文/Webikeバイヤー:けんたろう

サイドバッグは意外とワインディング向きだったl

サイドバッグというのは、車体の横幅が広がる、容量もシートバッグで賄えるとあって、最初からサイドバッグに手を出すライダーは少ないのではないでしょうか。
特に、スポーツバイクの場合、そもそも似合わないデザインという致命的な欠点がある製品ばっかりだったという問題もありました。

今回インプレッションしていくバッグはそんなサイドバッグを今まで使っていなかったライダーにこそ見てもらいたい!

今回インプレッションするアイテム

TANAX|MFK-271 カービングシェルケース
定価:¥37,400(税込)

特徴
・スポーツバイクにとても似合うかっこいいデザイン
・テールランプを隠さない工夫
・サイドバッグ自体が、シートバッグの取り付けマウントを兼ねる機能性

まるで純正のようなフィット感


まず、このサイドバッグで最も注目するべきポイントはデザインです。
今まで、サイドバッグというと、アドベンチャーバイク向けの四角い箱状の無骨なデザインか、ストリートバイクやクルーザーに似合う、オーセンティックなデザインのほぼ二択でした。
今回インプレッションするカービングシェルケースはそれらとは違い、スポーツバイクの短く跳ね上がったテールデザインを崩さないように後方へ跳ね上がるデザインというのが特徴です。


インプレッションでは、ドカティのディアベルに装着しましたが抜群のフィット感です。その場のノリで選んだ車両でもこれだけ似合うというのは、さすがタナックス、恐ろしい子。
車両のデザインとマッチしているので、今までサイドバッグが似合わなかった車両でも、まるで純正装着アイテムのようなフィット感を実現できるというのです!

特にカタナやADV150はシンデレラフィット具合がすごい。もうこれ付けっぱなしでいいんじゃないかな。

これは非常に斬新です。今までバイク用プロダクトをあまた見てきましたが、機能性はいいけどデザインがね……。という製品が多くあったので、まずデザインで「おっ!」と思える製品というのはかなり素晴らしい予感。

コンパクトなテールカウルでも難なく取り付け


車体への取り付けはシンプルで簡単!リアシートを取り外し、イージーベーススリムを装着。


すると、車体左右に向かってそれぞれ2個ずつバックルが用意できるので、そこにサイドバッグを装着しフラップを車体上部で張り合わせます。

多くの車両の場合、フラップの長さは付属のもので完結しますが、もしもシート幅が広く固定に不安のある場合は延長フラップを別途使用することで対応可能です。
また、カービングシェルケースと車両が接する面は車体にやさしいネオプレン素材ですが、カウル類への傷が気になる場合はプロテクターシートを張ると傷がつかないのでオススメ。

続いて、サイドバッグ前側と、車両をつなぐベルトを装着。これは多くの車種で、タンデムステップ部分のマウントが使えますね!


リア側は、コネクションベルトで左右のサイドバッグを接続する方式なので、スポーツバイクなど、荷かけフックが存在しない車両でも、問題なくマウント可能です。

今までの車載バッグでは、リア側も車体と固定する必要があり、マウントの少ないスポーツバイクではフックの増設が半ば必須の状態でしたが、このカービングシェルケースの場合は特に車両への準備は必要なし!
また、テール側で下にテンションをかけるベルトがないので、スタイリッシュなテール周りの車両のデザインを崩さないというのも素晴らしい!

フィット感もかなりヨシ


取り付けてみた感触はかなり好印象!
イマイチなブランドのサイドバッグでは、取り付けた時点で、バッグの下側が車体内側、タイヤ側に傾いて入り込んでしまうことがありますが、このバッグはしっかりポジションが出てます。
これは、サイドバッグの裏側の形状に秘密があります。背面が平面ではなく、テールカウルの形状にフィットするように凹みがあるので、簡単な取り付けで車両にフィットするというわけです。
もちろん車体を傷つけにくい柔らか素材。


マウントをしてみた感想ですが、非常に簡単。
取り付けベースもシートに挟むだけなので、車両側に準備が必要だったり、適合を気にする必要が少ないという点がポイントです

サポートっていらないの?

サイドバッグを取り付けるにあたって車体側にサポートがいるのかどうかというのはやっぱり気になるところですが、実際のところ、しっかりフィットすれば必要ありません。
サポートがなくとも、サイドバッグ本体に適切なテンションがかかっていれば、タイヤへの巻き込み等の心配がないからです。今回のインプレッションでも、タイヤとのクリアランスが狭い車種を使用していますがサポートを使用せず取り付けていきます。

テールランプが隠れない!


旧来のサイドバッグをスポーツバイクのコンパクトなテールカウルに取り付けると、リアに向かうにつれて、バッグが近づいてしまう問題がありました。
そうなるとどうなるか。テールランプが隠れてしまうんですね!これは非常に問題です。安全性の面でアウトなだけでなく、そもそもかっこよくないという致命的な問題でした。
実際に旧来のタナックスサイドバッグシリーズも車両や、取り付け方法によって視認性が悪化するものがありました。
この問題を解決するために、カービングシェルケースではバッグ後端を斜めにすることで、テールに沿ったデザインを維持しながら、テールランプの視認性も確保しています。

容量は32リットルの大容量


気になる容量ですが、片側16リットル×2で、32リットルの大容量となっています。
これは日帰りから1泊~2泊のツーリングで活躍できるサイズで、最も多くのユーザーが使用する容量になります。


着替えや飲み物はもちろんちょっとしたお土産も積載できるということで、つまりこれ一つで積載が完成するというわけですね。
さらにシートバッグを追加することで、キャンプツーリングにも対応できますし、シート上面は、積載スペースとして使えるのでネット等を使用して荷物を積載することもできます。

シートバッグと比較すると

カービングシェルケース シェルシートバッグGT ミニフィールドシートバッグ
内容量 32L(片側16L) 14-18L 19-27L

さて、容量感は使い勝手がよさそうですが、この容量をシートバッグで再現するとどうなるのでしょうか。
シートカウルがスタイリッシュな車両に人気のシートバッグというとシェルシートバッグシリーズですがその中で最大の容量を誇るのがシェルシートバッグGT。
これで最大容量18L。
続いて、ツーリング向けのシートバッグの中でコンパクトなものというとミニフィールドシートバッグですがこちらは最大容量27L。
ミニフィールドシートバッグとなるとかなりツーリング要素が強くなるというのは見ての通り、しかし最大容量ではカービングシェルケースのほうが上なのです。

つまり同じ荷物量でもスタイリッシュに見えるのはカービングシェルケースといえます。これは意外な展開……。

サイドバッグ上にもシートバッグを合体できる!


意外と容量がありそうなカービングシェルケースですが、実はタナックスの各種シートバッグと合体させることができます。
合体は男のロマンですが、合体させることでキャンツーや北海道でも大活躍できるのです!

ヒミツその1:上面がフラットになる!


実はカービングシェルケースを装着した際、車体のシートとサイドバッグの上面はほぼ平面になるのです。
つまり、シート幅からはみ出るバッグを取り付けても干渉しないということ。
シートバッグ側から見れば、底面を支えてくれる存在が増えたことと同じことなので、安定感もマシます。

ありがちな光景ですが、スポーツバイクのシートカウルは非常に面積が狭いため、大きめのシートバッグを取り付けると、支えのない端が垂れ下がってしまうという問題が発生します。
すると荷物が不安定になるだけでなく、これまたかっこ悪い。
このような状態を起こさないためのサポーターとしての役割も果たせるというわけ。

ヒミツその2:サイドバッグをマウントとして使える


シートバッグを取り付ける際、車体側前後左右4か所からベルトを使って積載するというのがポピュラーな方法だと思いますが、これもスポーツバイクにとっては結構なハードルです。
というのも、前側のマウントはタンデムステップ当たりから取れるのでいいのですが、リアは荷かけフックなどない事が多く、マウントのベースをとれないのです。
そういった際は、ナンバープレートに専用のアタッチメントを取り付けたりと車体にも準備が必要です。

このカービングシェルケースには、それらのマウントベースとして使えるよう各所に6つのDリングが取り付けられており、そこにシートバッグなどをマウントすることで車体側の準備なしにシートバッグを取り付けることができのです!
つまり合体させることができる!これは非常に大きなメリットではないでしょうか。

実際に走ってみた!


さて今回は秋ですし、せっかくなのでツーリング行ってきました。行先はワインディング!
日頃シートバッグをメインで使っているので、しっかりとサイドバッグを堪能するのは初めてだったりします。

ワインディングには実はサイドバッグがおすすめ


まず気づいたのが、ライダーの後ろに荷物がないことによる解放感!
シートバッグと違い、シート上に荷物が存在しないので、ライディング中のポジションはほとんど無積載状態と変わらないということ。
テールカウルがコンパクトな車両でシートバッグを使うとどうしても圧迫感があったので、そのあたりの不快感がないのが一番大きな違いでした。

また、荷物を積載した状態でも、車両の切り替えしに違和感がないというのもシートバッグとの違い。
多くの荷物を縦に積載するとバランスが悪くなるわけですが、サイドバッグであれば重心が上になることがないので、車両を傾けた時の安定感につながるというわけ。

容量的にも中型のシートバッグ並みの容量を確保できているので、余裕があり、レインウェアや気温の変化しやすい時期の予備のウェアを入れるのにも重宝しそう!


上部にキャンピングシートバッグを装着して走行してみても、車体に装着するのと遜色ないというかそれ以上に安定感があり、座面拡張効果は十分あったといえる結果になりました。


さて、サイドバッグというと気になるのは横幅の増加です。現実問題すり抜けなどを行うライダーが多い中で、問題なく走れるのかどうか。
これについては、我々インプレッションしたスタッフも最初は拡張された横幅が気になりましたが、走ってるうちに慣れてしまいました!
ほとんどのバイクで横幅微増になるというのは間違いありませんが、ただ、慣れで何とかなるという範囲ですので、ツーリング中の安全運転では気になるものではなさそうでした。

街乗りでも使えるデザイン性の高さ


走行した感触もよく、デザインもいいカービングシェルケースですが、ツーリングの帰り道にあることに気づきました。
そう!これは夜の街でも全然いけるんじゃないか!ということに!


我ながら天才的なひらめきだと思いまして、ちょっとおしゃれなスポットで写真を撮ってみたのですが、これはやっぱりイケてる!
車体にマッチした、ツーリング感の薄いスポーティなデザインなので、違和感なくおしゃれ!
シートバッグや、トップケースでは絶対にこうはならない都会的でスタイリッシュなシルエット。これこそがサイドバッグ最大のメリットだと気づきました。

これなら、街乗りでも使いたいですし、なんなら、そのままつけっぱなしでもいいかもしれないと思います。

スポーティに走るライダーにこそオススメ



実のところ僕はシートバッグ一筋で、サイドバッグのメリットというのがいまいち理解できていなかったのですが、そんな考えを改めさせられるメリットのあるバッグでした。
特に、走行した感触が秀逸で、シートバッグ以上に積載を感じさせないとあって、スポーティにワインディングを楽しみたいツーリングライダーにこそ使ってほしい!

海外では、バッグやケースを取り付けて走るのが一般的だと聞きますが、なるほどこういうことかと思わせてくれるそんなサイドバッグでした。

取材協力:タナックス株式会社

車両協力:キズキレンタルサービス

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