうとしても絶対に外れるワケないです。
でもタイヤ交換記事ではアッサリ外してる・・・
どの記事もレバーで抉ってはいるものの、「レバーを使って端から外していきます」みたいな感じでサクサク外しています。
なぜだ……。
知りたいのは「どうやったらそんなにアッサリ外せるのか?」だけど、そこを解説してないんですよね。
例えば下記の例。
1本目のレバーを差し込む図。 OK、出来る出来る。
レバー2本目。 うん、まだイケる。
左右に展開。 このあたりから苦しくなってくるのだが……。
無理!もう無理!レバー折れそう!リム曲がりそう!タイヤ千切れそう!
「外れました」じゃないよ!出来ないよ!
反対側?いや、まずそこまで行けてないし!
こんな感じなのではないでしょうか?
運良く外せたとしても、今度は新品タイヤを嵌めなければなりません。
これも皆さん簡単に嵌めてますが……。
ここまでは出来る。手で押し込めば出来る。
無理!もう無理!レバー折れそう!リム曲がりそう!タイヤ千切れそう!
最後のココとか、もうホントにタイヤ千切れるんじゃないの?
こんな感じなのではないでしょうか?
簡単に外せるコツがある
登場人物が怪力の持ち主で、超パワーでタイヤを捻りまくっている……なんて事はもちろんありません。
実は先ほどの画像は簡単にタイヤを外す為のコツが見えています。
それが下記の画像。
ポイントはレバーと対角線上にあるタイヤのビードの部分。
ヒザを使って体重を乗せてホイールの内側に押し込んでいる事。
コレがタイヤを外す最大にして唯一のコツです。
外すコツは対角線側のビードの落とし込み
タイヤを外そうとしているのでタイヤを外側に持って来たい気持ちはわかります。
しかしそれが上手く行かない理由。
コツはレバー位置とは逆のタイヤを内側に押し込む事にあります。
これはかなり明確で、レバーが掛かっていない側のタイヤ端を内側に落とせば落とすほどタイヤは外れやすくなります。
下記の画像のように両ヒザを使ってタイヤに体重を掛け、思いっきりホイール内に落とし込むのがコツ!
落とし込む理由
最初に書いたように、タイヤの内径はリムの外径よりも小さいので、そのままではどれだけレバーで抉ってもタイヤは絶対に外せません。
しかし、どんなホイールであっても中心付近は必ず内側が凹んでいます。
絶対に!
その凹んだ部分にタイヤの半周を落とすと……?
その落とし込んだ分だけタイヤがホイール中心からズレた形になるので(!)、押し込んだのと反対側(つまりレバーを掛ける部分)がリムを乗り越える事が出来るようになるのです。
これが、本来なら外せないタイヤが外せるようになる理由です。
一旦出来るようになると当たり前になる
タイヤのビードをリム中心部の凹みに落とし込む事でタイヤの中心をズラす事が出来るようになるからタイヤが外せる。
この『タイヤ交換のキモ』は1回習得してしまえばホントに当たり前の事となり、今までの苦労は何だったんだ?というくらい簡単にタイヤ交換出来るようになります。
あんなに高いと思っていたタイヤ交換の難易度もへっちゃらポイポイ。
もしタイヤ交換が上手い方が居れば見せてもらうのが一番理解しやすいです。
今回の記事で紹介してあるコツを見事に再現してくれるでしょう。
タイヤのビードをリムから引き剥がす為に渾身の力でレバーを動かすのではなく、ヒザを使ってレバーの対角線上にあるタイヤのビードをホイールの内側に押し込む方が遥かに重要なのだと体感できたら、もうあなたの勝ちです。
もうレバーやリムを曲げたりタイヤのビードワイヤー部分がボロボロになったりしないで済みますよ!
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